「11月21日(木)」
「ドラマ「全領域異常解決室」
「登場する神」
「月読命(ツクヨミノミコト)」
(石田ひかり)
ツクヨミ、またはツキヨミは、
日本神話に登場する神。
『古事記』は月読命、
『日本書紀』は月夜見尊などと表記する。
一般的にツクヨミと言われるが、
伊勢神宮・月読神社では
ツキヨミと表記される。
記紀(古事記と日本書紀)において、
ツクヨミは伊邪那岐命(伊弉諾尊・いざなぎ)によって
生み出されたとされる。
月を神格化した、
夜を統べる神であると考えられているが、
異説もある。
天照大御神(天照大神・あまてらす)の弟神にあたり、
建速須佐之男命
(素戔鳴尊・たけはやすさのお)の兄神にあたる。
ツクヨミは、月の神とされている。
しかし
その神格については文献によって相違がある。
古事記では
伊邪那岐命が黄泉国から逃げ帰って
禊ぎをした時に右目から生まれたとされ、
もう片方の目から生まれた天(目)照大御神、
鼻から生まれた須佐之男命とともに
重大な三神(三柱の貴子)を成す。
一方、
日本書紀では
イザナギと伊弉冉尊(伊耶那美・イザナミ)の間に生まれたという話、
右手に持った白銅鏡から成り出でたとする話もある。
また、彼らの支配領域も天や海など一定しない。
この、太陽、月と
その弟ないし妹という組み合わせは
比較神話学の分野では、
他国の神話にも見られると指摘されている。
日本神話において、
ツクヨミは古事記・日本書紀の神話にはあまり登場せず、
全般的に活躍に乏しい。
わずかに
日本書紀・第五段第十一の一書で、
穀物の起源として語られるぐらいである。
これは
アマテラスとスサノオという対照的な性格を持った
神の間に静かなる存在を置くことで
バランスをとっているとする説がある。
同様の構造は、
高皇産霊尊(高御産巣日神・たかみむすび)と
神皇産霊神(神産巣日神・かみむすび)に対する
天之御中主神(あめのみなかぬし)、
火折尊(火遠理命(ほおり)・山幸彦)と
火照命(ほでり・海幸彦)に対する
火酢芹命(火須勢理命・ほすせり)などにも見られる。
ツクヨミの管掌は、
古事記や日本書紀の神話において、
日神たるアマテラスは「天」
あるいは「高天原」を支配することで
ほぼ「天上」に統一されているのに対し、
古事記では「夜の食国」、
日本書紀では
「日に配べて天上」を支配する話がある一方で、
「夜の食国」や「滄海原の潮の八百重」の
支配を命じられている箇所もある。
この支配領域の不安定ぶりは
アマテラスとツクヨミの神話に後から
スサノオが追加されたためではないかと考えられている。
ツクヨミはスサノオとエピソードが重なることから、
一部では同一神説を唱える者がいる。
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