瓢簞舟の「ちょっと頭に浮かぶ」

こちらでは小説をhttps://kakuyomu.jp/works/16816700427846884378

#217

2015-03-11 06:45:51 | 考える日々
味覚は精神にとっても肉体にとっても必要なものである。

肉体にとって必要というのは分かる。肉体にとって必要なものは美味いのだし、不要なものは不味い。味覚があるから肉体は維持できる。味覚がなければどんな毒物を口にするかわからないし。

わからないのは何故精神が味覚を欲するかということである。
味覚がなければ精神が崩壊するというわけではないけれど、なければ精神は満たされない。精神の健常さに味覚は必要不可欠というわけではないけれど、なければ病む。とまでは言わないまでも歓びの大きな欠損である。

「何故」という問いの立て方がおかしいのかもしれない。理屈が介在する余地もなく、そういうふうにできている、と納得するほかないようなものなのかもしれない。

しかし問うたところで詮ないと承知の上でやはり問いたくなる。では何故「そういうふうにできている」のか。精神の在りようは何故こうなっているのか。

でも実は精神だけではない。肉体もやはり不思議なのだ。
肉体は物体だから理屈を説明できてしまうけれど、では何故物体がそのような理屈で成立しているのかとなると、やはりわからない。物体の在りようは何故こうなっているのか。

トドのつまり存在は何故このように在るのか。別の在り方ではなく、この在り方をしているのは何故なのか。
そもそも存在とは何か。謎である。
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