とことこ日記~リタイアな日々

透析しながら、歌舞伎に映画、コンサート。
日々に感謝しながら、おまけの人生楽しみたい。

吉例顔見世大歌舞伎 昼の部

2016年11月22日 | 古典芸能
芝翫襲名披露の2か月目

一、四季三葉草(しきさんばそう)

二、歌舞伎十八番 毛抜(けぬき)

まあ面白い歌舞伎向きの話で何度見ても楽しい
染五郎さん風邪かな。声がかすれてました

昔見た二世松緑のがどうしても一番好きだな
大きさ華やかさ愛嬌があったものなあ・・


三、祝勢揃壽連獅子(せいぞろいことぶきれんじし)

新芝翫と三人の息子が紅白の連獅子で華やかに元気よく踊りました
子供の時からしっかり踊っていることが良く分かります
芝翫さんが三人を見る目が本当に嬉しそうでした

最近気になってる若手女形の右近が狂言仕立てのお芝居で男役だったのが
個人的に新鮮でした、さすが踊りの所作も綺麗だったし・・
仁左衛門が改めてすごくきれいでかっこいい。
藤十郎も文殊菩薩として出てきたのですが、
少し歩いて軽く踊るだけで、ありがたい感が出てました

そうそう。芝翫が二か月興行のおかげか、顔がすっきりしていい男に。


四、加賀鳶(かがとび)

前半は若手大勢で賑やかに
後半は悪徳按摩道元のもの語りで面白い話のひとつです。
これも二世松緑のが記憶にあります。

道元は幸四郎さんが60を超えてからの初演だったそうですが
今や代表作といっていいかもしれません
めりはりもあり自在に演じていて、最後の捕り物まで軽妙です。
幸四郎さんは去年だったかの黒主の熱演が力入って良かったですけど
衰え知らず。

他に、秀太郎がさすがの悪いばあさん



今朝の出がけはなんか疲労感で、もう歌舞伎セーブしようかなと思ったけど
観終わるとやっぱり面白い、また見たくなる
今月は昼の部だけにしちゃったけど、夜の部も観たくなった。
松緑の息子がいい役で出てるようです。



通し狂言仮名手本忠臣蔵第二部

2016年11月15日 | 古典芸能
国立劇場開場50周年公演
先月に引き続いての第二部です

浄瑠璃 道行旅路の花婿

  菊之助は美貌と愛らしさで文句なし。後姿も女性にしか見えません。
  
五段目 山崎街道鉄砲渡しの場
    同 二つ玉の場

六段目 与市兵衛内勘平切腹の場

  東蔵のおかるの母が良かった
  さすが人間国宝の芸を見せてくれました

七段目 祇園一力茶屋の場

  遊女おかるは雀右衛門が演じました。
  菊之助のも観てみたかったけど、雀右衛門が素晴らしかったです。
  雀右衛門と、又五郎演じる寺岡平右衛門(おかるの兄)とのやり取りが迫力もあり
  相互の熱演に引き込まれました。客席泣いてました。
  この場の浄瑠璃もすごく良かった(気がしました)
  

今回役者がそろっていて、人間国宝3人に人気の若手や脇役の層も厚く
隅々まで、見ごたえのある素晴らしいお芝居を堪能しました
しかし、休憩はあるものの、5時間強の観劇はくたくた

帰って鏡を見ると、目がくたびれ果ててました

江戸時代の歌舞伎は、朝から夜までの上演だったらしいです
途中で出入りするのか、各自休憩するとかだったのか?
試しにそういう興行があったら面白いかな
役者は交代するとして・・スタッフが間に合わないかしら

しつこいようですが、やはり通しはいいです
一幕で観ると、なんで身売りをしたり、切腹したり・・・
ということも自然な流れで理解できたり感情移入できたり
いよいよ来月は討ち入り


歌舞伎の良さと思うのは、一つ一つ型があること
型を極めると、究極のリアリティーになる、を実感