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気ままな雑記帳です。話題はあれこれ&あっちこっち、空を飛びます。別ブログ「時代屋小歌(音楽編)(旅編)」も、よろしく。

バンド内ソングライターの光と影

2021年05月16日 | 音楽活動

 

 

これまで何度か書いてきていることだが、私の理想のバンド像は、バンド内にソングライターが何人もいて(できればメンバー全員が曲作りができるとベスト)、メンバー全員が何かしらボーカルをとる曲があること。例えアルバムの中で1曲であっても。

ビートルズ、イーグルス、ビーチボーイズなどがその実例だ。

 

もちろん、メンバー全員が曲作りができても、メンバーによって作る曲の数に差があるのは仕方ない。

バンドでアルバムを作る時には、理想はメンバーの作った曲が少なくても1曲づつは収録されてほしい。もちろんボーカルも。

アルバムに収録する場合、どうしても曲の出来は吟味することになるので、実際にアルバムに収録される場合は、誰の曲も等分に採用されるとは限らない。

場合によっては、時には、あるメンバーの曲は何曲も採用になった反面、別のメンバーが作った曲は1曲しか採用されない・・という場合はあるだろう。

1曲しか作ってこれなかったメンバーの曲が、もしイマイチだった場合は、他のメンバーが協力して「共作」という形で仕上げたり、あるいは新たに別の曲を作ってもらったり。

 

こうすることで、アルバム収録曲のクレジットには、メンバー全員の名前が表記されることになる。

 

ここまでやっても、そのアルバムにメンバー全員の曲が揃わない場合もあるが、それはもう仕方ないとは思う。

ただ、一応そこまではやった・・・という経過は大事だと思う。

 

・・・まあ、こういうスタイルはあくまでも理想だけどね。

実際には曲作りが苦手な人もいるだろうし、どうしてもクオリティ的にアルバム収録のレベルに達さない場合もあるはずだ。

 

でも、頑張って良い曲を作れば、メンバーの誰もが、アルバムにちゃんと採用される可能性があるというだけでも、モチベーションに繋がると思う。

 

バンドの人間関係がうまくいかなくなるには、いくつもの理由はあると思う。

で、その理由の一つとして、メンバー間の所得の格差が理由になる場合もある。

 

所得の格差が生まれる理由のひとつには、アルバムに曲を提供する人と、しない人がいるから・・・というのはあると思う。

曲から著作権収入が入るのは、当然その曲を作った人だ。

作詞だったり、作曲だったり、あるいは作詞作曲両方だったり。

アルバムに曲を提供できなかった人は、曲から得られる印税は見込めない。

バンド名義での編曲クレジットとは別に。

 

 

そんなことが続くと、どうしてもメンバー間の所得格差は生まれてしまう。

 

特に、曲を作れるのに、結果的に全く提供できなかった人には。

 

 

曲を作っても作っても採用してもらえない場合、曲の出来が一定レベルに達していない場合は仕方ないとは思う。

それはアルバム全体の出来に関わる問題だから。

だが、曲の出来の理由以外にも、理由はある。

その曲がそのバンドに合わない場合もあるだろうし、バンドによっては、特定のメンバーの作った曲しか採用しない方針がある場合もあるだろう。力関係みたいなもので。

特定のメンバーの作った曲しかバンドで採用されないような方針があった場合、その特定のメンバー以外の人で、なおかつ一定のレベルの曲が作れるメンバーにとっては、不満が出てきたりするだろう。

 

また、たとえ採用されるにしても、特定のメンバーの作った曲が優先される方針があったりしたら、他メンバーにとっては不満がでてくるだろう。

曲と曲に、よほどクオリティに差があればともかく。

 

そんな時に、メンバーの脱退が起きることがある。

もしくは、脱退はせずとも、バンドとは別のグループを結成し、両方のバンドをかけもちするケースも。

 

で、そこで自分の曲をやるわけだ。

 

あるいは、バンドには所属しながらも、バンド活動とは別にソロアルバムを制作し、自分の曲を一気に放出する。

ただ、この場合、それがバンド崩壊のきっかけになってしまうケースもある。

 

やはり、バンドにいて、せっかく自身も曲を作れるなら、自分の曲がバンドのアルバムに採用されてほしいと思うものだと思う。

もちろん、駄曲ではだめで、採用されるためには、良い曲を作らないといけないのは当然だけどね。

 

そうすることで所得の格差はある程度解消できるのではないかと思う。

 

 

有名バンドで、特定のメンバーの作る曲だけがバンドのレパートリーに採用されてる状況を見聞きすると、ついそんなことを考えてしまう。

曲を作れる、他のメンバーはその状況で大丈夫なのかな・・・と。

 

 

また、バンドに複数のソングライターがいると、他のメリットもあると思う。

良い曲を作って持ってきたメンバーがいると、他のメンバーもそれに刺激されて、「俺も頑張ろう」「よし、俺も負けるものか」となれると思うから。

そのモチベーションで、良い曲が出来る可能性はあるはずだ。

レノンとマッカートニーなんて、その良い例だったと思うし。

ほんと、そのへんは私の究極の理想ではある。

 

バンド内で、曲作りで刺激を与えあえる環境ってのは、本当に素敵だと私は思う。

時にはライバルであり、時にはパートナーであり・・・そんな関係で、競って良い曲が作られていけば、それはそのバンドの力になると思うから。

 

曲作りには、人それぞれ、曲がよく浮かぶ時と、あまり浮かばない時の波があると思う。

あるアルバム作りをしてる時に、いつものメインのソングライターがスランプな時もあると思う。

そんな時、曲を作れるメンバーがバンド内に何人もいると、メインのソングライターへの負担も減ると思うし。

 

 

ただ…、あまりに才能が飛び抜けているソングライターがいて、ソングライティングができる他のメンバーの曲とあまりに差がある場合は…  仕方ないのかもね。

 

 

 

 

 


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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (鮎川愛)
2021-06-03 08:34:36
ガールズ・バンドに憧れていたわりには、こういう事情には、いまいち疎かったです。

私は、オリジナル楽曲よりもカバー曲だけをやるバンドを目指していましたから、又アマチュアのままで構わないので、気にすることはないですかね(笑)

ところで一つのバンド・メンバー全員が音楽的才能を均等に持っていることは、やはり有り得ないですよね。

どうしても格差が生まれてしまうのは、仕方ないかもしれません。

プロのバンドの収入格差、気になりますね。

じや
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Unknown (鮎川愛)
2021-06-03 08:37:17
すみません、文章の途中で送信してしまいました。

ジョージ・ハリスンやリンゴ・スターは、世紀のビッグバンドの中で、やはり苦悩していたのでしょうか…?
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Unknown (だんぞう)
2021-06-03 09:15:16
アマチュアで、カバーばかりをやるバンドなら、この日記で書いた事情は当てはまらないでしょうね。
そういうバンドは、やはりメンバー全員が楽しめるかどうかが大事だと思います。

それでも、メンバー間での発言権の大小はあるかと思いまずが、メンバー全員がそのバンドで楽しめているなら、やっていけると思います。

そういう状態で長続きしていけるバンドなら、それはそれで理想のバンドに近いと思います。
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Unknown (だんぞう)
2021-06-03 09:22:24
少なくてもジョージハリスンは、苦悩していたようです。
そのことを盟友であるボブ・ディランも、ジョージのビートルズ時代の立場を察して理解していた発言をしています。

「同じバンドにレノンとマッカートニーがいてみろ。(そんな状況下では)どんな奴だって出番などないだろう。でも、その中でジョージは頭角を現したんだ。彼はもっと早くビートルズを抜けるべきだったのかもしれない。」
という趣旨の発言をして、ジョージを賛辞していました。

確かに、レノンとマッカートニーという世紀の2大天才がいるなかで、その中に割って入っていける名曲を書けるように成長していったのだから、ジョージはたいしたものです。
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