かりんとう日記

禁煙支援専門医の私的生活

着たいときに着る!

2011年10月31日 | KIMONO
帯を仕立てるお教室に通っているからといって、生徒のみんながみんな、着物通というわけではないようだ。

ある人はワタシのように、キモノを着る前に、布地が好きということが高じて、帯教室にたどり着いた人もいる。

またある人は、「マンション1戸が買えるくらい着物に費やした」という人もいる。


師匠はといえば、「私は飽きっぽいから、キモノを仕立てるなんて無理!だから帯一筋」とおっしゃっているが、キモノは価値ある趣味的に良いものを色々と持っていらっしゃるようだし、展示会ではゆったりとした素敵なお着物姿を拝見した。

先月は、1週間ほどヴェネツィアにいらっしゃったそう。
「せっかくだから」と、フェニーチェ劇場のフィガロの結婚も観てきたとのことで、もちろん、キモノで観劇。

帯はヴェネツィアの織物であるフォルトゥニーで仕立てたものだそうで、今回の旅の目的の一部は、このフォルトゥニーの織元を訪ねることでもあったらしい。

生徒たちの「キモノは?」の興味津々の問いに、なんと「振袖着ちゃったのー!」と驚きの答え。

失礼ながら先生は、もう独立された2人のお子さんがいらっしゃるお年。

「見せて見せてー!」と狂喜乱舞する生徒たちのリクエストに、嬉しそうに見せてくださった振袖は、クリーム地に可愛らしい古典柄の、京都のどこそこ(有名な織元らしい)のお振袖。


「娘がお嫁に行くときになんて言ってて、私が先に着ちゃった(笑)」


けれど、刺繍半襟がつけられた長襦袢はなんとノースリーブ。

「時間がなくて、付け替えている暇なかったから、袖なしにしちゃったのー。どうせ向こうの人はわからないでしょー」

そのとおりでございます。
ワタクシもそこんところが一番苦労しましたもの。

「オペラはね、ボックス席だったけど舞台があまり見えなくて、しかもフィガロがサドっぽくって、イマイチな演出だったの。でもオーケストラピットが丸見えで、指揮者が超イケメンだったのよ。キモノ着ていたから誘われちゃったらどうしようって思ったけど、ぜんぜんこっち向いてくれなかったのよー」

なんか、どこかで聞いたことあるようなセリフだ(笑)


振袖は若い未婚女性だけに許されたものと決めつける必要はないと思う。
最近の派手で趣味の悪い振袖ドレスは、まさにお子ちゃま向きだけれど、本当に良いものは、その価値がわかる人が着たいときに着る、これが一番キモノが喜ぶ着方じゃないかなと思う。

フォルトゥニーの帯が見たい人はこちら
http://www.hanamuramejiro.jp/SHOP/HO-010022.html
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