◇前半・・・I先生「雨ニモマケズ」「ミサ・サクラ」です
練習は一歩一歩、じみちに進んでいきます。曲全体は「前半と後半」に分けられるのですが、冒頭~中間部~終結部の3回にわたって「雨ニモマケズ・風ニモマケズ」のフレーズが再三やってきます。今日の練習では後半の「野原ノ~」からが中心でした。
ところで、宮沢賢治を研究している人は多く、その人物像や作品等に対しての解釈も実に様々なようです。一つ言えることは、人物はともかく、その作品にたいする生前の評価はとても低い、というか、あまり知られることなく逝ってしまった、ということでしょうか。さて、「雨ニモマケズ」ですが、じつはこの作品?には【実在のモデル】がいるという説があります。以下、齋藤宗次郎について述べられている「新聞奨学生ガイド」からの転載です。
宮澤賢次の有名な詩「雨ニモマケズ、風ニモマケズ」のモデルといわれる斎藤宗次郎は1877年岩手県花巻市に生まれた。小学校教諭をしていたが、無教会主義キリスト教者の内村鑑三に影響を受け、生徒に聖書や内村の日露非戦論を教えたため退職せざるおえなる。
それから20年間、宗次郎は新聞配達をして清貧の暮らしを送った。新聞配達を天職と感じ東京朝日や万(よるず)新報など十数種類、20キロ以上の新聞が入った大風呂敷を背負い、駆け足で配達したという。それだけでなく、配達や集金の際、病人を見舞い、悩みや相談を聞き、道端で遊ぶ子供たちに菓子を分け与え、地域の人々に慕われた。そのため、内村鑑三のもとで伝道者となるために上京する時には、駅に200人以上の人が見送りに来た。宗次郎は、晩年、多くの弟子に裏切られた内村に終生つくして、その最後を看取った。
宮澤賢次は日蓮宗の信者だったが、宗派を超えた交流があった。集金に行った時、招き入れられ一緒にレコードを聴いたりした話が宗次郎の日記にみられる。賢次の散文詩「冬のスケッチ」にも宗次郎を模したらしい「加藤宗二郎」という人物が登場する。そして、「雨ニモマケズ」の詩の中に新聞配達をする宗二郎の姿を重ねる人も多い。
この文章には書かれていませんが、当時のキリスト教信者は「耶蘇」と罵られ、それが原因で怪我をさせられた齋藤の娘は絶命しています。それでも耐えて生きる強い信仰心が齋藤にはあったのです。賢治にとってもある意味「憧れの存在」だったのかもしれません。
「ミサ・サクラ」は昨年からの継続で練習していますが、ここのところは「Gloria」を練習しています。この「Gloria」の対訳を紹介します。
2.栄光の賛歌 | |
(先唱)Gloria in excelsis Deo. Et in terra pax hominibus bonae voluntatis. Laudamus te, benedicimus te, adoramus te, glorificamus te. Gratias agimus tibi propter magnam gloriam tuam. Domine Deus, Rex coelestis, Deus Pater omnipotens. Domine Fili unigenite, Jesu Christe. Domine Deus, Agnus Dei, Filius Patris. Qui tollis peccata mundi, miserere nobis. Qui tollis peccata mundi, suscipe deprecationem nostram. Qui sedes ad dextram Patris, miserere nobis. Quoniam tu solus sanctus Tu solus Dominus, Tu sollus altissimus, Jesu Christe. Cum Sancto Spiritu in gloria Dei Patris, Amen. |
天のいと高きところでは神に栄光がありますように。 そして地上では、平和が 善意の人々にありますように。 私たちはあなたを賛美します、 あなたを賞賛します、 あなたに祈りを捧げます、 あなたに栄光がありますように。 私たちはあなたに感謝をささげます、 あなたの大きな栄光のゆえに。 神なる主よ、 天の王よ、 全能の父である神よ、 独り子である主よ、 イエス・キリストよ。 神なる主よ 、 神の小羊よ、 父の御子よ。 世の罪を取り除かれるお方よ、 私たちを憐れんでください。 世の罪を取り除かれるお方よ、 私たちの願いを受け入れてください。 父の右に座すお方よ、 私たちを憐れんでください。 なぜならば、あなたのみが聖、 あなたのみが主、 あなたのみがいと高き方であるからです、 イエス・キリストよ。 あなたは聖霊とともに、 父なる神の栄光のうちにあられます。 アーメン。 |
今はまだ、歌うので精一杯ですが、こういう気持ちを込めて歌えるようになりたいものです。
◇後半は私、H担当です。
通常の練習では、できるだけ歌う回数を上げて、どんどん慣れ親しんでいただけるように心がけているつもりです。年明けから取り組んでいるラターの「このうるわしき大地に」は日本語訳で歌っていますが、通して歌ことにも慣れてきました。女声も男声も、それぞれに主旋律や対旋律の役割をそれぞれに演ずることが楽しくなってきています。
音取りを中心に練習を継続しているのは「かさなる声に」です。何度も何度も「うたおう♪」と出てくるものですから、どこをやっても「歌おう」から・・・となってしまうのがたまにきず。しようがないので「小節番号」を記してもらうことにしました(泣笑。
雪解けも進み、私が毎日通う途中で渡る「汐泊川」の白鳥たちも姿が見られなくなるほどに、川の流れも春めいてきています。ウグイスはまだまだ鳴きませんが、そろそろ早春賦の季節が近づいてきているように思います。皆様、身体と心の健康維持(増進)で頑張りましょう!