昨年、11月からお世話に行ってたナナちゃんが、先月、天国へと旅立って行きました。
このブログの「今日のワンコ」にも何度か登場しているナナちゃん・・・
私と出会ったときには、既に18歳とかなり高齢になってたナナちゃん。
食欲もあり、健康で、散歩も毎日行くし、とても元気なナナちゃんでしたが、歳老いて初めて会う私に、お世話されることに、多少なりとも戸惑いを感じたかと思います。その上、ナナちゃんは、最初の打合せで聞いてた通り、おとなしいけど、怖がりな性格。それに、目や耳の感覚器官も衰えてきてたので、よく見えないし、よく聞こえない・・・私がどういう人か分からず、戸惑ったようです
お母さん(飼い主さん)が一緒にいるときはいいのですが、最初のお世話で私が一人で来ると、なかなかハウスから出て来ようとしなかったナナちゃん
優しく声をかけ、気長に待つうちに、次第に心を許してくれたのか、ゆっくりと出てきてくれるようになりました。それでも雨の日や、寒い日は、腰の重い日もあったと思いますが、私が来ると、ハウスからゆっくり出てくるようになりました
一緒に、散歩すると、高齢とは言え、なかなかの足取りでリズミカルに歩くナナちゃん
ゴハンも大好きで歳をとっても肉食系。ビーフ味のフードや、たまにお母さんが炊いてくれるレバーが大好きで、いつも完食
・・・・そんな元気なナナちゃんが、6月に入って急に足腰が立たなくなったと飼い主さんから連絡があり、ゴハンもほとんど食べなくなりました
病院ではなく、今まで通り、自然な形で介護したいとの事で、私もすぐにナナちゃんの居る自宅のお庭にかけつけました
足腰立たなくなってるのに、雨の中、お母さんの介助で、精一杯立ち上がろうとするナナちゃん・・・
私がなでると、うっとりと安心して顔を預けてくれました
人懐っこく、誰にでも尻尾振って、かけ寄ってくるタイプのワンちゃんではなかく、警戒心の強い、怖がり屋さんだったナナちゃんが、歳をとって、新しい人を覚えるのも大変だったと思うけど、私の事を信頼して受け入れてくれたことが、走馬灯のように思い浮かび、顔を預けてくれるナナちゃんに、「ありがとう」と心から感謝の気持ちでいっぱいになりました
・・・そのまま、しばらく立ってくれてたナナちゃんだけど、さすがに後ろ足がきつくなって、まるで人が椅子に座るかのように、後ろの段差に腰掛けるナナちゃん・・・・
ふぅ。よいしょ。
「寝てていいのに・・・」と、お母さんが声をかけても、私たちの居る間、律儀に立ち上がろうとするので、ゆっくり休めるようにとお母さんとその場を離れました。
それから、何度か、様子を見に行って、間もなく・・・・
早朝にお母さんからメールがあり、朝方早くに、亡くなったとのことでした。
眠ったまま、自然な形で、苦しまずに、精一杯のその犬生を終えました
お母さんは、仕事を持っておられるので、ナナちゃんが弱ってからは、毎日、後ろ髪を引かれる思いで、毎日仕事に出かけておられましたが・・・・そんなお母さんに最後を見せる様、ちゃんとお母さんの居る時間帯に静かに息を引き取ってくれました。
また、19年も一緒に過ごしたお母さんが、必要以上に悲しみに暮れない様、そして心を落ち着かせてくれるよう、次の日の仕事も「行ってらっしゃい」と応援してくれたことだと思います
私もその前日の夕方、様子を見に行ってました。
お庭にハウスのあったナナちゃんでしたが、その頃には、いつでもお母さんが異変に気付けるよう、自宅の中で安静にしてました。
さすがにその時には、もう立つ事もできませんでしたが、私が来ると、かすかにシッポを振り、安心した顔をしてくれて・・・お母さんが仕事の間、家に来てくれてた娘さんと話してる間も安心して、聞いてたナナちゃん
私が帰ろうとすると、少しだけ、顔を動かして見送ってくれたナナちゃんの姿が印象的でした
それが最後の挨拶になるとは・・・・・。
まだ散歩に行けていた最後のお世話で、いつも同じコースを歩くナナちゃんが、いつもと違う方向に行きたがり、いつもより、結構な距離を歩きました
その時は「何でだろう?」と思ったけど、それは、昔、お母さんと行ったことのある散歩コースだったと、後から聞かされました。思い出の風景や匂い、音などを、全てその目に、鼻に、耳に焼き付けておきたかったのですね
ナナちゃんにとって大事な最後の散歩を一緒に行かせてくれてありがとう
精一杯の愛情で受け入れてくれてありがとう
ありがとう、ナナちゃん
本当にありがとう・・・・精一杯生きたナナちゃん、天国でゆっくり、休んでください