「日本文化原論 真なる調和への道 」 美粋書房 横山俊一

私は神道や仏教を根にする伝統文化慣習に携わりました経験を軸に『日本文化原論』と題し執筆活動を展開しております。

5)主体性原理

2019-03-28 17:08:20 | 日記

5-0創造法則性

抽象的な文脈から次第に具象的方法論の精査へ進む。又は具象的方法の積み重ねから確かな方法となる抽象原理を引き出し具象性に反映される。
5-1個々の現象の出現
災害に遭遇された人々へ対し、直接的なフォローを担うニーズが起こる。これに対し、災害が起こらぬように原因と予防の施策を投じる創造力が生まれる。両者の感性には概ね同一的な志向が現れる。根本的な感性と特定現象と特定現象間の連なる全体性像が共有され、各個性への尊重や敬意を払う協働的一体性が生み出される。現象の直接間接の因果を浮かべ全体性の概念が起こり根本的な感性の同一性と各所で投じる施策が繋がり一つの構図と集約され自存と他存の調和と軌道が生まれる。台風により住居が傾き床上浸水を起こし生存の危機に対面する人々を救助する働きが起こる。避難地域へ人々を輸送し雨風を凌ぐと共に食料を補給し寒さを防ぎ安心して就寝できる環境を作る各種の働きが生まれる。これが悪性現象の出現の対応策となる。この経験から負の現象の原因を探り、行き過ぎた産業化や温暖化等の気候変動に対する有効な施策をもって自然災害の起こらぬ手法が投じられる。

5-2抽象原理化

生の増進性とリスクの高まりという相反性に対し適正を見出し最良の生を遂げる創造の規則性が作られる。「人間や生態系のあるべき観念」が起こり、抽象性の原理となり集約性の普遍的普遍性の基準が導出される。

表1

 

5-3抽象原理と個別適用

抽象原理の導出と個別概念の配置を起こし利害関係者へ同一価値の認識を整え根本性の一致へ高め、自己と他者とという特定性の肯定や尊重の力が促進される。例えば、労働者側の立場を尊重するか、使用者側の立場に添うか等という特定性の起こし方の違いが起こる。同一的な根本性と全体観を備えて、対立性について協働性や相乗性のエネルギーが出現する。対立感情よりも相互の同一感性と手法の違いとなり同じベクトル上の摩擦と調和の軌道と循環を生む。

5-4動静概念と規則性
「生と滅、自存と他存、個と全体、個人と集団、私益と公益」等という二項対立について良好な調和を引き出す作法が起こる。全体性の構図が見え各所の働きの理解に進み各所への尊重と協働のエネルギーが起こる。全体性の観念に公性が映り、各所での有効な施策を作り直接的な私益性を生むと共に公と私の概念が統合される。これらを人間一般の活動法則として抽象原理化し「動静概念と規則性」という様式が集約される。

表2

 

直接的な効用の意識が強まり全体性の因果と構図が萎み、局所的な利害の対立が強まる流れについて、中長期性の利益概念の導出を果たし分化性と統合性の適正を見出す事へ至る。これらを想定して「根本的な生物の在り方」を根本性の基礎に備え、「社会の大局観や生態系像」などという全体性概念を引き出し、特定性の適正を導出する体系が生まれる。人々の変わりづらい習慣や規則性と定まり良好な性質を作り上げる主体性原理の認識へと発展する。

 


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