Bokutoh ICU Blog

墨東病院集中治療科の日々の活動を広めていきます

ローテーターの声 #14

2024-04-04 05:40:33 | 日記

飯塚です。昨年度、最後のローテーターの声になります。

1ヶ月間ローテしてくれたY先生からです!


1ヶ月間大変お世話になりました。3月ということで、待望のICUでした。私は今後神経内科に進むので、内科の全身管理、呼吸器管理や気切に関して学びたいと思って挑みましたが、終わってみたらそれ以上に大収穫でした。

 

今まで調べてもよくわからずうやむやに終わることがありましたが、ここではどの疑問も悉く解消されました。

質問すると、毎回とても論理的かつさらに噛み砕いて理解しやすく説明してくださりました。また私が呼吸器やペースメーカーやエコーと対峙して頭を悩ませていると、すかさず先生方がやってきて相談に乗ってくださりました。

またプレゼンで、先生方によく〇〇はどう考えてるの?と質問されました。きちんとアセスメントできていないことばかりでしたが、すぐに答えではなく先に考える時間を与えてくださり、その後の答えに対する理解もより深まりました。

毎日が新しい学びで溢れていて、とても贅沢な環境でした。

 

また心外術後の患者さんも多く担当させていただきました。ローテ前は内科疾患を!っと思っていたのですが、とても侵襲的な手術後だからこそ、呼吸器•カテコラミン調整、体液管理、心エコーなど、全身状態から学ぶことだらけでした。

 

1ヶ月あっという間に過ぎてしまいました。まだまだ学び足りないので、またどこかの年次で研修させていただきたいです。

まずは一内科医として考えて動けるように、ここで学んだことをしっかり復習して実践していきます。

本当に沢山のご指導をありがとうございました。


Y先生は積極的に重症度の高い患者さんを受け持ってくれていましたね。

特に印象的だったのはペースメーカー依存になっていて自己脈が戻るかどうかを皆が気にかけている方に対して、毎朝ペースメーカー設定を調整して自己脈を評価している姿でした。

とても大事な評価ですが一瞬心許ない自己脈になるので怖い面もあります。

しかし彼女は初日に注意事項をフェローに確認してくれてから、モーニングルーティンに組み込んでくれました。

以降は毎朝決まった場所から脈拍アラームが鳴るたびに、「今日も朝早いなあ」と感心させられてい多ものです。

とっても熱心で真っ直ぐな彼女は良い神経内科医になってくれる事と思います。

4月からはERで躍動してくれているようです、さらなる活躍が楽しみですね。

Y先生、1ヶ月間お疲れ様でした!!


ローテーターの声 #13

2024-04-02 21:55:55 | 日記

飯塚です。

新年度になりましたが、昨年度の3月にローテしてくれた先生方からのメッセージが届いていますので掲載します。

まずは他院よりローテしてくれたH先生です。


1ヶ月という短い期間でも受け入れてたくさん教えていただきどうもありがとうございました。

自分が経験したことのあるICUと同レベル、それ以上にハイレベルな管理をする一方で、実臨床に役立つレクチャーの時間もしっかり設けられていて、とても教育的なところが目から鱗でした。すごい勉強になりました。
苦手だった人工呼吸器と脳波の勉強ができたのが自分にとって大きな収穫です。あまり経験のなかった心臓血管外科の術後管理も見せていただき、奥の深さと難しさを実感しました。

墨東のICUのいいところはみんなで患者さんを診ているところだと思います。1人の患者さんについて朝のラウンドでしっかり全員でディスカッションできるのが魅力的でした。さまざまな視点の意見を組み入れてその患者さんにとってベストな選択を決めることが、患者さんにとっては1番の治療につながっていると感じました。
自分の勉強の面では、朝のラウンドでのプレゼンで理解できていなかったところ・ウィークポイントがしっかりわかる・その場でフィードバックがもらえる・疑問をその場で解決できるところが本当に助かりました。

使用できるパラメータの意味や検査の意義を理解した上で患者全体を把握することの大変さをこの1ヶ月身にしみて感じました。一朝一夕では身につかないと思いますが、墨東で学んだことを活かして先生たちみたいな集中治療医になれるように頑張ります。


H先生は久しぶりの女性シニアローテーターで、存在感を出していました。

なんだか元々の所属病院の関係者も多く在籍していたため、短い期間でしたがとても馴染んでいたように感じます。

最初の頃こそ緊張なのか硬さもありましたが、その後は個別に病態の質問をしてくれたり、ちょっとした知り合いの面白い話をシェアしてくれたりと楽しませてくれました。

最終日は冗談を言うと軽く小突いてくれるくらいのくだけた良い関係性になれましたね。

4月からは元の所属病院に戻るようですが、また向こうでも活躍してくれることと思います。

自分の地元の病院なのでいろいろと地元トークもさせてもらい、帰ってしまうのは寂しい限りです。

一昨年度ローテしてくれた某先生の影響でH先生は当院ローテを決めてくれたそうなので、またその系譜で定期的に来てくれると嬉しいですね。

1ヶ月間、お疲れ様でした!

狭い世界ですので、今後とも宜しくお願いします!


ローテーターの声 #12

2024-03-03 16:12:36 | 日記

飯塚です。

今回は2ヶ月間ローテしてくれた丸田先生からのコメントです。


呼吸器内科S3の丸田です。
今回は2024/1-2の二ヶ月間ローテーションさせていただき、ありがとうございました。
外来日には全く役に立ちませんでしたがすいませんでした。

ICUをローテしてよかったことは多々あります。ありすぎて記述しきれないのですが、今回は3つ挙げてみようと思います。

一番よかったと思うのは、年代が近い先輩・後輩がメインとなって積極的に議論しながら検査・治療を進めていくところです。こちらがどんなバカな質問をしても無下に否定せず、意見を聞きいれてもらった上でアドバイスをくれます。意見交換が活発なため、ラインでもひたすら多大な量の知識が流れてきます。笑
さらに上級の先生方も見守ってくれているため、さらにプラスアルファの知識を頂けたりします。

次にICUではBy systemでプレゼンをしていきますが、これを日々行なっていく上で、自分の弱点がどんどん浮き彫りになります。きちんと血糖管理ができていなかったな、循環動態の指標をアセスメントできていなかったな、など。
普段呼吸器内科医をやっていると触れないような疾患やデバイスが多いので、非常に学びが多かったと思います。

最後に自分もフィリピンやアメリカに学生の頃留学させていただいてもらったので必要性を感じていたのですが、多職種カンファレンスが積極的に行われているところです。日本ではあまりないのですが、海外の症例カンファレンスでは必ずといっていいほどspiritualな側面の話が出てきて、その人の人生観や宗教、置かれている家庭環境などを含めて考えていました。多職種カンファレンスでは、今後の検査・治療のdispositionが難しい患者(例えば意識障害、寝たきり、キーパーソンなし、など)について、現状を話し合うだけではなく、その方にとってどのような医療・看護・介護が一番望ましいのかを主治医、集中治療科医師、他科で関連する医師、看護師、薬剤師、臨床工学技士、リハビリスタッフ、栄養士、MSWなどで話し合います。以前より自分が主治医の患者についても行なっていただいたことがありますが、一人で悩むよりも圧倒的に良いと思いました。近年はICUなどではやられるようになってきているのだとは思いますが、当院ではなかなかそのような風潮はなかったため非常に良いと思いました。

何よりICUの医師だけではなく、コメディカルのスタッフの方々との距離が近いのがとても心強く、心地もよかったです。
薬についてわからないことがあればすぐに薬剤師さんに、栄養計画で相談したければすぐに栄養士さんに相談できたり、リハビリの程度を聞いて一緒に次に何やるか考えたりできます。
気づいたらいいところ4つになっていましたが、これくらいにしようと思います。

今までは我流でできていたように感じていた部分も含めて、集中治療管理について一から叩き込まれるような感覚で、日々大変でしたが非常に充実しておりました。
まだ咀嚼しきれていない部分もたくさんあるため、一つずつメモしたことなどを見返して復習したいと思います。
今後も当科として協力できることがあればさせていただくつもりですので、宜しくお願い致します。


丸田先生は元獣医でなんとネコにバスキャスを入れていた(!!)とのことで、僕らの心をガッツリ掴んでくれました。

獣医としても呼吸器内科医としても輝かしいキャリアがあるにも関わらず、真摯に新しいことを学ぼうとする姿勢には誰もが好感を抱いていたことでしょう。

呼吸器内科の業務も忙しい中にも関わらず、外来終了後にもICUにこまめに顔を出して病棟を気にかけてくれていましたね。

対面での所作だけでなくラインでのやり取りのレスポンスも含め、彼からは人間としての高い魅力が滲み出ていました。

まだまだ同部門で働きたかっただけに残念ですが、引く手が数多の彼を引っぱる側に戻ろうと思います。

今後ともコラボ、よろしくお願い致します!

丸田先生、2ヶ月間お疲れ様でした!


ローテーターの声 #11

2024-02-03 21:07:27 | 日記

飯塚です。

先月のローテーターだった田代先生からのコメントです!


J2の田代です。

 自治医科大学出身のためローテートは固定で、産婦人科が3ヶ月の予定だったのですが、今年から2ヶ月に減り1ヶ月だけ選択できるようになったのでICUを選ばせていただきました。ギリギリだったにもかかわらず快く受け入れてくださりありがとうございました。

 ICUを選ばせていただいたのは、まず自分が救急科志望だからです。4.5月に先に救命センターをローテートさせていただいたのですが、そこで全身管理の経験のなさ、認識の甘さを痛感しました。入院後の全身管理がおぼつかなすぎて救急科志望にも関わらず大変な時間が多かったです。またJ1の時にBTCCSという院内講習を受けた際に、ICUの先生方の講義や手技の説明のわかりやすさに感動したというのもICUを選択した理由の一つです。実際にローテートしてみて、実に有意義な時間でした。1ヶ月はあまりにも短すぎました。

 集中治療科の先生方はとても志が高く、教育熱心な先生で、基礎的なことでも詳しくプラスアルファして教えてくださいました。またそれぞれの先生が少しずつ専門や目指す方向が違うところも非常に刺激になりました。呼吸器、循環器、感染症、腎臓内科など得意とする分野が異なり様々な角度からアセスメントを加えてくださり勉強になると共に自分のアセスメントの浅さを痛感する日々でした。

 僕は救命シニアになるので、また来年度ローテートさせていただきますが、その時がさらに充実した時間になるよう、人工呼吸器や透析、体液管理などさらに勉強を積みたいと思います。

 集中治療はどの分野を志す人にとっても一見の価値ある領域であると感じました。 

 1ヶ月間ありがとうございました。


田代先生は自治医科大学出身ということで今後の後期研修期間にも島での勤務時間もあることより、先を見据えて貪欲に吸収しようと大変意欲的でした。

救急科志望ということで、フェローたちも特に気にかけて指導していましたね。

最終日付近ではちょうどImpellaの話になり、とても興味深そうに聞いてくれたのが印象的でした。

来年度は救命センターでぐいぐい重症症例の管理に関わってくれる姿が見られそうで楽しみですね。

田代先生、1ヶ月間お疲れ様でした!


当直明けのお礼参り

2024-01-26 22:02:46 | 日記

飯塚です。

皆様いかがお過ごしでしょうか。

当院は増床したこともあり業務量は増えておりますが、心優しい各科の先生方と頼れるローテーター、コメディカルの皆様のお力を借りつつなんとか運営している毎日です。

少しずつ広いICUに体が慣れてきた感じでしょうか。

今日は当直明けで時間があるので、昨日からの出来事などをつらつらと書いていこうと思います。

 

昨日は令和5年度の墨東病院臨床研修医院内発表会が行われました。

こちらは各年次の初期研修医が1年間を通して学びを得た症例をベースにプレゼンをする会になります。

J2の先生からすると、卒業試験?のようなものになるのでしょうかね。

 

ICUローテをしてくれた先生は牧野部長の意向のもと、当科ローテ中に経験した症例を元にしたプレゼンをお願いしています。

牧野部長やスタッフの厳しいツッコミが入るので、そもそものスライドの作り方だけでなく、文献の適切な調べ方、読み方、解釈の方法などについて伝えています。

当院レジデントたちは極めて優秀なためこちらの投げたボール(客観的にはハラスメントに近いような暴投もあります)を、軽く受け止め即時返球してきてくれます。

まさに打てば響く、という状態であり、指導しているフェローたちもついつい熱が入っていることもしばしば見かけます。

正直、自分がJ2に戻ったら到底理解できないレベルだと思うのですが、皆よく勉強してくれているので教えがいがあります。

 

そんな形で今年度4月から12月にかけて、当院初期研修医は総勢13人ローテートしてくれました。

そして驚くべきことに、、、なんとそのうち10人(!!)もの先生がICU症例を本発表題材で選んでくれたのです。

都立アカデミーの別枠でローテしてくれた先生も当科の症例を選んでくれていたので、合計で11人の発表をフェロー4人で再度監督することとなりました。

嬉しい悲鳴とはまさにこの事でしょう。

各科の部長クラスの先生方が集まる会で下手な発表はさせられません。

年末くらいから改めてのスライド直し、文献探索を行い本発表に向けて準備を進めてきました。

 

そんな会が昨日、無事に終わりフェロー一同も安堵している状況です。

自分はちょうど昨日は当直だったのですが、準夜の時間くらいに何人かのローテしてくれた先生がお礼参りに来てくれて心暖まる想いでした。

今時の若者らしくお礼のLINEもしてくれましたね。

 

別件で嬉しかったのは夜中に致死性不整脈の対応で循環器の先生をお呼びした際に、ひと段落した後で症例発表会のねぎらいのお言葉を頂いた事です。

「ほとんどの指導医、先生方でしたね!すごいですね〜」なんて、若輩者の自分に言ってくださる人間性に頭が上がりません。

こうやって努力を見てくださる方々がいらっしゃると、頑張る活力になりますね。

 

直明けの朝には心臓血管外科の部長先生から「寝ずにいつもありがとうございます」とお声がけ頂き、またまた恐縮の限りでした。

先生方がいるおかげで、いつもこちらも頑張れています。

あとすみません、上手いことやってちょこちょこ寝てはおります。笑

 

さてさて脱線しましたが、昨日の当直は初期研修医から各科の部長まで色んな人との繋がりを感じられる良い機会でした。

今日はよく寝て、また来週から頑張っていこうと思います。

あと初期研修医の皆様、発表ほんとうにお疲れ様でした。

J2の先生方は残り数ヶ月充実した研修を送ってください。

J1の先生方は来年度、ICUで会いましょう。

 

本日はこの辺で、ではでは。