人はどの国で、どんな両親のもとに生まれるか、自分で決めることはできません。
なぜ、この家のこの両親のところに生まれてきたのか、不思議な縁ですよね。
もう20年以上前の(元)学生は
故郷の中国の村では『神童』と呼ばれていたそうです。
ただ、家はとっても貧しかったので、彼が北京の大学に進学が決まったとき、
両親は牛を売って北京に行かせました。
その彼も、今は中国の企業の社長さんです。
彼は涙を流しながら、酔っぱらうと両親の話をし、両親に感謝しています。
親孝行な息子です。
毎月のお小遣いが30万円の中国のひとりっ子世代の学生。
30万円の中には家賃は入っていません。
洋服や食べ物にお金を使い、毎月、お金に困っていました。
そんな学生ですから
せっかく入った大学も半年でやめて、帰国しました。
結局日本で日本語学校も含め3つの学校に通いましたが、どこも卒業できませんでした。
どこまでが両親の責任で、
どこからが自分の自立の道なのか、それはきっと人によって異なるのだと思うけれど、
その学生のことを考えると、複雑です。
やはり中国人の学生。
両親は離婚して、それぞれが再婚。
中国にいる場所がなくなったと感じたようです。
日本に留学して、アルバイトをしながら大学院まで修了しました。
今は大きな会社に勤め、日本人と結婚し、なんと30代半ばですでに3児の父です。
やっと自分のいるべき場所が見つかった、ということで日本国籍を取りました。
家族のいるところが自分の国だ、と嬉しそうに話していました。
我が家のふたりの子どもたちもそれぞれの自立が近づいています。
心配です。
いつでも親は子どものことが心配ですよね。
(父は84歳ですが、子どもの私をやっぱり心配しています)
喧嘩をしても何でも、やっぱり自分の子どもは自分の子どもなのですから。