見出し画像

Retro-gaming and so on

ガルフォース

ガルフォース・・・多分名前だけは「どっかで聞いたことがある」ヤツ。
でも具体的に何なのか知らん、ってヤツだな。

以前書いた通り、1970年代後半〜1980年代前半までのアニメ、特に劇場用アニメは凄く良かった。邦画に欠けていたエンターテイメント分野を埋めようとアニメ会社が物凄く頑張っていたから、である。
だからこの時期の作品はデキが良い。どれを取ってもまずハズレはないだろう。
大体、ジョージ秋山の「浮浪雲」がアニメ映画化したの、ってこの時期だぞ(笑)?


今の時代、深夜アニメでもこんな危険な企画は通らんだろ(笑)?
当時のアニメ制作会社は「本気で大人の鑑賞に耐える」ネタを探していた、って事だ(しかしながら併映が「ゴーショーグン」なのがこれまた限界でもあったわけだが・笑)。

しかし1980年代後半に入って状況は激変する。
一つは、どのくらいアニメ制作会社が頑張ろうと、「邦画の興行成績」ってのはトータルでは良くならなかった。
ハリウッド映画は持て囃されてるけど、アニメがどんなに頑張っても邦画はハリウッド映画に敵わず、クオリティも売上も当時は差が広がっていくだけ、だったんだ。
当然アニメだけが頑張っても邦画そのものの人気が上がらない限り、人々は映画館まで足を運んでくれない。物事は連鎖してるのだ。
だからアニメ制作会社は「映画制作」に情熱を持てなくなってきた。
もう一つはビデオデッキの普及だ。まぁ、ハッキリ言えば「洗濯屋ケンちゃん」とレンタルビデオ店のエロビデオコーナーのお陰でビデオデッキが爆発的に普及し始めるのである・・・。表向き家電メーカーは絶対それを口にせんのだが(笑)、事実そのお陰で、かつては高嶺の花だった高級家電、ビデオデッキが普及し始め、普及したお陰でまた単価が下がっていったのである・・・・・・。エロの力は偉大なんだよ(笑)。

さて。
「洗濯屋ケンちゃん」から3年も経つと、ビデオデッキの普及がそこそこ広まった事で、それをマーケットとしたビデオソフトでも商売になるのでは、と言う雰囲気が出てきたわけだな。
ここにまずは目をつけたのがアニメ制作会社だったのだ。1980年代後半に入って、単発的には実写のビデオ作品と言うのも発売されたが、そもそもホラー/スプラッタ等のニッチなモノが中心(※1)だったし、大々的にOVA(オリジナル・ビデオ・アニメーション)等とジャンル名を付け売り出したのはアニメが最初だったと思う(Vシネ、とかVシネマ、と言う用語が出始めたのはOVAより後だったんじゃないか?)。
ここで、「アニメファンだけに向けてアニメを作る」はじめての制作体系が確立したのだが・・・・・・。
ぶっちゃけ、個人的には、一般向けを止めて「アニメファンのみ」を対象にした作品にシフトしてからクオリティがダダ下がりになったような気がする。
しかも、OVAってのは低予算で、まぁ、当時のテレビアニメのクオリティも決して高くはなかったが、映画と比べるとやっぱ圧倒的にダサいんだよ。
そもそも、映画ってのは「当たれば」大儲け出来る可能性があるんで、そこそこ大きなバジェットを取れるわけ。ところが、そもそもニッチなマーケットを狙うとなると、最初っから「大化け」は狙えない、って事になる。大化けしないだろう作品にはそこそこのバジェットしか組めない。そしてより安定志向で、冒険しない作品しか作らなくなる・・・。
ハッキリ言おう。OVAがアニメのクオリティ衰退の原因だったんだ。

当時のテレビ用アニメとOVAを比較してみれば分かるんだけど、とにかくOVAってモブシーンはやたら少ないんだよ(笑)。まるで主人公とその周りにしか人が存在してねぇ、ってくらい「誰もいない」のね(笑)。
要するに全体的に一点豪華主義と言おうか・・・「キチンと描く」のは主人公とその周辺のみ、って事になる。結果脚本も狭くなる。しかも主人公が男で、これをキチンと描いてもアニメファンにはウケない。じゃあ、時代の流れで主人公も女にして美少女にしようか。ついでに女しか出てこないようにして・・・・・・。

こんな話が本当に面白いのか(笑)。

実は僕はこの辺でアニメに見切りをつけた。そもそも家がボンビーだったんで、世の中と違って家にビデオデッキが無かった、って事もあるんだが(笑)。
それはさておいても、80年代前半に比べると圧倒的にアニメ作品のクオリティが下がった、としか思えなくなって、もう完全に見限ってたのだ。
特に「美少女が出てくれば何とかなる」みてぇな(笑)。ホント、そーゆーのはマジで「どーでも良い」としか思えなかった。

多分「ガルフォース」ってだからそういう時代に「名前だけは聞いてた」作品なんじゃねぇかな。
だから、コンセプト的には全く興味をそそられなかったんだろうと思う。

で元々ガルフォースって、企画的に言うと今で言うトコのビキニウォリアーズなのだ。模型絡みで生まれた企画だ、って事だな。
そこにソニービデオソフトウェアインターナショナル(現・ソニー・ミュージックエンターテイメント)が絡んできて、メディアミックスを仕掛けようとして大失敗した作品である(※2)。
そもそも、当時、ソニー本社はβ規格と言う独自規格のビデオデッキを売ってた筈なのにソニービデオソフトウェアインターナショナルが出したこのアニメはVHS規格のビデオとしても売っていた。・・・・・・一体何がどーしたんだか、子会社さえ親会社のサポートをせんのだからβ規格は負けて当然、である(笑)。事実この数年後にSONYはVHSに鞍替えするのである。

いずれにせよ、だからガルフォースなる作品は観たことがなかった。多分「ガルフォース」って言った場合、主に第一作のEternal Storyを指す事になると思うんだが。

さて、その一回も観たことのないガルフォース。
今回調べてみて、見どころを探してみたんだが・・・・・・。
結論を言おう。おっぱいしかない。
もう、このブログ、80年代の作品の見どころと言うとおっぱいしかない、としか言わんじゃないか。おっぱい星人なのか、と。
違う。個人的には尻フェチなのだが、80年代のおっぱい天国な世の中の作品だとおっぱいをまずは挙げないとしょーがないのだよ。
何故なら、それが失われた正しい日本だから、だ。
だからOVAでもおっぱいがそのまま出てきて良かった、と思うのは今の日本がアメリカの価値観に染められて如何に間違ってるのか、の証明になるからだ。



あと、当時のエロアニメの影響なのか、トイレに座ってるシーンもある。
(ここにする必然性があるんか?)


あと、個人的に大爆笑したのは、シャワー浴びてた女がケツを突き出した辺りで、戦闘シーンの透過光が局部と重なる処理になる辺り(笑)。


ぶわはははははwwwww

ハッキリ言おう。
このアニメ作ったヤツバカだろ(笑)。
なんじゃこりゃ、である。

しかし、アニメの画としては如何にも80年代的、だよなぁ。

んで気づいた人は気づく・・・気づくか?・・・とは思うんだけど、このキャラデザイン。
アレだ。美少女雀士スーチーパイの人だ。


園田健一か。
当時、ガンスミスキャッツとか好きな人もいたけどね〜。
正直、個人的にはあまり好きな絵じゃあないんだよなぁ。
如何にも80年代的アニメ絵、の人。
それ以上でもそれ以下でもない。

さて、ガルフォースはメディアミックスだ、と言う話をした。
従ってガルフォース Eternal Storyにもゲームがある。
真っ先に出たのはファミコンディスクシステム用のシューティングゲームだ。


制作はなんとあのHAL研。
ってことはクオリティは保証されてる筈である。・・・・・・多分。
僕がシューティングゲームが下手過ぎて判定出来ないのだ。


スタイル的にはゼビウス型シューティング・・・・・・僕が下手なだけで燃える奴は滅茶苦茶燃えるんだろうなぁ(笑)。

年を跨いで1987年。
今度はNEC PC-8801、NEC PC-9801を初めとしたパソコン用「ガルフォース」が発売される。


販売会社はスキャップトラストと言う至極短命だった会社。会社設立から3年弱で倒産してる(笑)。
このPC版ガルフォースはADVで、制作自体はめぞん一刻と同様にマイクロキャビンが担当してるらしい。
と言う事は多分悪い出来のゲームではないんじゃないか、と思う・・・自信は無いが(笑)。



まぁ、実際問題、この頃のPCのADVを万難を排してでもプレイする価値があるかどうかは疑問だけどね・・・・・・。
上の写真見ても分かるだろうけど、NEC PC-8801基準のグラフィックって相当汚くてチラチラしてるのだ。
と言うのも、PC-8801では、640 × 400のモニタに640 x 200の画像しか表示してなく、「インターレース」と言うモードになってるのだ。
要するに、アナログモニタに対して縦の偶数番のピクセルと奇数番のピクセルを交互に表示していく方式で、結果、上の画面写真のように、ビミョーに濃淡が出る画面になっちまうのである・・・・・・。

要するに画面が今の基準で見なくても汚いゲームなのだ。

結局、ある意味、このゲームも時代の徒花と言えよう。

※1: これで特に当時、マニアに有名だったシリーズが悪名高い「ギニーピッグ」シリーズで、幼女誘拐連続殺人事件の犯人、宮崎勤の部屋から押収された、との事でこのテのブツの有害図書指定化の最初のケースだったと思う。
しかしそもそも「ギニーピッグ」なんつー名前を聞いたのは、宮崎勤事件ではじめて、って人が多かっただろうし、そもそもマスコミが報道しなければ知ることもなかったのだ。
また、ぶっちゃけ、「悪いビデオを観たから犯罪に走る」なんつー因果関係は統計学的には否定されてる。
従って、関連の無い事柄を無理矢理関連付けて断罪する、なんつーアタマの悪い凶行は、これで始まった、と言える。
※2: 熱狂的なファンを生んだは生んだが、そもそもあまり売れてなかったらしく、SONYの子会社としての販売会社を転々とした後、ポリドールへと移籍するが、そこで「未完成品を売る」と言うファンをナメた事をする。
  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最近の「ゲーム」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事