2)基礎の基礎

誰に対しても、同じように、分け隔てなく公平な態度を表す。等と言う人間像が導出される。実際的な人間の基本動作に照らして、これについての精緻な解釈を図るならば、理想図から見て、各種多様な現況に対面し、妥当な方法を図るという動態性が作られる。現況において、歪な対象者や普通の対象者等と言う区分が起こり、理想から見て過不足が発生し妥当な方法を見出す動態が起こる。

理想概念だけで実際の運用工程への思慮が省かれると、どこか地から離れた空疎性の理念に留まり実際の感触が起こらない。現況認識と妥当な方法の工程を含めて、静態的理想について動態性が起こり、動静に回す規則性と掴み出される。頭と体と感性の繋がる規則性が導出される。このような動静の規則性という原理を前提にすれば、空間の限定を取り外した理想概念の同一性を作る事も難しい事ではない。どこの空間にも当てはまる人間や生態の一般理論等と言う基準を見出し、現況に対面し妥当な答えを作る事に回る。

現況には、過去との連なりからの個別性の側面を含み、理想に対する現況と評価に回り妥当な方法が生み出される。過去に世話になった等と言う個別要素が入り評価を起こし最良の方法を起こす事に及ぶ。この動静概念と規則性という活動法則の認識が乏しいか、揃わぬと、どこか理想概念に偏した静的反応に偏り、理想の同一性など困難である等と言う反応が強まる因果性が映る。普遍的な基準の同一性を求め、現況と評価と方法に回る実際的な工程の同一性と、理想概念の同一性という二面を含んだ創造力が進められる。動静概念と規則性という理念が、基礎の基礎を生み、その上に各部分性の異同が作られる。

覇権的な拡大志向へついて違和感や抵抗が出現する。静的概念に偏して、一つの基準をもって自存性を広げるような現象のイメージが起こる。これらの前段に動静概念と規則性を備えて、各種理想に対し現況と評価と方法を見出す動態性が備わり急激な画一的基準と普及を進める発想に適度性が出現する。頭に偏った概念に陥ると、「現況、評価、方法」の工程を省き、概念だけが前のめり、強要するかの創造性に陥る。こうした事からも動静概念と規則という主体性の原型的な理念が基礎の基礎となって、これへの同一的な認識の厚みを作る事に及んで各種理想の適当な扱いが進む。理論と歴史について適当な調和を見せる丁寧な動静と規則性へ及び、健康な感性を根にした未来形成型の創造を投じる事に及ぶ。

「誰もに公平に」という基準と適用の理想概念の健全な動態が図られる。エネルギー循環の動的因果性の認識を省いて公平な適用を起こす事は実際性を欠いた静的概念に偏る人間性を招かれる。現況認識の中に過去の経過の認識を含んで、評価と方法の妥当性が起こされる。悪性には悪性の、良性には良性に相応する妥当な方法をもって適正と解される。この動静図が初動的基礎を生み、実際的な健全性と質実の良い感性を遂げる構図と表される。静的理想概念に偏った教育などに陥ると、この面からの歪性が強まり空疎性の理想図に嵌り、実際性を欠く不健全性を招く傾向が映る。いう事とやる事に、分断性を広げる整合の乖離する姿と現れる。基礎の基礎への厚みと充実が必要と思われる。

変わりづらい哲学という根本原理となって、基礎の盤石性の上に専門性の適正に回る。基礎が弱まると歪な専門と一方向の要望過多の利己性の強い歪性が進む。絶対性の原理には確かな納得感の高い万人的基礎が備わり、各基準の適当な相対化に及ばせる。人間平等の普遍的感性を反映した基礎基盤の原理が確立され、自存と他存の適正な調和の軌道が促進される。頭と体と感性の程よく回る有機的な主体性の姿が描かれる。相対化に偏り絶対性の同一基盤があやふやであると混乱性のエネルギーが広がる。飛躍的な概念と解釈が強まる一方向性の自存願望の強い歪性が起こる。物質的依存の強い覇権性の出現について、適正概念の形成と共有が進み、普遍尺度と浸透し長期的良性を生む。

食逃げをすれば、食逃げをされる因果応報が回る。これを盗みと解する意地汚さが進むと文化は喪失する。なんでもありの詐欺集団が作られる。昨日今日出てきた人と、何代も続けた人との発言の重みは雲泥の差が起こる。動的な分母の違いが起こる。哲学の違いに反映される。良き意味の世襲と悪しき世襲の峻別が進む。