
私は、私に戻る。
そして、LINEに目を通すと、
もう…今となっては何の意味もない文面に、
慌てて消す。
彼は、メッセージの取り消しがあったことを見て、心地よく思わない。
先日、はっきりそう言われたから、ようやく気がついた。
そのせいで、彼は、LINEを開けることすら、しなくなった。
夜の散歩の時間以外は。
私はもう、何があっても、消さないと決めた。
本来、LINEの取り消しなんて…滅多にしないことなのに。
ここだけは、どうしてか、それが起こりうる。
ナゼナノカ。
私は、もう人1人の自分をここで出しているから。
そう説明したら、納得がいく。
普段の自分は、世間に合わせていて、
真面目で、
大人しくて、
良い妻であり、良い母である。
それが、彼の前では、女になる。
寂しがりやで、甘えん坊で、
とてもやらしくて、
周りが見えてなくて、
思った通りに行動しようとする。
正反対の自分。
彼女は、私の中では、M。
Mが、残したLINEは、
後から自分が見たら、消したくなるのだ。
消さないようにしないと。
全部、彼に見てもらうには?
私は、その都度、彼のトークルームごと消し去る事にした。
後で、恥ずかしくなって、既読になる前に消したい。
そんな衝動にかられても、
もうなす術がない。
消さないための強硬手段だ。
それでいい。
それで嫌われたら、
それまでのこと。
私は、Mとうまく共存する。
Mの私も、好きだから。