仔どもをおんぶしていた難波神社の狛犬も変わった狛犬でしたが、ここの神社の狛犬も初めて見るものでした。
過去にUPした狛犬は境内奥の本殿の前に据えられていたのですが、豊崎神社は、鳥居をくぐってすぐ両脇に大きな狛犬が据えられています。今まで見た中で最も大きい狛犬で、まるで神社そのものを守っているかのよう見えました。
境内に向かって左に仔ども連れの阿形。右に宝珠を掲げている吽形。
奉納された日付は、「昭和12年10月足日」と刻まれていました。
1937年というと69年の歳月を経ている狛犬ということですね。
阿形の親狛犬に、ピトっと引っ付いている仔どもは後ろを振り返っています。難波神社の親の背中にしがみついていた仔どもの姿にも似ていて、親から片時も離れようとしない仔どもの愛らしさが出ています。
吽形の狛犬は宝珠を高く掲げています。狛犬の足の構造からいって、これが精一杯の高さだなぁと思うと何だか可笑しさがこみ上げてきました。
私の狛犬好きを知っている人から京都の、とある神社には招き狛犬がいると、写真を見せてもらったことがあります。
随分と古い狛犬でしたが、確かに前足の片方をあげて招き猫のように見えました。でもここ豊崎神社の吽形を見てから、京都の神社の狛犬も作られた時は宝珠を掲げていたのではないだろうか。長い年月を経て掲げている宝珠が落ちてしまったのに違いないと。
吽形の宝珠を想像で消してください。招き猫の姿に見えませんか。
狛犬の足に結び付けられている細い紐。難波神社の狛犬のコメントでこの話題が出た時、大阪天満宮の狛犬は明らかに手っ甲脚絆の手っ甲だったので、旅装束の姿と書きましたが、今回、豊崎神社に問い合わせ尋ねました。
答えは、「足留め」でした。
消息の知れない人が戻ってくるように、あるいは不幸はここで打ち止めにとの祈願をかけて狛犬の足に結ぶということです。一度結ばれた紐は、自然にほどけ朽ちるまでそのままの状態にしておくそうです。古くなったからと新しい紐に替えることはないということでした。
(カテゴリ「大阪の街狛犬編」に過去の狛犬があります。よろしければ見てください)
なお、この豊崎神社の祭神はあの前期難波宮を開いた孝徳天皇です。
大阪城近くで難波宮跡(なにわのみやあと)が発掘されるまで、ここ豊崎神社が、難波長柄豊碕宮(なにわながらとよさきのみや)跡とされ、大化の改新の詔はこの辺りで宣言されたと長い間思われていました。しかし1961年(昭和36年)に難波宮跡が発掘されて間違いであったことが解明。
この豊崎神社は、北区豊崎6-6-4にあり、梅田駅から東北方面に歩いて十数分、淀川の近くにあります。
「梅田も難波も海の中」でUPした古代と現代の合成地図を見ても、7世紀頃の豊崎界隈は海の中です。海中に宮殿は建てられませんね。
しかし、この辺りの地名は豊崎で、近くに長柄もあります。幻の都の言い伝えがそのまま地名になったのでしょうか。
珍しいですね。
こういう写真を撮られる方。
初めて、見ました。
ブログで。
載せられた意気ごみを感じました。
この意気ごみこそ、ブログ更新に、最も、大切なことの一つなんでしょうね。
狛犬の写真を撮る珍しいあまもりです(笑)
大阪の街、身近な自然と併せて、狛犬にも魅せられています。
きっかけは、ライオン橋と呼ばれる難波(なにわ)橋の阿吽のライオンなんですが、いつの間にか神社の狛犬に足を踏み込んでしまいました。
意気込みなんてそんなたいそうなものはございませんよ(笑)
狛犬の話題にはチョット噛んで行けないなぁ
足に結び付けられている紐にそんな意味があるとは初耳でした。(恥ずかしいなぁ)
なるほど昔の旅人は神社や寺などを目印にしていたんでしょうねぇ。そう想像してみると狛犬に願を掛ける気持ちが理解できます。
神社の内側を境内(けいだい)と書きますね。
神社の内と神社の外の世界には境があって、内は神の領域であり境内は結界の中と考えられます。
私はそんな風に考えながら神社を見るのが楽しい。
変なコメントで失礼しました。
大きな樹だと思っていました。
マウスを小さい写真に持っていきクリックしたら
狛犬でした。
狛犬でも色々あるんですね。面白いですね。
狛犬は力強い所がよい。
あまもりさん狛犬さんから元気の「気」を貰って
これからも楽しいブログをUPなさって下さいね。
なんか、勉強した気分です。
ン、招き猫風狛犬、見えますよ珠を消すと。
子狛犬の可愛さ、恐い顔の可愛さ興味深くみました。子供はみな同じなんですね。
歴史の謎は面白いですね。
豊崎神社は孝徳天皇を祭るのでこの名前になったのかも知れませんが、なぜ近所に豊崎や長柄の地名があるのか掘り下げると面白そうです。
ここの狛犬も子供づれなんですね。親に甘えて
ぴとっとくっついている姿がなんとも可愛らしいです。
宝珠を掲げている狛犬の足から珠を消したら…
あ~ら不思議。とたんに足の向きが180度変わって
手招き(or お手)スタイルに見えました。(^^)
足の紐にはそんな願いが込められているのですね…
あまもりさんのおかげで、狛犬への興味が湧いてきて
います。残念ながら、前回見せていただいた後も
目にするチャンスを持てていませんが…
それにしても、みんな立派なシッポですね!
狛犬はね、本文にも書いたように、きっかけはライオン橋の阿吽のライオンでした。
次に大阪天満宮の吽形のいない狛犬を見て、この狛犬の数奇な運命に興味を持ち、お初天神、農神さん、難波神社と調べることに。これがなかなか面白い、自分の中では。やめられなくなったちゅう訳です。
境内は何も考えず、単に境内と言ってたけど、結界の中という意味がある!
これは知らなかった。結界のイメージは魔物を封じ込める所という感じが・・・ふむ。
この狛犬たちは、魔物から境内を守っているということになるよね・・・ふむ。
なかなか面白いことを教えてもらった。そう言えば鳥居もなんかそんな感じやね。
お寺より神社のほうが自由に出入りできて気兼ねはいらんから、何の断りもなく狛犬をバシバシ撮っているけど、お寺はそうはいかない。結界はお寺のほうがきつい?
小さい写真は、クリックしなくてもOKですよ。マウスポインタを乗せるだけです。
小さい方はサムネイルなので、上下カットしています。それで大木に見えたんでしょうね。
そうなんですよ、まだまだそんなに見ている訳じゃないんですけど、今まで一つも同じ狛犬はありませんでした。狛犬を通じて神社を見ている自分がいます。
子連れの狛犬を見て微笑ましくなり、元気を貰いました。
お互い、疲れたら休む、これで行きましょう。
私の記事は文が長いので、読んでもらえるかどうか、いつもちょっと不安なんです。(じゃ短くしろと言われそう(笑))
ありがとうございました。
頭の中で宝珠を消してくれたんですね。ちょっと恐ろしい招き猫でしょ(笑)
この狛犬の作者も、おそらく可愛い子どもへの愛情に満ち満ちていたんだと思います。
人間も四つ足の動物も、子どもの可愛さに変わりないですよね。