逆ナン?!

何度か歌のレッスンをしてあげたことのある知り合いが（年上に向かって上から目線やねえ）、同世代の仲間とバンドを組んで街角コンサートに出るというので、聞きに行った。

今日はぜったいダメ出しはだめだからね、と心の中で繰り返しながら商店街の会場へ。

高校時代の先輩と後輩だという5人のオジサンたちのバンドは、チョイ渋ファンキーな感じで、予想外にレベルが高かったので、ダメ出しどころか感心した。

アーケード街のステージで音響は最悪であったけれど、みんな楽しそうに演っていて、客席の後ろの方で彼らの奥様方がノリノリに手拍子しているのも良かった。


今日は誘って貰って良かった。
出かけたおかげで、収穫が色々とあった。

まず一番の収穫。

少し早めに行ってオジサンバンドの出演を待っていたら、若い男の子がウクレレで弾き語りをしていた。

最初は特に気にもとめなかったけれど、声が良く、ジェイク島袋の曲で、ウクレレが泣いた一瞬があって、惹きつけられた。
チェロとの相性もいいと直感した。
コラボはともかく、すでにワタシのアタマの中では、病院内コンサートで弾いている彼を思い描いていた。


ぜったいこの機会を逃すまいと、演奏を終えた彼をつかまえてナンパ、じゃなくてスカウトした。

オバサンになって良かったと思うのは、こういう図々しいことができるようになったことである。

キモノマジックで、変なオバサン度は（きっと）減少しているはず。
最終手段は、職業をバラすことだ。
そうすれば警戒されない（笑）。

今日に限って名刺もペンも持っておらず、スカウトウーマンとしては全く失格なのであるけれど、大学のアカペラグループにも所属していて、目下就活中だという彼は、こころよく連絡先を教えてくれた。


さっそく、院内行事委員会の担当者に推薦しよう。
願わくば、一緒に演奏もしてみたい。

つづく。