瓢簞舟の「ちょっと頭に浮かぶ」

こちらでは小説をhttps://kakuyomu.jp/works/16816700427846884378

その三

2015-01-22 13:10:57 | こんにゃく問答
だとしたら
我々はすでに
亡者
と、なり
それにすら気付けずにいる
だけなのかもしれない。

失踪した男の部屋からは、こんな走り書きをしたメモが見つかった。

「……っていう事件のことを週刊誌で読んだんだけどさ」
「うん」
「なんだかさぁ。こう、もやもやっとしたものを感じるわけだ」
「そう?」
「なにも感じない?」
「そうねぇ。随分と気取ってるなとは思うね」
「気取ってるのかな」
「気取ってるさ。そんな輩が華厳の滝から身を投げるんだ」
「それだけ深刻なんだろ」
「違うね。頭が悪いだけさ」
「手厳しいな」
「生者と亡者を区別することからして間が抜けてるよ」
「そりゃ区別するだろ」
「だからあんな言葉にもやもやっとなるんだよ。しっかりしろよ、おい」
「おまえこそどうかしてるんじゃないのか」
「おれはいたって正常さ」
「剣呑、剣呑。基地外にかぎってそういうからな」
「けけけけ。内緒をしていたがな、実は神さまとは昵懇にしてて……」
「はい、はい。真面目に聞いてたこっちが悪うございました」
「ま、分かればいいのよ」


追記
なんだか尻切れとんぼのような気もするけど。
たまたま今日、志の輔の「バールのようなもの」を聞いてて、こんな感じで書いてみようと思ったんだけど、見事に失敗したね。ちっとも面白くならん。
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