図録に続き、
写真集もずっと気になっていたものがあって
先日、結局購入したのです。
『花火』(川内倫子)
これは、
なんというか
誰もが持っている思い出、心の原風景みたいなものを
とても静かに写し出している感じがします。
わりと薄い本で、
最初「あれ?これだけ?」って思ったのですが
観ているうちに、
どれもなんだか自分の記憶のように思えてくる。
この本が観たかった理由の一つが
第27回木村伊兵衛写真賞受賞の作品だということ。
木村伊兵衛という名前を知ったのが
雑誌『太陽』の特集だったのですが、
この記事の、
高峰秀子さんの文がすごく好きで!!
撮られた時の様子が綴られていて。もう何度も読んでいます。
写真といえば、
私とか普通は「あ、今だ!」と思ってからシャッターを押しますね。
木村伊兵衛さんは、決定的瞬間のちょっと手前を撮るんだそうです。
そしてさらに、自分の気持ちと相手の気持ちまで合わせてしまうらしいです。
構図は後からついてくるんだ、ってアラーキーが書いてました。
で、『花火』を観たあと、
なぜか蜷川実花さんの写真が無性に観たくなりまして。
私の大好きな『NINAGAWA WOMAN』
この色彩、バランス、どの写真も本当に良くて。
以前行った写真展も
壁一面がこんな感じの色彩で埋まっていて、とても良かった。
この本ではないですが、
蜷川実花さんも木村伊兵衛写真賞受賞してますね。
で、
写真集を出したついでに、
持っている写真集をずっと遡って、今でも気に入っている一冊、
『8Visions 現代アメリカ女性写真家集』。
1988年の本ですが、1991年頃買ったと思います。
中でも当時一番気に入っていたのが
『金魚の復讐』(サンディ・スコグランド)
独特な色彩のシュールな空間、ぞくぞくします。
とても好き!
さらにその前に買ったと思う『man ray』。
表紙の写真も有名ですが、
マン・レイはソラリゼーションという技法でも知られていて
学生時代、授業でやってみたのですがこれが難しく。。。
私は結局一枚もうまくできませんでした。
これがソラリゼーション。
「現像時に、露光をある程度過多にすることにより、モノクロの写真作品の白と黒が反転する現象。(Wikipediaより)」
ただ反転する場合もあれば、部分的に反転する場合もあり
マン・レイはこれをすごくうまく使っていました。
学生時代は研究生の時に暗室使い放題だったので
ものすごい数の写真を紙焼きしていて
写真を撮る才能は全くなくても
現像だけはすごく上手くなりました。
懐かしい〜 ( ´∀`)
たぶん、一番最初に買った写真集は
『新装版 世界写真全集 第8巻 ネイチャー&カントリー』。
世界初の写真集を出したW.H.フォックス・タルボットの写真以外、
実はあまり思い入れがなかったのですが、
今回久しぶりに開いたらかなり良いかも!!!
歳をとると感じ方が変わりますね。
タルボット『橋と梯子』(1840)
最後になんとなくサラ・ムーン。
(机の上に置いたらなぜか色がとんじゃうので、写真集の上に置いてみた)
写真集は持っていなくて、ハガキだけです。
この写真は、映画『ミシシッピー・ワン』のもの。
ふわりちゃんも写真観ますか?
気になるのはお魚ですか? ФдФ
なんか、撮影していたら日が差し込んできて
ふわりも光ってた 笑
また素敵な本(写真集)いっぱい!
影響を受けやすいので、私も蜷川実花さんの写真集を買ってみようかな…なんて思っちゃってます。彼女の色彩感覚は本当にハッとするものがありますよね。
ソラリゼーション…。初めて聞きました。素人にはいまいちピンときませんが、その手法で上手く写真の魅力を引き出せたら素敵なんでしょうね!
蜷川実花さんは2004〜2006年くらいの花のシリーズも好きで
写真展に行ったのもこの頃だと思います。
カレンダーもすごく良くて、数年前に使っていました。
(ここ数年はずっと猫のカレンダーなのです 笑)
マン・レイは他にもいろいろな技法を使っていて
実験的な作品が多いのです。
今はカメラもデータの時代ですが
個人的にはこういうアナログな感じが好きです ^ ^