必須脂肪酸という栄養素
必須脂肪酸は油の中に含まれている栄養素です。
必須脂肪酸には主たるものとしてオメガ-3と呼ばれている形の脂肪酸と、オメガ-6と呼ばれる脂肪酸があります。
これらは人間の体の細胞膜やホルモンをつくる原料であるため、体の全ての機能に関係しており、体にとっては不可欠なものであることが、「必須」という理由です。
体にとっては不可欠にも係らず、オメガ-3とオメガ-6は人間の体内ではどんな材料を使っても作ることができませんから、口からの食事で取り入れなければならない栄養素ということになります。
必須脂肪酸:オメガ-3と亜麻仁油
現代の食生活の中で、多くの人が摂取不足と言われています必須脂肪酸の含まれる油はどんな油でしょうか。
食用油の種類 | オメガ-3 | オメガ-6 | |||
亜麻仁油 | 60 | 20 | |||
鮭の油 | 30 | 20 | |||
くるみ油 | 10 | 40 | |||
小麦胚芽油 | 10 | 40 | |||
大豆油 | 8 | 50 | |||
紅花油 | 1 | 58~75 | |||
ひまわり油 | 1 | 20~72 | |||
コーン油 | 1 | 40~57 | |||
アーモンド油 | 1 | 14~44 | |||
ごま油 | 1 | 40 | |||
アボガド油 | 1 | 10~40 | |||
ピーナッツ油 | 1 | 20~30 | |||
あんずの核の油 | 1 | 14~30 | |||
オリーブ油 | 1 | 8~15 | |||
ココナッツ油 | 1 | 2~3 | |||
やしの実油 | 1 | 1~2 | |||
亜麻仁油が突出していることは一目瞭然であります。
オメガ-6は、“からだにいい植物油”といわれて、一時期世界中で流行したことからそれ以降皆さんよくご存知のリノール酸のことです。
日本に於ける最近でのオメガ-6の摂取量に関して専門家からはその過剰さを指摘されており、一例をあげますと、遡ること7年前にすでに次のような研究発表がされています。
2000年6月に開催の日本東洋医学会総会での大阪市立大学医学部皮膚科学教室の発表では、アトピーに対する食の影響の中で、摂取量が増えているオメガ-6に比較して不足しているオメガ-3とのバランスの悪さが言及されるといったようにオメガ-3とオメガ-6、この二つの必須脂肪酸摂取量のバランスの悪さが多くの体調不良、病気の原因だということが言われていますし、その他にも同様の報告がいろいろと発表されています。
人間の脳の60%は脂肪からなっていますが、その中で一番多いのがオメガ-3の脂肪酸であり、神経伝達、刺激の受け取りなどの反応に係っている重要なものなのです。
また、現在ではオメガ-3は心臓病や脳卒中の原因となっている血栓を防ぐのにも有効なことがわかっています。
オメガ-3及び亜麻仁油の大切さ、必要性を少しはおわかりいただけましたでしょうか。
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