昨夜、
1人の夜。
彼の動画を見ていたら、いつのまにか、眠っていた。
何度も繰り返し見ていた。
彼の目線の先に、紛れもなく私がいて、
彼から漏れる吐息の生温かさを想像しながら、
私は眠ったんだった。
私は、それだけで、幸せだったんだ。
深夜、LINEの音がした。
神様は、私のために、彼を起こしてくれたようだった。
それから私は、彼に甘えたくて仕方がなかったから、
とてもいい子にした。
彼は、疲れなど微塵も見せずに、
言葉巧みに私にささやく。
私だけ、気持ち良くなってごめんなさい。
そう思う暇もなく、
彼は、リードしてくれる。
ここから、本当に彼が欲しくなるというときに、
私の手が、彼の手の代わりに動きだす。
きみならできるよ。
そう言われた時、頭の中が、真っ白になった。
彼の脳になった瞬間だった。
この後…
確かに感じたの。
彼の重さ。
彼の力強さ。
彼のささやき。
彼の体温を。
すぐそばで感じられたの…。
もう一度、天獄ヘ、イカセテ。
1人の夜と違って、彼は、余韻に浸る時間を与えてくれる。
彼は、私をほったらかしにしない。
眠たくなって、意識が遠のくまで、
いいえ。
意識が遠のいた後も、まだ、
LINEに残る文字。
こんなに幸せでいいの?
私は初めて、
幸せすぎて怖いことを知った。