私と彼の秘密 今思うこと

彼とのLINEは、いつか消した方がいい。
それは、残された人のために…



ボケの花

2022-09-30 14:51:00 | 日記

夜,リードをつけると同時に、LINEを確認したら、

散歩に出たよ。

とのLINEがあった。

電話してもいい?

私は、彼にお許しをこう。

いいよ。

彼は、電話をかけることを了承してくれた。




私達の境遇は似ているね。

そんな話をした。

それぞれの与えられた環境で、ある意味、

自分の中に抱いた未来を諦めることで、生きている。

その中で見つけた、このかすかな灯火は、

真っ暗な闇で、ようやく自分の足元が照らされたような、

安心感を覚える。

私にとって彼は、そんな存在。

心の拠り所。





彼は、犬を呼び寄せて、言うことを聞いたご褒美に、ヨシヨシと、体を撫ぜている。

私も、彼の犬になりたいな。

彼に撫ぜられて、

繋がれて、もっともっと安心したい。

できることなら。




天然のボケの花は、

私のイメージ。

将来、ボケの花が咲くたびに、この関係を思い出すことだろう。




実際に、ボケの花を見てみたい。

そう切り出した彼に、

私は、照れた。

それは…私の大事な秘めた部分を意味する。

ただ単に、会うことだけを意味するのではない。


縁があったらね。


縁かあ…。


機会があったらね。


それも縁…。


じゃあ、成り行きで。



そんな言い方しかできない。

私は、本当は、いつだって会いたい。

彼の温もりを妄想するぐらいだから、会いたいよ。


でも、無理するのは、よそう。

お互いに、守らなければいけない物がある

嘘を貫いてでも、守らないといけないものを

抱えてしまっている。






やがて、奥様が、車で彼を迎えにきた。

彼は、犬を連れて、車に乗り込み帰って行った。 


私は、ひとり、取り残されて、去っていく車を見えなくなるまで見送った。

そして、嘘でも、必死に思うようにした。



奥様。

疲れている彼を

迎えにきてくれて、どうもありがとう。

後は、よろしくお願いします。と。






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