
オーストリア人のEと付き合い始めておよそ1年半。
実際に会ったのは約1年前である。
彼は日夜、外国語会話練習アプリDoulingoで日本語を学習しており、「前回来た時より、わかる日本語が増えたよ」と喜んでいる。
ドイツ語圏では、ハグ&キスの度合いはラテン系に比べて強くないようであるが、もちろんのこと、スキンシップは日本人よりも多い。
「僕たちは久しぶりに会って嬉しければ、言葉がなくてもハグし合うだけでわかり合えるけど、日本人は言葉だけでコミュニケーションするから、ボクはまだ理解できない」
いやいや、日本人だってボディーランゲージはしてますよー。
言葉がわからないからといって諦めず、空気も読んでほしい。
私はドイツ語はまだほとんどわからない。
けれども、その場の空気を読んだり、相手の気持ちを汲み取ったりして、笑顔で「Ja, Ja」とか「Genau」と言いながら相づちをうっていた。
そうしたら、私のドイツ語はすでに素晴らしいレベルだと、義家族たちがみな喜んでいて、今のところ「とても感じがいい彼女」ということらしいw。
ただ、日本人の「笑い」には、時と場合によって色々な意味が含まれているから要注意。
今後、Eが理解し難い状況に陥ることもあるかもしれない。
先日、退院後に初めて外来診察を受けた際、同行したEを主治医のA先生に紹介した。
あらかじめEのことは、ドイツ語が母国語なので、お互い英語でコミュニケーションをとっているにだということをA先生に知らせておいた。
Eが診察室に入った時、おはようございますと日本語で挨拶をしてくれたし、簡単な処置だけであったし、他愛のないお喋り内容も私が通訳したから、診察室では和やかに時が過ぎ、紹介できて良かったと思っていた。
ところがあとでEに「ボク変なこと言っちゃった?」と聞かれた。
一瞬何のことかよくわからなかった。
「だって、先生はボクのことを笑っていた」
ああーーー、なるほどね·····
いや、ちがうんだよ。
A先生が笑ったのは、そういうことじゃないんだよ。
A先生はきっと英会話が得意じゃなくて、心配だったのだと思う。
でもEが日本語で挨拶したのでホッとしたし、嬉しくもあって、思わず笑顔になったのだと思う。
でもEは自分の日本語が可笑しいので、先生に笑われたのだと勘違いしたのだった。
文化の違う者どうしが理解しあうには、理解し合おうというお互いの意識と努力、経験の積み重ねが必要なのだ。
そして誤解は、ほんのちょっとしたことで生じる。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます