忘れたころに思い出す、ドイツ在住オーストリア人Eの日本滞在エピソード。
彼の行動で、イラっとすることがあった・・・
ひとつは雨の日。
彼らは本当に傘というものをささない。
最低限のカジュアル服しか持っていないはずの彼が、初来日に際して、とても素敵な革ジャンを着てきた。
すごく手触りのいい、柔らかな羊革で、ほぼ黒に近い焦げ茶色。
ネットで買ったというが、サイズはピッタリ。
何度もほめてあげたら、「お洒落な君と一緒に歩くために買ったんだよ」とのたまう。
それなのに!
平気で雨に濡らすのである!
私は当然濡れたくないので、傘をさそうとすると、「僕が持つ」と言ってさしてくれる。
だけど、そもそも私が持っている傘なんて、ゴルフ用みたいに大きくないし、結局濡れちゃうんである。
だからドイツでは、傘だけは自分で持たせてもらっていたことを忘れていた。
「せっかくの素敵な革ジャンが濡れちゃうから傘使いなよ」と、思わず言ってしまった。
それでも頑として傘をさそうとしない・・・
理解不能な風習だ。
もうひとつイラっとしたのが、食事時。
Eの食べ方は実にスマートで、まったく気になるところがなく、一緒に食事をする時間は楽しいひと時である。
食事時間が楽しいというのは、良きパートナーの重要条件のひとつであると思う。
ところが、日本の我が家で食事をしていて気になったことがあった。
それは、Eが何気なく、テーブルの上にこぼしたパンくずなどを、サッと床に払うのである。
お気に入りのペルシャ絨毯の上に・・・
私よりもきれい好きなのになぜ?と不思議に思った。
考えてみたら、たとえ家の中で靴を脱いでいたとしても、彼らにとっての足元は、やはり土足で歩く地面と同じというとらえ方をしているからなのだと思う。
黙認したのは最初の2回くらい。
そのあと、何かのタイミングで、「あのさ、テーブルのごみをサッと床に払うよね?あれ、やめてくれる?まあ、掃除すればいいんだけどさw」とやんわり指導を入れさせていただいた。
嫌なことは嫌と、ハッキリ言わなければいけない、黙って我慢しているほうがむしろ罪であるというのが、ドイツ語圏の考え方。
だから、ちゃんと言ってみた。
「ああ、ごめんねw。自分じゃ気がつかなかったよ。言ってくれてありがとう。今後は気をつけるね!」
こういう返し方をされると、こちらも嫌な気分にならず、言ったことを後悔せずに済む。
見習いたい。
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