殆どパッケージ詐欺、と言って良いゲームではある。
パッケージは一部で有名な弘司が描いてるがゲーム本編では全く関係がない。
そんなショボいRPG、誰が出したのか、っつーと、スーファミでの・・・多分誰も知らんだろう「蓬莱学園の冒険!」と言うRPGの原作を作ったメーカー、遊演体だ。
そして、グループSNEもそうなんだけど、ぶっちゃけTRPG屋が作ったCRPGはパッとしない。これは当然で、システムを作れる = 面白いシナリオを書ける、たぁ限らないから、である。
このPC-9801用CRPGエルヴス自体を遊演体がプログラミングしたわけではない。X68000用ピンボール、「ルーシーショット」「ピンボール ピンボール」をプログラミングした日本ソフテックが下請けとして開発している。
しかし、1992年発売、としてもイマイチだ。伝統的なキー入力によるコマンド選択で実装すればいいトコなのに、不自然にマウスなんざ導入するからプレイヤビリティが悪くなる。そしてグラフィックも大して良くないんだ。だからパッケージ詐欺っつったろ?
マウスポインタが常時あるので、スクロールがカクカクするし、プレイヤビリティは最悪である。
1992年、と言うとスーパーファミコンで初代ロマンシング サ・ガ、ドラゴンクエストⅤ、初代真・女神転生、ウィザードリィV、ファイナル・ファンタジーVが出た年であり、SFCのRPGは百花繚乱、バラエティを持ち出した年なんだ。
反面、PC-9801ではTRPG屋がしょっぱいRPGを出してた(※1)、と言う証拠のような作品になってる(笑)。もうこの時点でPC-9801のマーケットはエロゲを除くとSFCに質・量共に敵わなくなってた、と言う事だ。
なお、「第1部」と書いてるが「第2部」は無い(謎
※1: もっとも僕が国産RPGの最高峰、だと思っているソード・ワールドPCもこの年(1992年)にPC-9801から出ている。
ただし、以前にも書いたが、国産CRPGの老舗であるクリスタル・ソフトとグループSNEのタッグはこのゲーム開発に3年以上の年を重ね、結果、クリスタル・ソフトは倒産の危機にあう。
T&Eソフトがクリスタル・ソフトを買収する事によってソード・ワールドPCはやっと日の目を見るが、凝ってるゲームではあるけれど、グラフィックスのクオリティなんかは1992年のレベルではなかった。
つまり、本質的にはソード・ワールドPCは「1990年代のゲーム」ではなかったのである。開発に時間がかかりすぎたんだ。