かりんとう日記

禁煙支援専門医の私的生活

がんばれよー

2007年09月10日 | 昼下がりの外来で
禁煙外来中に、検査室の技師さんが相談にやってきた。
高校1年生のお嬢さんが、タバコをやめたくてやめたくて、でもやめられなくてつらそうだという。

「去年の秋でした。学校を抜け出してタバコを吸っていた、と学校に呼び出されて始めて知りました。うちは誰も吸わないんです。まさかうちの娘が、と思いました」

吸い始めたのは中1のとき。
今では一日10本、家族公認で自分の部屋で吸っているという。

「からだに悪いことなどを再三言って聞かせてきました。最近は自分でもやめたいと思うようになって、灰皿を片付けたりしていますが、イライラして周りにあたりちらして、どうしようもない状態なんです。どうしたらいいでしょう?」

『すぐにでも連れていらっしゃいよ。直接話を聞いて薬だすから』

「センセイに会ってもらえるんだったら、今から学校に電話して、来れそうなら迎えに行きます」

でも、残念ながら今日は夕方5時まで授業があって抜けられないとかで、後日改めて彼女に会うことになった。

なんだか、瓦礫の下敷きになっている人を助け出す前に一時撤退せざるをえなかったときみたいな気持ち・・・
ああ・・・








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