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前の記事では、某アイドル事務所の
社長の性加害や自死した被害者の
妻のインタービュー報道などから、
精神的、身体的不調が出たこと、
昔、趣味友の大学生から姉の
友人に襲われた話を告白された
経験まで書いた。
事務所社長の性加害だけでも不快感
マックスだったが、トリガーは、
自死した被害者の妻の特集報道だ。
うろ覚えなので、正確ではないかも
しれないが、話の内容としては、
こんな感じだったように思う。
夫から、昔、アイドル事務所の
社長から性的被害を受けたことを
告白されたが、話を聞いてる限り、
そこまでひどいことをされてたと
考えていなかった。
自死後、友人から話を聞いて、
そこまでひどいことをされたのかと
ショックを受けた… という内容
だったように思う。
この妻の言葉を聞いて、昔、
碧音の目の前で話をした男性と
自死した男性の様子がリンクした。
目の前で話をしてた大学生と、
とても、似ていたからだ。
妻が、友人から話を聞いてショックを
受けたのも分かる気がする。
夫は、大事な妻を傷つけないように、
嫌われないだろうか?という不安、
妻子を守りたい強い気持ちから、
オブラートに包んで、包んで、包んで…
できるだけ、ショックを与えない
ような言葉を選んだのだろう。
自分の気持ちをメインに話した
のではないだろうか。
だから、どんなひどいことをされたか、
それに関しては、言えなかったのでは
ないかと考えている。
それは、恥の感情があるからだ。
世の中には、いろいろな虐待があるが、
恥や屈辱感を与えられれば、与えられる
ほど周りに話しづらくなり、一人で
抱え込むようになる。
特に、日本で性的な話はタブーとされ、
相談と言っても、なかなか、口に
しづらい内容である。
性的虐待を受けたサバイバーは、
周囲からいろいろな二次被害を
受けやすい。
例えば、碧音が言われたことが
あるのは
男親の愛情表現で
ただのスキンシップ
親が、娘に、そんなこと
(性的いたずら)をする
はずがない
親の気持ちを、もっと、理解しろ
親の気持ち、子知らずだな(笑)
碧音は、相談するたびに、こんな
言葉を投げつけられ、全く信じて
もらえることはなかった。
そうして、碧音は学習性無力感を
育てる自責を繰り返すようになった。
つまり、心のリスカを始めた。
被害者の男性の場合、親代わりと
なる社長から被害を受けており、
しかも、影響力のある人間だ。
逃げられないし、安易に、相談しても
握りつぶされる可能性の方が大きい。
表に被害者として公表すれば、
碧音が受けたように二次被害は、
必ず、ついて回る。
きっと、彼は覚悟していただろう。
でも、想像以上に風当たりが厳しく、
それに耐えることができず、心が
折れてしまった。
どれだけ、ひどいことをされてたと
しても、自分の話を信じてもらえない
というのは、本当に、つらいものだ。
かえって、お前が悪いのではないか
と言われてしまうと脱力感しか
感じられず、それが、徐々に、
無力感へと変わっていくのだ。
被害者たちをバッシングした
人達は、ただでさえ、傷つき、
何とか、立ち上がった人たちに、
最後の一撃を食らわせ、心の
殺人をした殺人者であると
考えている。
少なくとも、碧音も含め、
性被害や性的虐待を受けた
サバイバーたちは、そう
考えてるのではないだろうか。
内容が重いため、ここで、一旦、
締めようと思う。
私が、この記事を書くことに
したのは、性被害に遭った人間が、
周囲の知らないところで
どんな苦しみを抱え
どんなことを恥と感じ
どんなことで悩み
どんなことが生活に
支障がでるのか
を知ってもらうためである。