今日はたまたま、以前しつけのアドバイスに伺わせて頂いてた飼い主さんとワンちゃんに久しぶりに出会ったので、そのことを書こうと思います
2年近く前のある日の午後、自分の愛犬Beautyの散歩中に信号待ちをしている時、自転車に乗って後ろからきた一人のおばさんに突然、声をかけられました
「いいね~。こんなふうにちゃんと横について(犬を)散歩させられたら・・・」
犬好きな人に突然、話しかけられることは多々ありますが、その方の表情が、何だかとても切ない感じだったので、ちょっと気になって・・・。青になった信号をゆっくり渡って、同じ道を一緒に歩きながら、よく話を聞いてみると、実はその方も、犬を飼っておられて、その犬が、吠えるわ咬むわ・・の大問題児で、つい先日も大事には至らなかったけど、お知り合いの方に咬みついてしまったらしくて・・・・、「もう、保健所に出そうかと思ってる・・・」との事でした
保健所や管理センターで、新たに、飼い主を探してくれると思ってる方も多いようですが、保健所などに出された犬や猫のほとんどは貰い手などなく、ガス室などで、殺処分されてしまいます(平成20年度犬猫の福岡の殺処分数14,759頭。全国でも福岡はここ10年くらい1位と2位を行ったり来たりしています)。
ましてや成犬になった大きな犬は、ほぼ例外なく、そうなると言っても過言ではありません
犬が問題行動を起こす場合は必ず原因があります
生後間もないまだ幼い時期に、あまりにも早く母犬や兄弟犬から引き離されて情緒不安定なまま育ち、それが大きくなってから問題行動を引き起こしたり、あるいは飼い方に問題があったり・・・
その方の話を聞いて思わず、「ちょっと待ってくださいそうなったからには何か原因がある筈ですから、その前に(保健所に連れて行く前に)私に見に行かせて頂けませんか」と言ってしまったのでした
きっとその方も、切羽詰ってあったのだと思います。ご近所ということもあり、その足で直ぐに見に行かせて頂きました
様子を見に行くと・・・極度に恐がり、シッポを下に巻き込んで、威嚇し、攻撃的に吠える犬・・・
飼い主のおばさんも手に負えないと自分の犬を怖がっていました
ぱっと見ただけでもやっぱり・・・・問題だらけでした
外飼いのワンちゃんでしたが、繋いでる場所が、暗くて寒いガレージの奥。これじゃ、車を入れる時に危ないし、犬は人間より下の位置に顔があるので、まともに車の排気ガスを吸って健康にも良くないし、暗くて冷たく、家の中の飼い主さんの気配を感じることが出来ず、寂しいしストレス溜まります
繋いでる鎖も短すぎて首が引っ張られ、ゆっくりと体を休めることができませんでした
吠えたりして、ご近所に迷惑がかかるので、奥の方に繋いであった様ですが、それならせめて、鎖の長さを調整して、犬小屋の中でゆっくり体が休めるようにすることや、コンクリートで覆われた寒い場所ですから、犬小屋の中に暖かい毛布を敷いてあげるなどの配慮をすること、そしてご飯もおやつ主体(フードはおやつでお腹いっぱいになってほとんど食べなかった)から、成犬用のドライフードに変えることで栄養のバランスを考えること、そしておやつはしつけのご褒美や間食に、少しだけにすることなど、まだまだ沢山あるのですが、少しづつアドバイスして少しづつ実行して頂きました
散歩は飼い主さんも怖がってあり、それが負担になっておられたので、先に生活環境を変えて犬のストレスを減らすことから始めて、散歩は飼い主さんも犬も落ち着いてきて、無理をせずに行けるようになってから(実際、危険だったので)、少しづつすること・・・
・・・何より、飼い主さんと犬のコミュニケーションが取れてなくて、信頼関係や絆が全くと言っていいほど、出来てなかったので、先ずは自分の犬が何を訴えてるのか理解すること、そして犬が主導犬を握って、(怖いので)飼い主さんがそれに合わせて行動するパターンになってたので、あくまで飼い主が主導権を握ること、愛情を注ぎながらも毅然と接すること(犬は強くて優しい飼い主が好きそういう飼い主を自分のリーダーだと認めます)・・・・他にもいろいろありましたが、何度も伺いながら、アドバイスしていきました
それから、時が経ち・・・最近よく散歩中のそのワンちゃんと飼い主さんに会います
ワンちゃんの表情は以前よりずい分と和らぎ、落ち着いてきて、とても元気です
相変わらず、他の犬とすれ違ったりすると、興奮して飼い主さんを引っ張ったり、他の犬に威嚇するような態度を見せたりもしますが、そんな時はすぐ、飼い主さんが「ごめんね~」と(すれ違いのワンちゃんに言いながら)、自分のワンちゃんを抱っこして(中型犬で20キロ位ありますが)通り過ぎて行かれます
今では飼い主さんとワンちゃんの間に、以前はなかった、しっかりした固い絆が出来、今日も温かそうな可愛らしいセーターを着せてもらったりして、とても可愛がっていらっしゃいます
きっとこれからも飼い主さん以外の人や犬には懐くこともないだろうし、その飼い主さんじゃなきゃダメなワンちゃん、そして悩まされた分、今では自分の犬をとても可愛がってらっしゃるその飼い主さん・・・・。それもある一つの形の絆だと思います
抱えられて去って行ったワンちゃんと飼い主さんの後ろ姿を見送りながら、とても嬉しく思いました
私は訓練士ではありませんから、ビシッと何でもできて、言うことを全部完璧に聞く犬になる様に・・などと、しつけのアドバイスをするつもりは、ありません
因みに、基本的にしつけて頂くのは飼い主様で、そのやり方や要領などのアドバイスのみ、行っております(私がしつけると、私が来た時に、私のいうことしか聞かなくなったりするので)
別に警察犬でもなければ、介護犬や盲導犬でもない、一般の家庭で普通に飼われてる犬をしつけるためのアドバイスですから、少しくらいヤンチャでも、少しくらいボ~ッとしてても、少しくらい出来ないことがあってもいいじゃないですか
ちょっとドジだったり、おバカさんだったり・・・・一緒に生活してて、そこがたまらなく可愛かったりするのですから
ただ、それで飼い主さんが本当に困ってたり、他の人に危害や迷惑をかける、あるいはかける恐れがあるような最低限の事は、愛情を持って毅然と、しつけるべきだし、それが犬と人間がお互いに快適に楽しく暮らすための基本だと思ってます
何か、我が子のように大事に抱きかかえて、「ごめんね~、Beauty」と去っていくそのワンちゃんと飼い主さんの後ろ姿を見送りながら、つくづく本当によかったなぁと思いました
だって、以前は抱きかかえるなんて愚か、自分の犬に触れるのさえ、怖かった・・・という状況でしたから・・・本当に大きな進歩です
きっと偶然にあの時、信号待ちで声かけられなかったら、しつけのアドバイスをさせて頂けなかったら・・・・そのワンちゃんは、帰らぬ子になってたと思います
今でも困ったことがあると時々、その飼い主さんから電話かかってきますが、ワンちゃんとの生活を楽しんでおられるようで本当に良かったたです
この仕事をしてる私にとっても大きな喜びの一場面です
2年近く前のある日の午後、自分の愛犬Beautyの散歩中に信号待ちをしている時、自転車に乗って後ろからきた一人のおばさんに突然、声をかけられました
「いいね~。こんなふうにちゃんと横について(犬を)散歩させられたら・・・」
犬好きな人に突然、話しかけられることは多々ありますが、その方の表情が、何だかとても切ない感じだったので、ちょっと気になって・・・。青になった信号をゆっくり渡って、同じ道を一緒に歩きながら、よく話を聞いてみると、実はその方も、犬を飼っておられて、その犬が、吠えるわ咬むわ・・の大問題児で、つい先日も大事には至らなかったけど、お知り合いの方に咬みついてしまったらしくて・・・・、「もう、保健所に出そうかと思ってる・・・」との事でした
保健所や管理センターで、新たに、飼い主を探してくれると思ってる方も多いようですが、保健所などに出された犬や猫のほとんどは貰い手などなく、ガス室などで、殺処分されてしまいます(平成20年度犬猫の福岡の殺処分数14,759頭。全国でも福岡はここ10年くらい1位と2位を行ったり来たりしています)。
ましてや成犬になった大きな犬は、ほぼ例外なく、そうなると言っても過言ではありません
犬が問題行動を起こす場合は必ず原因があります
生後間もないまだ幼い時期に、あまりにも早く母犬や兄弟犬から引き離されて情緒不安定なまま育ち、それが大きくなってから問題行動を引き起こしたり、あるいは飼い方に問題があったり・・・
その方の話を聞いて思わず、「ちょっと待ってくださいそうなったからには何か原因がある筈ですから、その前に(保健所に連れて行く前に)私に見に行かせて頂けませんか」と言ってしまったのでした
きっとその方も、切羽詰ってあったのだと思います。ご近所ということもあり、その足で直ぐに見に行かせて頂きました
様子を見に行くと・・・極度に恐がり、シッポを下に巻き込んで、威嚇し、攻撃的に吠える犬・・・
飼い主のおばさんも手に負えないと自分の犬を怖がっていました
ぱっと見ただけでもやっぱり・・・・問題だらけでした
外飼いのワンちゃんでしたが、繋いでる場所が、暗くて寒いガレージの奥。これじゃ、車を入れる時に危ないし、犬は人間より下の位置に顔があるので、まともに車の排気ガスを吸って健康にも良くないし、暗くて冷たく、家の中の飼い主さんの気配を感じることが出来ず、寂しいしストレス溜まります
繋いでる鎖も短すぎて首が引っ張られ、ゆっくりと体を休めることができませんでした
吠えたりして、ご近所に迷惑がかかるので、奥の方に繋いであった様ですが、それならせめて、鎖の長さを調整して、犬小屋の中でゆっくり体が休めるようにすることや、コンクリートで覆われた寒い場所ですから、犬小屋の中に暖かい毛布を敷いてあげるなどの配慮をすること、そしてご飯もおやつ主体(フードはおやつでお腹いっぱいになってほとんど食べなかった)から、成犬用のドライフードに変えることで栄養のバランスを考えること、そしておやつはしつけのご褒美や間食に、少しだけにすることなど、まだまだ沢山あるのですが、少しづつアドバイスして少しづつ実行して頂きました
散歩は飼い主さんも怖がってあり、それが負担になっておられたので、先に生活環境を変えて犬のストレスを減らすことから始めて、散歩は飼い主さんも犬も落ち着いてきて、無理をせずに行けるようになってから(実際、危険だったので)、少しづつすること・・・
・・・何より、飼い主さんと犬のコミュニケーションが取れてなくて、信頼関係や絆が全くと言っていいほど、出来てなかったので、先ずは自分の犬が何を訴えてるのか理解すること、そして犬が主導犬を握って、(怖いので)飼い主さんがそれに合わせて行動するパターンになってたので、あくまで飼い主が主導権を握ること、愛情を注ぎながらも毅然と接すること(犬は強くて優しい飼い主が好きそういう飼い主を自分のリーダーだと認めます)・・・・他にもいろいろありましたが、何度も伺いながら、アドバイスしていきました
それから、時が経ち・・・最近よく散歩中のそのワンちゃんと飼い主さんに会います
ワンちゃんの表情は以前よりずい分と和らぎ、落ち着いてきて、とても元気です
相変わらず、他の犬とすれ違ったりすると、興奮して飼い主さんを引っ張ったり、他の犬に威嚇するような態度を見せたりもしますが、そんな時はすぐ、飼い主さんが「ごめんね~」と(すれ違いのワンちゃんに言いながら)、自分のワンちゃんを抱っこして(中型犬で20キロ位ありますが)通り過ぎて行かれます
今では飼い主さんとワンちゃんの間に、以前はなかった、しっかりした固い絆が出来、今日も温かそうな可愛らしいセーターを着せてもらったりして、とても可愛がっていらっしゃいます
きっとこれからも飼い主さん以外の人や犬には懐くこともないだろうし、その飼い主さんじゃなきゃダメなワンちゃん、そして悩まされた分、今では自分の犬をとても可愛がってらっしゃるその飼い主さん・・・・。それもある一つの形の絆だと思います
抱えられて去って行ったワンちゃんと飼い主さんの後ろ姿を見送りながら、とても嬉しく思いました
私は訓練士ではありませんから、ビシッと何でもできて、言うことを全部完璧に聞く犬になる様に・・などと、しつけのアドバイスをするつもりは、ありません
因みに、基本的にしつけて頂くのは飼い主様で、そのやり方や要領などのアドバイスのみ、行っております(私がしつけると、私が来た時に、私のいうことしか聞かなくなったりするので)
別に警察犬でもなければ、介護犬や盲導犬でもない、一般の家庭で普通に飼われてる犬をしつけるためのアドバイスですから、少しくらいヤンチャでも、少しくらいボ~ッとしてても、少しくらい出来ないことがあってもいいじゃないですか
ちょっとドジだったり、おバカさんだったり・・・・一緒に生活してて、そこがたまらなく可愛かったりするのですから
ただ、それで飼い主さんが本当に困ってたり、他の人に危害や迷惑をかける、あるいはかける恐れがあるような最低限の事は、愛情を持って毅然と、しつけるべきだし、それが犬と人間がお互いに快適に楽しく暮らすための基本だと思ってます
何か、我が子のように大事に抱きかかえて、「ごめんね~、Beauty」と去っていくそのワンちゃんと飼い主さんの後ろ姿を見送りながら、つくづく本当によかったなぁと思いました
だって、以前は抱きかかえるなんて愚か、自分の犬に触れるのさえ、怖かった・・・という状況でしたから・・・本当に大きな進歩です
きっと偶然にあの時、信号待ちで声かけられなかったら、しつけのアドバイスをさせて頂けなかったら・・・・そのワンちゃんは、帰らぬ子になってたと思います
今でも困ったことがあると時々、その飼い主さんから電話かかってきますが、ワンちゃんとの生活を楽しんでおられるようで本当に良かったたです
この仕事をしてる私にとっても大きな喜びの一場面です