彼は今、休む暇がない。
こんな関係になってから、まだ一度も、
ゆっくり休日を過ごした話は、聞いていない。
体は大丈夫なの?
それだけが心配。
でも、何もできない。
そばにいたら、支えてあげられるのにな。
そんな気持ちを知ってか、知らずか、
彼は、自分が、あと2人ぐらいいて欲しいよ。
と言って笑った。
そして、続けた。
その1人に、君がなってよ。
私は、つかさず、彼をフォローした。
自分が真に受けないように。
自分が舞い上がらないように。
それは、本気のような冗談ね。って。
でも、本当は、
本当はね。
許されるのなら、
冗談のような本気ね。って言いたかった。
だけど、そう言うしかなかった。
彼は、柔らかい表現だね。
と、微笑んで、それを否定することはなかった。