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思い出の汽車たち 3

2024年12月13日 | 汽車・鉄道
▍甲府駅のC12



一人旅で到着した朝の甲府駅で出迎えてくれたのは、小型のタンク機関車C12でした。煤けた顔と錆びだらけの躰で貨車の入れ替えに余念がないように見えました。C12は小編成の運行や構内での入換えが得意な機関車です。画像がピンボケで不鮮明ですが、番号板はC12248と読めます。

私が蒸気機関車を撮り始めた高校生の頃の1枚と思われる写真です。この時の写真で残ったのはこの1枚のみで、撮影もさることながら、その後の保存、管理こそ重要なのだと思います。今更ですが。


当時、第一線で活躍した大型の機関車はすでに消え、このC12のような小型機関車が入替や小運転等に最後の仕事をしていることがありました。
雨上がりのホームで列車を待つ人々、留置線の車掌車、質素なホームなど、ありきたりの日常風景が懐かしく見えます。そして、黙々と働く小さな機関車には、やがて消えていくものの哀感が漂います。

C12248号機は、中央本線電化後も甲府機関区所属で入換用として残っていたうちの1輌で、1969年頃の撮影と思われます。1940年(昭和15)8月製造、1969年9月に甲府区で廃車されました。


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