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FTdx10 をCAT制御で便利に使う (その1)

2024-07-11 11:11:54 | アマチュア無線

FTdx10 を1か月ほど使ってみて、操作がどうにも気に入らないので VB.NETCAT制御ソフトを作ってみました。このソフトは、今までのメインリグである FTdx3000 の操作感を元に、バンドSWやCWのキースピードなど常に動かすコントロールをワンタッチで変えられるようにすることが目的です。

このソフトではバンド切替、モード、RFアンプ、ルーフィングフィルター、出力、キーイング速度と周波数、スペクトラムの各設定値がワンクリックで設定できます。基本的にはFTdx10でファンクションスイッチを押さなくても設定可能にしていますが、一度設定したらまず動かさない、という設定値(例えばスクリーンの明るさやコントラスト、VOX関係など)は除いてあります。

またSSB関連のマイクゲインなどは、各設定値をクリックすると下にあるスライダーが関連付けられ、これを動かすことで各レベルを変えられます。この時マウスホイールを回したり、スライダーの上をクリックすることでも可変できます。なお右上には現在の周波数とその下にSメータを置いてみました。

このソフトを使うことでスペクトラムは常にEXPANDにしておくことができ、操作は快適になりますが、特に良く使うスペクトラムのレベル調整はマウスホイールを回すことで、またバンドSWでバンドスタッキング機能が同じバンド表示(ボタン)をクリックすることで可能になり非常に便利です。

なおバンドSWの右端を見て分かるように、本機ではバンド設定がないMWがあり、これをクリックすると1.7MHz以下の中波に移ります。これは本機にはない設定がCATコントロールメニューにあり、このような隠れ?機能が他にもあることが分かりました。

ただCAT説明書を穴のあくほど読み込んでいますが MULTI と DNF の ON/OFF が分かりません。公開されていないのでしょうか?

なお FT991 でもほぼ同様なCATコマンドなので、ある程度の範囲では使うことができると思います。

ーーーー ソフトの開発については(その2)をご覧ください。


パンアダプター RSPLAY + FTdx3000 RXOUT が最強かも?

2024-04-24 16:00:56 | アマチュア無線

最近の固定リグはほとんどSDRトランシーバーになり、スペクトラムスコープ表示が以前の団子状態の遅い波形から速い針状の表示になって、受信信号の見極めが正確にラクになりました。しかし送受信レベルはそれほど向上したようには思えず、操作のしやすさではツマミがズラッと並んでいる古いリグの方が使いやすいと感じることもあります。

そこで昔の(一世代前の)リグにパンアダプター(SDR受信USBドングル、RSP1~2や RTL-SDR)を使って、PC上にスペクトラムスコープを表示させることが多く実験されていますが、実際にFTdx3000で試してみると「これはSDRリグよりいいかも」と思えるようになってきました。

このスペクトラムスコープ表示アプリには海外のハムが開発した HDSDRや、SDR Play 社が提供する SDR Uno 他があり何れもフリーで使えますが、いろいろと試した結果下に示す SDR Consol V3 や SDRuno がデザインや機能的に一番良いと思います。

これらのアプリはリグのコントロールソフトではありませんが、リグとのCAT送受信を行い周波数をアプリ側からコントロールできますので、スコープを見てその信号上をクリックすることで(選局ダイヤルを回すことなく)素早く周波数を移動することができ大変便利です。またモード、バンド、フィルターなど受信関係の一部もコントロールすることができます。

その方法はパンアダプターの入力にアンテナをつなぎ、PCのUSBにパンアダプターをつないでソフト上で設定すれば良いのですが、リグと連動させるには送信時にパンアダプターを保護するため(5mW以上の信号を受けると壊れる!)送信時には入力を接地するなどの回路が必要になります。

ここでFTdx3000では下図左に示した RXOUT や IFOUT の端子があり、この端子にパンアダプターを接続することで安全にSDR受信が可能になります。しかしFT991などのエントリークラスのリグではこのような端子はないので、外付けでこの機能を有するアンテナスイッチ(例えばC国製のアンテナシェアラー、下図右)が必要になりそれなりの費用が必要になります。

つまり、もし昔のリグでこの端子があるトランシーバーを持っている場合には、このパンアダプターでスペクトラムスコープをやらないことは非常にモッタイナイことになりますが、この出力端子はリグ/メーカーによって回路的に違うようです。

例えば FTdx3000 の RXOUT は RF段の出力でRF段の増幅と選択の恩恵が得られます。なので単にアンテナを切り替えている回路であるリグに比べ(アンテナシェアラーと同じ) FTdx3000 はパンアダプターによるスペクトラムスコープ表示にぴったりだと思います。

FTDx3000はかなり古いリグで購入当時この RXOUT や IFOUT は何に使うのか分かりませんでしたが、今になってみるとSDR受信が将来一般的になることを予想していたのかもしれない、と勝手に考えています。

 

 

 

 

 

 

 

 


IC-705でコントロールソフトRS-BA1を試す

2024-04-24 14:37:20 | アマチュア無線

ICOMの純正トランシーバーコントロールソフト RS-BA1 を使う機会があったのでいろいろ試してみました。RS-BA1 の設定はそれほど複雑ではありませんが「仮想COM番号を11に設定」あたりで少し戸惑いました。これはWiFiでつなげたので有線・USB接続とは少し勝手が違うためです。

RS-BA1 を起動するにはまず Icom Remote Utilty を動かして接続をクリック、次に Icom Remote Control を起動し Connect set でCOM番号などをセットし、 Connect をクリックすることでトランシーバーとつながります。またスペクトラムスコープは Scope をクリックして別ウインドウで表示します。

最近のコンパクトなトランシーバーの様に、メニューに分け入ってカチカチやらないとバンドも変えられない、という場合にこのような全操作SWが1クリックでできるのは大変便利で、遠隔場所からのリモートでなくとも使う価値はありそうです。

しかしスペクトラムスコープについてはイマイチでもう少し何とかならないか、と思います。上の図右のスコープは下にドラッグして伸ばした場合で上部の信号表示部分の大きさは変えられず、また横幅も固定です。また多くの同様なアプリではスコープ上にマウスを移動してクリックした位置に周波数を変えたり、スクロールで可変することができますが、このアプリでは操作パネルのダイヤル位置にマウスを移動させて左右のSWをプッシュすることでしか周波数を変えられません。

なのでリモートコントロール+個別の全操作SWが欲しい、という場合はともかく、大きな画面でスペクトラムスコープを表示し、その表示で周波数コントロールを目的とする場合には向いていない、と思います。ソフトウエア的にはそれほど難しいとは思えないので、「RS-BA2」の登場かソフトのバージョンアップを期待するところです。


Win4yaesu で FTdx3000 をコントロール

2024-04-22 15:32:13 | アマチュア無線

このアプリケーションは VA(カナダ)発の Windows で動くヤエスのトランシーバー制御プログラムです。このサイトの最初に次のようなアナウンスがあります。

Win4Yaesu Suite は、  LPPAN Panadapter や SDRPlay などのオプションをサポートする Yaesu FTDX-1200、3000、5000、9000 および FT-991 / Aトランシーバー用の Windows 制御プログラムです(FT710も最近サポートされた)。すべての機能は使いやすいインターフェイスで提供されており、Yaesu 無線インターフェイスに隠されている多くのオプションを簡単に制御できます(なおWin4icom というアイコムのトランシーバー用アプリも同様に提供されていますので以下同文となります)。

このアプリは Win4yaesu サイトからダウンロードしてトランシーバーとUSB接続を設定すれば簡単に動かすことができます。またSDRパンアダプターを使っている場合にはハードウエアの変更なしにそのままバンドスペクトラムを表示させることができます。

マニュアルはかなり膨大なもので、また当然英語なのでさっと見ただけですが受信に関してはほとんど読まなくても動かすことができると思います。ここでは FTdx3000 とそのRXOUTにつないだパンアダプター(SDRPlay)で試してみました。

少し使ってみた感じですが、上のトランシーバー操作バナーは特に説明も必要もなくそのまま操作できます。下のスペクトラムですが最初は少し戸惑いましたが ZOOM メニューで「最初に表示されたスペクトラム(パンアダプターの帯域全体)から目的部分をマウスで切り取る」ことで希望の周波数範囲と信号強度範囲を選ぶことができます。ただ(マニュアルをあまりよく読んでいないが)センターモードだけでフィックスモードが選べないようになっているようです。

このアプリは有償で$60、現在円安なので一万円弱になります(一か月間の試用期間がある)。しかしこれ以外にスペクトルを表示させるにはパンアダプターを必要とすることと、 FTdx101/FTdx3000 などの様にRXOUTがあるトランシーバー以外(FT991/FTdx10/FT710など)では SDRアンテナスイッチングアダプターが別途必要になります。なのでもし後者のトランシーバーの場合両方を新規に揃えるとC国製では約¥15,000程度、純正?だと¥50,000~¥60,000程度になり結構追加費用がかかります。

ここで他の同様なリモート制御機器としてはヤエス純正の SCU-LAN10 というハード(ソフトをダウンロードする、FTdx10/FTdx101、FT710 用) が ¥30,000 ほどなので、C国製で揃える追加費用と大して変わらない金額となります。

ここでは パンアダプター・RSP1があり、これを FTDx3000 のRFOUT につけているケースでしたが、このアプリの操作パネルの様に「操作SWが個別に展開している」というメリットは、FTDx3000 では(FTdx10 などに比べ)問題が無いことと、スペクトル表示でもSDRトランシーバー並み?と同程度のレベルなので(SDR Consol V3 のようなSDRスペクトルアプリと比較して)「このアプリを使うメリットはないナ~」という結論に達しました。 

ただし最近の FTdx10/FT710 などのコンパクトなパネルでSWが操作しずらいリグでは、昔の(今もあるが)Ham Radio Delux の様に便利に使えるかもしれません。価格も安いし・・・・


21/14 と 28/14 トラップ V型ダイポールの製作

2024-04-21 16:23:32 | アマチュア無線

デュオバンドのトラップダイポールでは、下のバンドの動作域がどうしても狭くなりますが、その程度はどのくらいなのかを2つのトラップダイポールを製作して比べてみました。最初は21/14メガのトラップダイポールです。

まず21メガのトラップコイルですが、ボビンとして樋に使うプラパイプ(55φ)を使い、ここに1.2mmのエナメル線を巻き付け、Cは5D2Vを5~6cm程度切ったものを使いました。共振周波数はネットワークアナライザー NanoVNA にワンターンコイルを刺して測定しましたが、非常に簡単に共振点が分かりトラップコイルの製作がとても楽に、かつ正確になりました。

トラップコイルは釣り竿にくぐらせていますが特に固定はしていません。アンテナエレメントにはワイヤーアンテナ用のワイヤーを使い、これを釣竿に絡ませ、その釣竿をアルミのLアングルに固定しています。これは430八木アンテナ用のスタックブームを水平部分に流用し、3cm角のLアングルを約135°の角度になるように固定したものです。

出来上がりの寸法は21メガのエレメントが3.3m、トラップコイルの共振周波数が21.18MHz、14メガのしっぽは0.55mで全長は約4mになりました。周波数特性を測ってみると21メガはバンド内のSWRが1.4以下となり問題ないのですが、14メガではSWR<1.5の範囲は 14.04~14.21となり、予想通り使える帯域がかなり狭くなりました。

次に28/14メガのトラップダイポールを作ってみました。出来上がりは28メガのエレメントが2.58m、トラップコイルの共振周波数が28.6MHz、14メガのしっぽは1.2mで全長はこれも約4mになりました。

特性を測ってみると28メガではSWR<1.5の範囲が 28.0~28.9MHzですが、肝心の14メガではSWR<1.5の範囲が14.02~14.33MHzとなり、21/14ではこの範囲が170kHzであったものが210kHzになり、率にすると約24%拡大したことになります。このようにトラップコイルからのしっぽの長さが下位のバンドの使用帯域に影響するので、なるべくバンドの組合せを広くとる方が良いことが分かります。