無線と熱帯魚とロードバイクと・・・


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144/430MHz帯 AWXアンテナ

2023-09-27 14:06:03 | アマチュア無線

夏の終わりに見晴らしの良い場所に建てられた宿に泊まることになり、急遽144/430MHz帯のアンテナを製作することになり、ニワカ作りができそうなアンテナとしてAWXを選んだ。

AWXアンテナは昔HF用に作ったことがあり給電にTVフィーダーを使ったので、ずっと給電点インピーダンスが300Ωだと思っていたが、実はエレメントの交差角度が90°で37Ω、60°で55Ωとなり、同軸を直接つなぐことができる。またこのアンテナは144MHz帯として作ると、3倍高調波の関係になる430MHz帯にもそのまま使えるようである。

製作は非常に簡単で、長さが490mm、2mmφのエナメル線を適当なベニア板に這わせタイで固定し、中央で上と下に同軸を直接接続するだけである。なお板の裏にマストの代用として、捨てられていたTVアンテナのブームパイプを固定している。さらに持ち運び?では、エナメル線を適当に曲げることでかなり小さくすることができるので山への移動でも使えそうである。

こんな物でもSWRは簡単に下がり、144.0~144.8 で1.3以下になるが 430MHz帯では共振点が下がっているため 430~433 で1.5以下となる。これは144MHz帯の共振点が148MHzと高く、430MHz帯では427MHzと低くなり、両者をうまく両立させるのはなかなか難しいが、広帯域性があるので実際に使ってみた結果では十分実用になるな、という感じである。


デュアルバンド・バーチカルアンテナの製作

2023-09-26 11:15:58 | アマチュア無線

マルチバンド・バーチカル UHV-9 の結果を見て、これは自作できるかもしれない、との目論見から14/21MHz帯のバーチカルアンテナを作ってみた。

基台となるアンテナは昔購入してしまっておいたモービル用の28MHz帯のヘリカルホイップ、このアンテナの先端には5mmのねじが付いているので、これを利用して各短縮コイルを装着することにした。なお風に対する補強としてプラスチック製のパイプを添わせている。

まず短縮コイルは直径20mmφの疑似竹に0.6mmφのエナメル線を巻きテープで止めて作成、調整は巻終端の4mmねじに2mmのエナメル線をねじ止めしてその長さの増減で行う。従ってコイルの巻き数は、短縮コイル単体での共振周波数が目的の値より高くなるようにしておく。

この14MHz帯と21MHz帯の短縮コイルをヘリカルホイップの先端に取付けるために、アルミ製のキュービック形状品を購入し、これの上下左右にM5のタップを切ったものを作成し、これをヘリカルホイップ先端の5mmねじにねじ込んで、上に14MHz帯、横に21MHz帯の短縮コイルを取り付けた。

この状態でコイル先端のエナメル線の長さを調整して、14MHz帯では14.11MHz、21MHz帯では21.03MHzに共振させることができたが、14MHz帯を調整するとそれが21MHz帯に影響し、良いところに持っていくのはなかなか難しい。なお調整長さと共振周波数の変化割合は約250kHz/1cmであった。

ここでラジアルとしては5m程度のAC線を8本基台に取付けているが、ラジアルの展開の仕方によってはSWR、共振周波数が変化し、非常に不安定で神経質なアンテナだと思う。

ネットワークアナライザ NovaVNA で測定した結果を見ると、SWRが1.5以下の範囲は14MHz帯で約10kHz、21MHz帯では約15kHzとなった。このように短縮率が大きいので使用できる範囲はかなり狭い。

このアンテナを使ってみた感じでは、第一にノイズが半端なく実用的でない。当局のように2階建ての一般家屋が並んでいる住宅地には不向きで、多分高い階層のマンション・アパートのベランダなどに設置する場合は何とか使えるのでは、というアンテナであると思う。


アイコム IC-705 vs ヤエス FT991

2023-09-25 16:14:28 | アマチュア無線

アイコムのポータブルトランシーバー IC-705 を買ってしまった。今までの一番新しいリグは2016年なので実に7年ぶりの買い物である。

これは最新のトランシーバーがほとんど SDR タイプ(従来のヘテロダイン周波数変換・アナログ復調する方式と異なり、受信波を直接A/D変換してデジタル処理する方式)に変わったのを見て「いつかSDR トランシーバーを買ってみたい」と思っていたのが主な購入動機。また今までヤエスのトランシーバーがほとんどだったので(FT2000、FTdx3000)アイコムはどうかな? というのももう一つの動機。

IC-705はポータブル・ハンディ・モービルに特化したようなスタイルだが、これがなかなか固定機としても十分イケルと思う。守備範囲(HFから144・430まで)が FT991 と同じなので早速比べてみた。

FT991 と IC-705 の比較記事はネットに多くあり IC-705 は操作性が優れている、というのが定番だが、実際に触ってみるとまったくその通りでマニュアルを読むのが必要無いくらい洗練されている。また大きく異なるのはバンドスコープ(バンド内の受信信号が視覚的に見える)で、これは原理的に SDR にはかなわない。

上の IC-705 は非常に表示の分解能が高く、SSB/AMなら音声のスペクトラムも分かるが下の FT991 は団子状になるだけ。しかしここで比較したいのは無線機の本命である「耳の良さ」で、ここでは7と18の同じアンテナを切り替えて比べてみた。

その結果CWでは特に差がなくどちらもトーンがキレイに聞こえるが、電話は圧倒的に IC-705 の方が上である。これは7のSSB、エアバンド、FMラジオを聞いてみれば非常によく分かり、FT991の方は少しこもり気味なのに対し FT705 は語尾までキレイに聞こえる。また受信信号がない状態のノイズは、やはり SDR の方が抜群だが、これは原理的なコトなので比較することが無理なのかもしれない(ちなみに FTdx3000 と比べるとやや FTdx3000 の方が上の感じ)。

ただし FT991 の方は 送信出力が100W(144/430は50W)、144/430とHFの2つの同軸コネクタ装備、HF/50のオートチューナーなどのメリットがあるので(FT-705は10W、出力は1つ、チューナーなし)用途が違うのかもしれないが、聞いていて楽しいのは圧倒的に IC-705 だと思う。また IC-705 はこの他にデジタル機器としての多くの特徴を持っていて、いろいろと遊ぶのには楽しい機械だと思う。

IC-705 は入門機の位置づけだが、それは価格上のことだけで「これが入門機なの?」と思うほど高性能だと思うのは私だけだろうか?

 


NanoVNAでアンテナ測定 (ネットワークアナライザー NanoVNAーH4)

2023-09-13 10:56:24 | アマチュア無線

数年前から話題になっていたネットワークアナライザーを購入してみた。

ネットワークアナライザーは、一昔前ではウン十万もするとても手が出なかった大きな測定器だったが、これがスマホ並みの大きさで1万円前後で入手できるという「夢のような」お話。これは安価な多くの電子製品・部品を供給してくれるC国の製品で、なんだかんだ言っても価格を見るととてもありがたい。

今までアンテナの測定にはアナログのインピーダンスメーターを使っていたが、これは共振周波数とそのインピーダンスだけが分かるモノで、バンド内のSWR特性を知るにはいくつかのポイントで測定した結果を自分で描くことになる。

ところがネットワークアナライザーでは一発でSWR特性が分かり、カーソルを動かすことで各ポイントのインピーダンス、リアクタンスが分かり、またスミスチャート上にも描かれる。

 50MHz4エレメントクワギのSWR特性

試しに6mの4エレクワギを測定してみた。結果は50.15付近で共振し50.0から50.4までSWR<1.25であることが分かる。また専用のフリーソフトを使えばグラフが表示され、これをスクショ(Cont+Alt+PrintScreen)してペイントに貼り付ければ画像ファイルで記録することができる。

この測定結果の表示では横軸のスパンをバンド幅に合わせて狭くしているが、これを広げると多くのポイントに共振点がありアンテナの複雑さがよく分かる。もしアンテナ計測にインピーダンスメーターを使っているのなら、迷うことなくこのアナライザーを導入することを強くオススメする。これは便利でおもしろい!


箱根十国峠でグランピング

2023-09-03 15:24:18 | 旅行

国道1号線の箱根峠から南に向かい、伊豆半島を縦断する伊豆スカイラインに至る途中に十国峠展望台に登るケーブルカーがある。この展望台からは東に相模湾、西に駿河湾、南に伊豆大島をはじめとした伊豆七島と天城山系、そして北の箱根連山と愛鷹山の間に大きな富士山を望むことができる。

  十国峠展望台

また眼下には三島、沼津(駿河)、湯河原、熱海の夜景(伊豆)、北東方面に東京(武蔵)、千葉(下総)の高層ビル群と三浦半島(相模)の後ろに重なるように房総半島(安房、上総)が望め、また富士と愛鷹山の間や左には山梨(甲斐)と長野(信濃)の山々が見える。この十国峠から尾根筋を南側に少し下ったところに、トレーラーハウスにウッドデッキが併設されたグランピング施設があり一泊した。

グランピング(Glamorous Camping )というのを最近に良く見聞きするが、どうやら寝る場所だけが「ハイクラスなテント」で他はホテルに泊まるのと同じ、ということらしい。今回泊まったのは「ハイクラスなトレーラーハウス」に食材(自分で調理)と調理器具が備えてある施設で、グランピングの一形態といえなくもない。

トレーラーハウスは幅こそ(制限されているので)狭いが、浴室と洗面所、トイレが独立しており、キッチン、ソファ、ベッドを含め、ビジネスホテル以上の豪華さで、その前に広々としたウッドデッキがありここで調理、食事がキャンプ気分でできる。デッキにはこれまた日本ではあまりお目にかかれない3連のガスオーブンがあり、テーブル、炊事場、さらにファイヤーピット(焚火台)も備わっている(もちろん薪の束も)。

 トレーラーハウス+ウッドデッキの施設(屋根上が展望台)

食材は「十国峠」にちなんで十国の名産品をチョイスしてあり、いつもスーパーで購入している食材に比べかなりおいしかった。また鍋などの調理器具がブランド品であることにも驚いた。さらに冷蔵庫には無料のビール、ソフトドリンクが入っており、追加も無料であるとのことだった。

しかしこの施設の最大のウリはそのロケーションで十国峠展望台とほぼ同じ360°の眺望であるが、この施設は階段で屋根上に上ることができ手すりも付いている。さらに宿泊することで夕焼け、夜景、星空などが楽しめるが、宿泊した日はあいにく雲が広がってしまった。それでも雲が切れた時間、月明かりで熱海沖にある初島の周りの海が光っていたのは印象的だった。

ここは東京から東名、小田原厚木道路や西湘バイパスを使えばあまり遠くなく、伊豆、箱根の観光地や小田原、御殿場など寄り道ポイントも多いので、今度は富士山が雪を頂いている季節を選んでまた来ようと思っている。