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マハロ船長の航海日誌2

トランサムはヨットの顔?お尻?

「人形は顔がいのち」の、よ~し~と~く~・・・・・・じゃないけど、遊び道具であるヨットはデザインが命です。デザインに関する好みというのは千差万別で、先鋭的デザインに魅力を感じる人もいれば、クラシックなスタイルに魅力を感じる人もいます。最近は、水線から上はクラシックで、水線下の形状は最新のデザインなんてのもあるようです。それいいね!

「ステムの傾き角度が気に入らない」とか「スターンの傾き角度が気に入らない」とか「ドッグハウスの四角い(丸い)のが気に入らない」とか「ハルの丸み(角張り)が気に入らない」とか、「重厚な(軽快な)イメージが好き」とか、オールチークのニス塗りのハルが素敵と感じる人もいれば、「メンテナンスが大変そう」としか考えない人もいるし、「チャバネゴキブリっぽくて気持ち悪い」という反応の人さえいます。

むかしから「亭主の好きな赤烏帽子(ていしゅのすきなあかえぼし)」なんて言いますから、人それぞれ、奥さんはもちろん他人がどうのこうの言うことじゃありません。本人が気に入れば万事OK!




さて、ここまでは前置きでして、ここからが本題。

「人形は顔がいのち」であるのに対し「ヨットはお尻がいのち」だと思ってます。

ヨットのお尻とはすなわち「船首(バウ)」と「船尾(スターン)」のことなんですが、ヨットの特徴は船尾(スターン)のトランサム板の形、すなわちお尻に出る気がします。


まずは、スターン形状を大まかに分けますと、、、
1 カウンタースターン

2 リバーススターン


3 垂直なスターン


4 ダブルエンダー


クラシックなヨットの多くはカウンタースターンです。
ある時期からリバーススターンの全盛期が始まります。IORレーティング(ハンディキャップ)の関係でこの形で水線長を長くとるのが有利になったのですが、見た目にもリバーススターンは軽快で速そうに見えます。
最近は水線長が長くとれる垂直のデザインが多いです。
ダブルエンダーはクラシックなデザインで、「追い波にも安定して走れる」という理由でかつては好まれたようです。ダブルエンダーのスターンにはトランサム部分がないです。

これらのうち、リバーススターンのデザインは、個性が出やすい箇所かと個人的には思っています。トランサムが上向きなので、目立ちやすいということもあります。

個人的に印象に残っているトランサムスターンを紹介したいと思います。

ビッグアップル(Big Apple)のトランサム
大きなトランサムに大きなリンゴの絵。当時のヨットレース界では超有名なフネでした。迫力のお尻。


ウィンドワードパッセージ(Windward Passage)のトランサム
元々はカラカウア王の発案によるというトランスパック(LA〜ホノルルの伝統のヨットレース)で大活躍した73ftケッチ。貿易風帯向きの幅広船型。ド迫力のお尻。


ケイセブン(KAY SEVEN)のトランサム
長く伸びたスターンに小ぶりでツンと上向いたトランサム。セクシーなお尻。


天城のトランサム
ハルは白でも、トランサムだけはニス塗りにしてるところも好きです。正統派のお尻。


PETERSON 30のトランサム
三角形のトランサム。なんでこんなに鋭角のスターン形状としたのか知りません。じゃじゃ馬娘のお尻。
ちなみに、デザイナーのDoug Petersonは1973 年のワントンカップでGanbare(ガンバレ) という日本名のヨットで一躍有名になり、’70年台のヨットレースでピーターソンデザインのヨットは大活躍しました。 アメリカズカップの殿堂 (2017)入りもしているヨット界のレジェンドなのです。



リベッチオのスターン
丸い!とにかく丸くて特徴がないのが特徴のトランサム。おとなしそうで結構主張のあるお尻。
ソレイユルボンやバンドフェットもほぼ同じ形ですがリベッチオはほとんど真円ですね。



サバニ船型(横山晃デザイン)のトランサム
逆カマボコ型のトランサム。ボテッとしてちょっとダサい形(失礼!)と思ってましたが、最新のヨットデザインはこの形に近づいてきた気がします。横山氏のサバニ船型は実は時代の最先端を進んでいたのですね。ほんとうはサラブレッドのお尻。
ココ


最近のスターン
ドンドンと幅広になってきたスターン。なんか速そう!トレンディなお尻。


オープントランサムスターン
コックピットにたまった海水が抜けやすいようにしてますが、手から落ちたスマホがここから転がり落ちる悪夢の光景ばかり想像してしまいます。あけっぴろげなお尻。


開くスターン
カパッと開いて、サブ・デッキが出現。便利なお尻。




ヨットの特徴は船尾(スターン)のトランサム板の形、すなわちお尻に出る気がします。
と言いましたが、それは、ヨットの船型として、船首から船尾にかけての流線型を最終的にまとめ上げているのがスターンであって、それがトランサム板の形に端的に表われている。・・・ヨットデザイナーじゃないから理論的なことは分かりませんが・・・そんな気がします。


注:(お借り画像あり)

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コメント一覧

マハロパパ
行燈入道さん
ヨットも車も「弘法筆を選ばず」的に、こだわらないところこそカッコイイのかもしれません。
家なんかでも、最近はミニマリストとか言って、何もない家が良いと言う人がいますね。私にはできませんが。
行燈入道
ヨットのことはわからないです。
しかし私の車の好みハワイ年齢と共
に変わって参りました。
ヨットにも同じような傾向が有る
んでしょうね。因みに今は車のフォルム
にあまり拘らなくなりました。
マハロパパ
フェニックス伊藤さん
「小股の切れ上がったいい女」って感じですかね?
フェニックス伊藤
お尻、キュンと締まったお尻が好きかも
(笑)但しスタンは狭い!
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