或る双子座の日々

這是一個雙子座的生活日記。
つれづれなるままに

わざとナンセンスな言い方を?

2005年09月29日 | ハンガリー(日常)
【こぼれ話】脚がきれいでなければミニスカート禁止=ハンガリー (時事通信) - goo ニュース

昨日の記事に受けたコメントから、このニュースについて知りました。
どうせなので今日のトピックにしたいと思います。

今日、英語学校のクラスメイトに「ニュースは本当?」と聞いたところ、
居合わせた3人のハンガリー人のうち1人しか知りませんでした。
(3人とも女性)ニュース自体は本当のようでした。まだ話題になった
だけで、実際に条例になったのかどうかまで知らないようすでした。
しかし「仮にそうなったとしても12区だけで全体の話じゃないから」
と言っていました。

いずれにしても、この件を知らなかった30代と思しき人は意外に冷静で
職場と立場によって服装は有る程度考慮しなくちゃいけないものだし、
ミニスカートじゃまずいというのも分かるといっていました。

スカートの件を、「服装を正したい」という主張の一部だと受け取るか、
働く女性の価値を脚の美醜で決めるなんてナンセンス!と受け止めるかで、
感情的なリアクションが決まるように思いました。彼女は前者でした。

日本人が想像するよりハンガリー人女性の夏の装いは肌見せ度が高いです。
年齢も体型も職種も問いません。胸の谷間、肩、ウェストを見せるスタイル
が好みに見えます。目のやり場に困るような大胆さです。

横断歩道の信号待ちで前に居る人を見ると、薄いコットン地のボトムの後ろ
姿は、見るつもりがなくてもタンガーやGストリングのショーツがくっきり
透けます。下着は見せて着るもののようです。水着かブラジャーといった
デザインのトップスも普通に日常着です。

腰骨までしかないローライズジーンズの流行や胸を強調するファッションは
世界的な潮流でもあるけれど、ハンガリー語学校で同席したベルギー・フィン
ランド・イスラエル・アメリカほか外国人仲間の間でも「なんでこんなに
セクシュアルな服が好きなの?」と驚かれていたのは事実です。
「ハンガリー女性の服装の好みはセクシュアルすぎる」と盛り上がり、
男性は歓迎、年頃の息子を持つ女性たちは複雑な心境といった感じでした。

おおらかなので、着たい服を着る。このため、日本のように「お腹が割れて
ないのに腰骨までしかないパンツ履くなんてみっともない」などと他人の目
を気にしたりしません。想像が難しいかもしれませんが、体型を強調する服
を着るのに、超重量級な体型だろうが、中年を過ぎていようが、小さい子連れ
のママであろうが、妊婦であろうが、そこにタブーはありません。そのぶん、
公私を問わず開放的服装で、日本のように制服の有る職場のほうが少ない国で
「職場にそぐわない」などと遠慮する意識の薄い人は確かに多そうです。
もちろん、全員が全員というわけではありませんが。

また、若い男性もオジサンも上半身裸になるのが好きな人は多いです。
あるいは、ボディビルダーかレスリングのユニフォームみたいなランニング型
シャツもポピュラーです。夏の道路工事なら上半身裸の男性が一杯働いてます。
男性においても肌見せの度合いは日本より高いし、スーツをピッチリ着こむ職場
は限られていて、めいめいラクチンな格好をしています。

男女を問わず、外に出るのに「それはどうなの?」という格好で平気なのは
よく言えば牧歌的で素朴ですが、悪く言えば洗練されていない。ましてや、
仮にも公的機関における勤務時間ならば、極端な軽装あるいはセクシー路線
のファッションを許容できるか。この点が気になった一人の区長が止せばいい
のに(耳目を引くためか)ナンセンスな言い回しをしたというところじゃないか
と思いました。



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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
トラバ (らく)
2005-10-02 21:37:33
こんばんは。記事の紹介を快諾くださいましてありがとうございます。

先ほど記事をアップしましたのでトラックバックしました。



日本は“秋”になってきました

秋はいいですね。私は大好きです。
返信する
ご理解いただけたようで嬉しいです。 (budapestlife)
2005-09-30 15:17:50
実際、私のアパートで庭の管理を受け持っている1階のハンガリー人女性(中年)は、芝の水遣りをするのにワンピースの水着で歩き回っていて、出くわした我が夫が度肝を抜かれたことがあります。他の家の庭でも見かけたことがあります。

日本の美白命とは対照的に「日焼け礼賛文化でもあります。シミ・そばかすなんて気にしません。なんでも白い肌は「バカンスもとれない貧乏人の証」だとか。家にいてもヒマさえあれば日光浴のために水着か裸同然の格好で、ベランダに出した簡易ベッドやテーブルセットでくつろぐ中年夫婦やお年寄りは珍しくありません。そういう年齢を問わない日焼けしたい、焼けたら肌を見せたい、という美意識も影響していると思えます。また、それだけ太陽を渇望するのは長い冬がある国だからということも背景にあるといえるでしょう。

いまの日本で出る政治家の無責任な発言とは別なところにあると察せられるので、ご理解いただけて嬉しいです。当方、大変地味なサイトですがハンガリーのマイナスイメージが広まるのは本意で無いので御紹介歓迎です。

日本は朝晩を中心にグッと冷え込む日もあるようですね。

カゼに気をつけて。それでは。
返信する
追加 (らく)
2005-09-30 12:57:24
すみません、追加です。



もしご迷惑でなければこちらの記事を当方で紹介させていただきたいのですが。よろしいでしょうか。
返信する
なるほど。 (らく)
2005-09-30 12:48:25
昨日は記事に関係のないコメントをしてしまい申し訳ありませんでした。



こちらの記事を読んで日本とは状況が違うために出た発言であり、私が捉えたような女性差別的意味に直結するのではないかもしれない、と感じました。



とても勉強になりました。ありがとうございます



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