瓢簞舟の「ちょっと頭に浮かぶ」

こちらでは小説をhttps://kakuyomu.jp/works/16816700427846884378

既知からの自由

2015-09-12 16:23:09 | 随想
「らーめん才遊記」ってグルメ漫画を読んでいたら、美味さを語るときに未知への感動と既知への安堵の二面性の両立を指摘していた。

人は臆病なもので既知のものに安堵し安住する。ようするに保守的なのよね。
だけど一方で未知なるものへの好奇心も強い。それが文明を発展させる駆動力だもの。
ま、味覚が保守的なのは仕方ないけどね。変なもの食べたら命にかかわるもの。にもかかわらず新しい味を求めもする。この未知への欲求が食文化を広げ豊かにするわけよね。

この世界を維持したい守りたい。という思いと、もっと拡大したい知りたいという思いがせめぎ合う。
社会全体としてバランスが取れているのが理想だけれど、ま、いつの時代もアンバランスなものである。アンバランスだからこそ動きが生まれるとも言えるけどね。

どうせアンバランスなら既知への安堵より、既知からの自由を求める。そして未知への感動を欲する。生きていくことの本質は知らないことを知ることにあるのだから。
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