とことこ日記~リタイアな日々

透析しながら、歌舞伎に映画、コンサート。
日々に感謝しながら、おまけの人生楽しみたい。

吉例顔見世大歌舞伎昼の部 2017.11

2017年11月07日 | 古典芸能
今月は大物出るけどどうしよう。
やめようと思っていたけど結局行きたくなり、
2日前に思い立ったら、
けっこう良い席が取れました

行ってみた結論は
行って良かった。満足。


一、鯉つかみ

ラスベガス講演で評判になってましたね
影絵を使うのは新しいかな?
障子に映った鯉が可愛くて(笑)
影武者を使っての早変わりが面白かったです。
本物の水を使ってて、
染五郎さんわざと客席まで水しぶき飛ばしてました。


二、奥州安達原(おうしゅうあだちがはら)
   環宮明御殿の場
  通称 袖萩祭文

雀右衛門が盲目のごぜ(物乞い)になって戻ってきた娘を。
凍える指で三味線を弾いてました(目をつぶって)。
哀れで可愛くて、本当に良かったです。
母親の東蔵もまた素晴らしかったです。
吉右衛門も良かったです。
ただ、話が理不尽すぎて、
可哀想で感情移入は難しいかな


三、雪暮夜入谷畦道(ゆきのゆうべいりやのあぜみち)
  通称 直侍

これが今回の最高の収穫でした
今まで見てないのも、びっくりしましたが、
すごく話も面白かった。
話が面白いというより、演者の技量かもしれません

特に蕎麦屋の場面が、素晴らしかったです。
主人家橘、女房斎入、按摩東蔵そして菊五郎のやりとりが本当に楽しくて
うっとりするくらいでした。
それぞれの演技とかちょっとした所作も面白い
股火鉢だったり、足の裏乾かしたり笑わせる。

この場面本物の蕎麦を食べるんです!
客席まで蕎麦の匂い・・食べたくなる

次の大口屋寮の場での、菊五郎と時蔵の、別れてくれ別れたくないの場が
美しい清元にのせて、美しく展開しました。
ここでは菊五郎が二枚目で上品です。
清元にも掛け声がありましたので、名人だったのでしょう。

この話では、なんといっても菊五郎の良さが生きています
演技力に笑いに、かっこよさと色気もある。
時蔵も、色気と可愛らしさが最高に良かったです。

文句なしに、私のベスト作品の一つになりました。


夜の部には、仁左衛門、藤十郎、幸四郎が出ます。
配役を見てると行きたくなる。
どうしよう。
疲れるものね