商学部のスポーツ学部化
商学部の定員の3割超がスポーツ学生
中央学院大学商学部のスポーツ学部化が来年度はさらに進行しそうだ。
なんと、商学部(定員360名)では、来年度の硬式野球部のAO入試枠を
61名に増やした。
昨年、サッカー部に54名の新入生が入部したが、その大半は商学部への
入学者である。仮にその割合を8割5分とすると、46名である。
サッカー部で同じ傾向が来年度も続き、硬式野球部でもAO入試で61名が
入学すると、なんと商学部では、来年度は合計107名の「スポーツ選手」が
入学することになる。これは、実に定員360名の3割である。
その他、この2つの「強化スポーツクラブ」の他に、ゴルフ部、バレー部、
駅伝部が「強化スポーツクラブ」に指定されており、このうちゴルフ部と
バレー部の学生はほぼ全員が商学部に入学する。この分を加えると、商学部に
入学する「スポーツ選手」は3割にとどまらない。
学部教育の劣化
この大学、とくに商学部は、定員確保のためには手段を選んでいられない
とばかりに、スポーツ学部化を推進している。これだけの「需要」があること
は、以前からはっきりしていたのだから、つくるのなら、「現代教養学部」など
という、学生が集まりそうにもなく、また就職活動に有利になりそうもない
学部ではなく、「スポーツ学部」でもつくればよかったのではないか。
こういう指摘は、専任教員の一部から出ていたが、無視された。
(なお、商学部教授会での新学部の設置に関する票決は、1票差で「賛成」
となった。法学部では反対多数であった)
商学部をスポーツ学部化させた「つけ」は、学部教育の劣化となって現れて
いる。すなわち、週6日も練習を課され、へとへとで、勉強する意欲も奪われて
いるスポーツ学生に単位を与えるには、授業のレベルを落とし、単位認定(=
合格)の基準を下げざるを得ないのである。
また、卒業認定に必要な単位(127単位)の構成も、彼らに合わせて変更
しなければならなくなる。すなわち、彼らの多くには修得が困難な、商学・経済
学関係の専門的科目の修得を最小限しか義務付けず、一般教養科目を多数修得
すれば、卒業できるようにしているのである。
愚行
このような実態が分かれば、スポーツ枠では入学しない「一般学生」の中央
学院大学(CGU)商学部への入学者数は、減少するであろう。
保護者や進学指導にあたる高校の教員も、大学での勉強を志す自分の子や生徒
に、中央学院大学(CGU)商学部への進学・入学はすすめないであろう。
中央学院大学(CGU)商学部の「入学政策」「カリキュラム政策」「卒業政策」
のどれをとってみても、目先の利益(=定員確保)に目がくらむあまり、高等教育
の崇高な使命を無視・没却した愚行と言わねばならない。
商学部の定員の3割超がスポーツ学生
中央学院大学商学部のスポーツ学部化が来年度はさらに進行しそうだ。
なんと、商学部(定員360名)では、来年度の硬式野球部のAO入試枠を
61名に増やした。
昨年、サッカー部に54名の新入生が入部したが、その大半は商学部への
入学者である。仮にその割合を8割5分とすると、46名である。
サッカー部で同じ傾向が来年度も続き、硬式野球部でもAO入試で61名が
入学すると、なんと商学部では、来年度は合計107名の「スポーツ選手」が
入学することになる。これは、実に定員360名の3割である。
その他、この2つの「強化スポーツクラブ」の他に、ゴルフ部、バレー部、
駅伝部が「強化スポーツクラブ」に指定されており、このうちゴルフ部と
バレー部の学生はほぼ全員が商学部に入学する。この分を加えると、商学部に
入学する「スポーツ選手」は3割にとどまらない。
学部教育の劣化
この大学、とくに商学部は、定員確保のためには手段を選んでいられない
とばかりに、スポーツ学部化を推進している。これだけの「需要」があること
は、以前からはっきりしていたのだから、つくるのなら、「現代教養学部」など
という、学生が集まりそうにもなく、また就職活動に有利になりそうもない
学部ではなく、「スポーツ学部」でもつくればよかったのではないか。
こういう指摘は、専任教員の一部から出ていたが、無視された。
(なお、商学部教授会での新学部の設置に関する票決は、1票差で「賛成」
となった。法学部では反対多数であった)
商学部をスポーツ学部化させた「つけ」は、学部教育の劣化となって現れて
いる。すなわち、週6日も練習を課され、へとへとで、勉強する意欲も奪われて
いるスポーツ学生に単位を与えるには、授業のレベルを落とし、単位認定(=
合格)の基準を下げざるを得ないのである。
また、卒業認定に必要な単位(127単位)の構成も、彼らに合わせて変更
しなければならなくなる。すなわち、彼らの多くには修得が困難な、商学・経済
学関係の専門的科目の修得を最小限しか義務付けず、一般教養科目を多数修得
すれば、卒業できるようにしているのである。
愚行
このような実態が分かれば、スポーツ枠では入学しない「一般学生」の中央
学院大学(CGU)商学部への入学者数は、減少するであろう。
保護者や進学指導にあたる高校の教員も、大学での勉強を志す自分の子や生徒
に、中央学院大学(CGU)商学部への進学・入学はすすめないであろう。
中央学院大学(CGU)商学部の「入学政策」「カリキュラム政策」「卒業政策」
のどれをとってみても、目先の利益(=定員確保)に目がくらむあまり、高等教育
の崇高な使命を無視・没却した愚行と言わねばならない。