大牟田の慰霊碑(裏)
(碑文)
「時維(ときにこれ)昭和12年9月25日恰も支那事変勃発して3月全市を挙げて銃後の遂行に邁進せる秋(とき)、青天の霹靂の如く突如として我が12万市民は古今を絶する悪疫の魔手に掩われたり。ここに大産業都市として殷賑を極めたる本市は忽にして阿鼻叫喚の巷ト化し官民必死の防疫にも拘らず竟(つい)に一万数千の罹患者を出し七百十二名の精魂を奪はる・・・・・」
<三池の冬1997 その2>より
わたしの笹林公園探検の目的は、その隣の隣の慰霊碑であった。さてこれは何の慰霊碑であるか。ここに戦前戦中史の大きな謎が隠されている。(中略)
この慰霊碑は、炭坑事故の慰霊碑でもなく、戦没者の慰霊碑でもありません。1937(昭和)12年に突然大牟田で発生した集団赤痢事件の被害者の慰霊碑なのです。慰霊碑には、一万数千の罹患者を出し、七百十二名の精魂(生命)を奪ったと記されています。この集団赤痢事件がなぜ起こったかについての真相は、いまだ闇に包まれています。しかし、中国戦線に向けて三池(三井)染料が内密に作っていた化学兵器工場で爆発事故が発生し、この事故を隠蔽するために清里の水源地に赤痢菌をまいたという重大な仮説が提起されています。三池染料はわたしの祖父の職場でありました。その祖父は7年前に亡くなりました。この当時のことをもっと聞いておけばと悔いが残ります。近々、この仮説を実証する資料を、受けとることになっていますので、またそのときご報告します。
戦時下 大牟田「爆発赤痢」事件、隠された企業犯罪・国家犯罪
北宏一郎
1937(昭和12)年9月25日(土)夜から突如として福岡県大牟田市に「赤痢」が発生し、死者712名、罹患者2万人以上を出す大惨事となりました。爆発的に「赤痢」が発生したとのことで「爆発赤痢」と呼ばれました。
7月7日日中全面戦争から3か月大牟田にある三井三池染料工業所は軍需物資生産にフル稼働していました。
9月25日(土)夕方6時頃、三井三池染料工業所のN工場で爆発事故が起こり、黄色の煙が町を覆いました。直後から風下の住民はのどの痛み、せき、めまい、高熱、吐き気、下痢、そして全身のケイレンで子ども、老人を中心に次々と倒れ、死者も続出しました。病院は人であふれ、治療もままならない状態になりました。
更に夜半12時頃、2度目の爆発が工場で起こり、翌日からの死者は急増し、町中は阿鼻叫喚、地獄図を呈していました。
原因調査もされないうちに翌日には「水道水による赤痢事件」とされ、工場の爆発は不問にされ、内務省、軍、福岡県によって事件の真相は闇に葬られました。
三井三池染料工業所、N工場で生産されていた軍需物資は毒ガスでした。
伝染病研究所の写真は、『傳染病研究所』小高健著より
この新型コロナウィルスがどこで作られたかは分からないが、細菌戦の系譜をたどると、日本は、戦時中、1925年のジュネーブ議定書を無視して、中国で細菌を製造し、細菌戦を行なった。戦後、731部隊での研究データをアメリカに渡し、731部隊員は全員戦犯免責され、アメリカは生物戦の研究を本格的に始めた。
日本政府は、中国で行った細菌戦や生体実験の事実を、(日本の裁判所は事実認
定をしている)未だに隠し続け、その事実を認めていない。勿論謝罪もしない。
日本軍が中国に遺棄してきた生物兵器は戦後、どのようになったのだろうか?
この新型コロナウィルスに影響しているのだろうか?
今、日本人は過去に犯した戦争犯罪を直視し、きちんと歴史事実に向き合う時で
はないのか?
●細菌戦裁判資料集シリーズ・第8集(2002年10月31日)
「731細菌戦裁判・第1審判決特集号」の発行にあたって
本書第8集は、細菌戦裁判の第1審判決(東京地方裁判所民事第18部)の後、開催された判決報告集会、記者会見、意見交換会等での発言を編集したものです。
第6部
資料・731部隊細菌戦裁判
第1審判決全文
原告らの主張 (別紙3)
第6部
資料・731部隊細菌戦裁判
第1審判決全文
原告らの主張 (別紙3)
日本軍による中国への細菌戦の実行(事実論)
第6被告による細菌戦の隠蔽及び細菌戦被害賠償立法の不作為
4 1980年代(第3期)の被告の隠蔽行為
(4)昭和58(1983)年家永教科書検定での731部隊記述削除
昭和58年、文部大臣は、家永三郎の改定検定申請における731部隊に関する記述について全部削除の修正意見を付した。第3次家永教科書訴訟で、最高裁判所は平成9(1997)年8月29日判決(民集51巻7号2921頁)で「関東軍の中に細菌戦を行うことを目的とした『731部隊』と称する軍隊が存在し、生体実験をして多数の中国人等を殺害したとの大筋は、既に本件検定当時の学界において否定するものではないほど定説化していた」と認定し、文部大臣の全部削除の修正意見を違法とした。
昭和58年の検定時までに731部隊の実態解明は大きく前進し、その存在は定説となっていた。にもかかわらず、被告は731部隊の記述を教科書から削除し、731部隊の存在とその戦争犯罪行為を隠蔽したのである。
731部隊員が多く入った国立予防衛生研究所(現・国立感染症研究所)や自衛隊などでの生物兵器の開発・研究も行われているのではないか?
●日本政府は、731部隊の罪業を、公開せず、秘匿し、戦後全く無反省である!!最高責任者の昭和天皇も戦犯免責された!!
安倍晋三は何でこんな行動がとれるのだ??無反省のまま、ずっと生き延びられるのか??
2013年5月12日、安倍晋三は宮城県東松島市の航空自衛隊基地を訪問して、機体番号が‘731’であるアクロバット飛行団訓練機の操縦席に座りサムズアップして写真に収まった。
731部隊全景(中国に於いて人体実験を繰り返し、細菌兵器を開発し、中国各地で細菌戦を行なった。)