
元々、私は。

「海賊」とか「ジプシー」って言葉にロマンチックなものを感じていた。
*現在では、「ジプシー」という言葉は使わない、使ってはいけないそうだ。「ロマ」というのが、現在の呼称だそう。
子供の頃読んだ漫画「フォスティーヌ」はジプシー(ロマ)に育てられたオーストリアの大公の娘の物語。
当時、ジプシーなんてみたことも聞いたこともなかった小学生の私は、音楽やダンスをしながらヨーロッパ中を旅するロマンチックな楽団、くらいにおもってしまった。
↓

そして。
そのイメージを覆したのは、学生時代にヨーロッパを旅した時。
イタリアやフランスでは、必ず、ガイドさんに「ジプシーに気をつけて」って言われた。
ジプシーの子供たちが近くに来て、無心をする、そしてパニックになってるところを大人のジプシーがお財布をすったりする手口だから、みたいなことを言われた。
フォスティーヌに出てくる「ロマンチックなジプシー」と、見てわかる(一見してわかるくらい汚い格好の)スリ集団は、まったく違う。
初めてみるジプシーは、ロマンチックな音楽集団ではなく、ボロボロの服を引きずりながら、観光バスの回りをうろうろする集団だった。
正直。
がっかりして。(今は、そんな自分が恥ずかしいけれど)
ジプシーのことは忘れてしまった。
それが。最近、ひょんなことから上記の衝撃的なタイトル「立ったまま埋めてくれ」という本に巡りあった。
これは。
ヨーロッパのジプシー(ロマ)の虐げられ、迫害されてきた人々の物語。
生涯、ひざまづいて生きてきたから、せめて死んだら、ひざまづかなくていいように、「立ったまま埋めてくれ」という意味だ。
そのくらいヨーロッパのジプシーは、長い間、社会の隅に追いやられ、いないものとして蓋されてきた。
少女たちの結婚は12、3歳。
学校には通えず、文字は読めない。
スリやかっぱらいは悪いことではない。
富めるものから余分な富を奪うのは、当たり前のこと。
毎日、洗濯、子供の世話、食事の用意、そして、スリ、虐待、暴力。
30歳ともなれば、すでに祖母になる。
そんな人々が今もこの現代に生きている。(もちろん、定住政策もある)
自分自身にも、息子にもつたえたい。
これからも辛いこと、悲しいこと、やりきれないことが、人生には波のように襲ってくることがあるだろう。
そんな時に。
「立ったまま埋めてくれ」という言葉を死ぬ時につぶやく人々がいることを。
どうしようもない社会の渦に翻弄されるしかない運命を持って生まれてくる人がいることも。
今、この日本に生まれてこれた幸せがあることを。
生きていれば、なんとかなる、と思える日本にいることを。
実は私、重症の脳腫瘍を患い、手術を受け後遺症もありますが、
もう命に別状はなく、フルタイム勤務もしてます。
私と同様の患者でこのレベルの回復は世界的に見たら、ごくわずか…
死ぬのを待つだけの人の方が多いでしょう。
テリィのように容姿端麗で貴族の血筋に比べれば、つまらない者ですが、
自分の幸運もありがたく思わないとと…
こんばんは。
みなみさまのブログ、少しずつ遡って拝見しています🍀また近いうちにブログにおじゃまします❤️
うちの甥っ子がみなみさまと同じ大学で、理Ⅰです♥️
ロジカルな文章を書かれるなあ~♥️と思っていたので納得です。
色んな経験をなさっているので、文章も深いし、洞察力がすごい‼️って感じます。
しみじみ、現代の日本に生まれたこと、有り難くおもいます。
この言葉の意味を教えて下さってありがとうございました。
富を分けてもらうのは当たり前の事。
という観念が存在するとは…
社会構造の歪みを感じさせられました。
そうですよね。あり得ない価値観。
よくダブルスタンダード、とか聞きますが、そのレベルをはるかに越えていますよね。
私もあまりの衝撃的タイトルに手を伸ばしましたが、読んでいてつかれました~💧
次は読んで楽しい物語を読みたいです。
キャンディキャンディ、読もうかな❤️
私のblogをお気に入りにしてくれて有難う御座いました。
挨拶が遅れました。「キャンディ・キャンディ」はフランスでも
いまだに、人気がありますよね・・・・・・・。
処で、ジプシーの事ですが、昔、アラン・ドロンが主演した、、
ジプシーの侮蔑用語である「ル・ジタン」と言う名の映画がありました。
主人公はジプシーのギャングの映画です。ご存知かも知れませんね。
ロマの悲哀を描いた映画です。記事読んで居て紹介したくなりました。
ですので、お節介だとは思いましが、此処に予告編を貼って行きます。
何時も寄らせてもらっています。これからも宜しくお願いしますね。
https://www.youtube.com/watch?v=0PqtwOf8g6U
また来ますね。よろしく。。。。
コメントをありがとうございます。
いつもkiyasumeさまのブログを楽しく、興味深く読ませていただいております。
深い知識やお考え、とても勉強になります。
アランドロンのル・ジタン、侮蔑用語だったのですね。存じませんでした。
子供が寝てからゆっくり拝見しようと思います。
教えていただいて感謝です❤️
わたしもまたブログにおじゃまさせていただきます‼️