中国の市場で売り買いされていた野生動物が原因と言われるコロナウイルスは、中国国内で猛威を奮った後に、日本に停泊していたクルーズ船での大量感染、そして世界的な拡がりを見せた。
企業の在宅勤務、各種イベントの中止や延期、株価の大暴落、人の行き来の封鎖、と小さなコミュニティから国家レベルまで対応に追われている。
マスクが店頭からなくなり、消毒液や手洗い石鹸、果てはお米やティッシュまで買えない状況が続く。それをなじる人も振り回される人もいるけれど、こんだけ世界中がパニックなのだから(とメディアは不安を煽り、SNSは対立を煽る)、念には念を入れようと、という人の気持ちも分からなくはない。大体、世の中で誰が冷静な判断を出来ているかすらも分からない。
外出禁止令でも出てるんじゃないかと思うくらい、街から人が消えている状況で、はて、自転車はどうだろう。濃厚接触どころか、せいぜいすれ違うくらい。時として強い風の中を、秒単位で移動する。これは、コロナウイルスと無関係なのか??
個人のサイクリングレベルではなんとなく正しそうな気がする。サイクリングロードやヒルクライムでは、ウイルスどころか人が歩いてない所もそこそこ見つかるはずだ。
それから、東京マラソンが一般ランナーの参加を取り止めたような、ライドイベント。これは悩ましい。プロのレースなどは、観客がゴール前で応援なんかすることを考えると、これは濃厚接触になるのかもしれない。また、ショップ主催のライド企画なんかも、いくつか見た所、中止になっている。これは大事を取って、といったところか。
それからプロのレース。
スポーツイベントの中ではウイルス感染の影響は少ないだろう、と思っていたのに、UAEツアーでチームのスタッフに感染者が出て、途中で中断。確かにそんな事態があれば、プロ選手は参加出来ない。これまで様々なイベントについて、無観客ならいいんじゃね?と思っていたが、内部での感染リスク(プロの自転車選手のレース後のギリギリの体力を含めて)を鑑みると、中止もやむなし、か。パリ〜ニースも出場チームがいくつか変更している。
日本はこれから春を迎え、暖かくなり、絶好の自転車シーズン。この季節に、後ろめたい気持ちを抱えて走りたくない。冷静に考えれば、個人的にサイクリングに行くのは問題ない、、、はず。ただ、心理的にも不安定になりがちなこの時期に、不要なストレスを家族や周囲にかけるのも得策ではない。
科学的なデータはもちろん有用だけれども、周りの人の心理的な安全性を担保しないと、このパニック状態の社会をそれなりに快適に過ごせない。悩ましいなぁ。
そして自転車に乗りたいぞ。お花見ライド。。。
春はもうすぐそこまで来ている。