中国ドラマ「大いなる愛~相思樹の奇跡~」

昨晩は、伊勢に住むピアノの同級生が、いつも読むわけではないのに

たまたまブログの記事を読んで、私の誕生日だと知って電話してくれました。

ピアノで優秀だった彼女も、私と同じリウマチで辛いらしい。

日々何とかやり過ごしているそうです。

記事のおかげで、遅くまで嬉しい一日で終えることが出来ました。

下記のように、ドラマの紹介文をそのまま引用させて頂きました。

ただひたすら相手を思う…。

それだけのことなのに何と切なく苦しく哀しいことなのか…。

十年に渡り愛を捧げる女性、愛に傷つく男性、自滅への道に進む女性。

三者三様の愛を、冬の厳しさ夏の暑さに耐えしのびながら佇む

「相思樹」をモチーフに描く、大ヒット中国純愛ドラマ最高傑作！！　　　　　　　

後で知りましたが、沢山の賞を受賞したドラマのようです。

家計を助けるため、いつも野菜などを入れた籠を背負い

町の露天で売る、雲南省のとある村に住む少女 暁牧(シャオムー)。

連続ドラマの「おしん」を思い出してしまいます。

心優しい大学生の青年、康凱(カン・カイ)は、ボランティアに行って

この村で出会ったシャオムーに、学費の援助をするようになりますが

彼からシャオムーに送ってくる学費は、母の願いで、彼女ではなく

弟 暁朴(シャオプー)の学費にあてられ、結局彼女は学校に通えていない。

シャオムーは長年、学校に通っている様子を書いたウソの手紙で
カン・カイとやりとりしています。
弟が上海の大学に合格し、それと同時に彼女も上海に来て、弟の学費と

援助してくれたお金を返すためにアルバイトをし、お金を貯めて

いずれは大学受験もしたいという目標を持っています。
このドラマは、ポケベルや、その後に携帯電話らしき物も出てくる時代背景で
中国上海の1990年代のお話でしょうか。

「出稼ぎの子」と蔑まれながら働いていたお店は、給料もまともに払ってくれず
彼女は大騒動を起こし訴えて、何とか給料はもらえたが解雇となります。
この日、住むところも無く野宿していた彼女は
一生懸命貯めたお金を盗まれてしまい、途方に暮れていた彼女を助けたのは

カン・カイの婚約者で、ラジオのDJをしている尚潔(シャン・ジエ)でした。
住み込みでシャン・ジエの身の回りのことや、秘書的なことも教えてもらいながら
カン・カイとようやく会えましたが、彼女に気づかない彼には偽名を名乗り

学校に行けなかった、自分の素性を明かすことが出来ないシャオムーでした。

その後カン・カイは会社勤めを辞め、ずっとなりたかった料理人になって

上海料理のお店を開店します。
この店にアルバイトで入り、ようやく自分のことを言えたシャオムー。
少ないお給料から、援助してもらったお金を返していますが
カン・カイは、自分のために貯めて大学受験を目指せと励ます青年です。
彼女の兄のように、影にも日向にもなり助けるカン・カイですが
彼女は兄以上の秘めた想いを、子供の時から抱き続けていました。

そして、カン・カイとシャン・ジエの結婚式の日。
別の男の誘惑に惹かれて、結婚に躊躇していたシャン・ジエは現れませんでした。

結婚はご破産になり、心に傷を負ったまま、カン・カイは

料理店を一生懸命切り盛りしていて数年後、シャン・ジエが北京で

男との生活で疲れ果てていることを知り、反対する彼の両親らを説得して

彼女を連れ戻し、全てのことを許し二人は復縁します。

同時期シャオムーは、ある大会社の社長叢原(ツォン・ユエン)宅の

家政婦として雇われます。

初めは気難しく厳しい社長でしたが、シャオムーの仕事ぶりを見て

彼女に興味を抱きます。

ある時、シャオムーとスーパーで出会ったカン・カイ夫婦が

彼女の大荷物を社長宅まで運んでくれて、カン・カイとツォン・ユエンは出会います。

かつてラジオのDJだった、シャン・ジエという有名人と知り合いというシャオムーから

彼らが彼女の恩人ということも聞かされ、益々関心を持つようになります。

やがて、カン・カイとシャン・ジエに子供ができます。

しかし血液型で前の男の子供だとわかり、一人で悩み続けたシャン・ジエは

誰にも本当のことを言わず、子供を残して命を断ちます。

このことを薄々知っていても許していたカン・カイは激怒して

その男を滅多打ちにする事件を起こし、5年間服役することになります。
料理店は人手に渡り、人生が一変してしまったことで心を閉ざしてしまった彼は
シャオムーが刑務所へ面会に行っても拒否し続け
模範囚で4年で出所したことも知らされず、彼女はその後も

入り口で立ち続けています。

寒い日々、刑務所の入り口でずっと待ち続ける彼女を

車の中で見ているツォン・ユエン。
出所後、前科者であることで就職もままならず

建築現場の労働者として働くカン・カイが手放した料理店を

彼女の気持ちをおもんばかるように、ツォン・ユエンは密かに買取り

カン・カイは再び料理店を切り盛りできるようになります。

シャオムーは、ある時は突然秘書の代わりをさせられたり
ある時は、会社関係の55人の人をもてなすパーティーを仕切るよう
命ぜられたりします。
料理店のカン・カイや、元同僚たちにも助けられてパーティーを見事にやり遂げた

シャオムーの真面目さ聡明さと能力を、社長ツォン・ユエンは今更のように気づき

彼もいつしか、暖かい太陽のように、大きな傘のように、影になり日向になり

彼女を援助しだします。

パーティーでのエピソード。

この物語の核になる「相思樹の詩」をツォン・ユエンが
出席者の前で朗読する場面があります。彼が途中で詩を思い出せなくなり
この詩が大好きだったシャオムーが、その続きをつぶやいたことで
社長に続きの朗読をするよう言われ、見事に最後まで吟じます。

社長はもちろん、パーティーの客人たちも、家政婦の彼女の知識に驚きます。
ツォン・ユエンはこの時

「今は仮の姿だけれど、やがて君は特別な人になるだろう」と言い

彼女の将来を見抜きます。

カン・カイ：ウー・ショウポー(呉秀波) 　シャン・ジエ：チェン・シュー(陳数)

シャオムー：プー・プー(浦蒲)

シャオムーを愛情を持って見守る、大きな木のような二人の男性。

彼女に関わる人たちとの紆余曲折の物語が、静かにセピア色風に描がかれていて

彼女も予想しなかった将来が開けていく物語。
最後はどのような結末になっていくのか、、、。

「相思樹の詩」

君に捧ぐ愛は　君の高い枝を這う　カズラのようではなく

君に捧ぐ愛は　愛を知り初め　囀り続ける　小鳥のようでもなく

泉のように　清らかな慰めを　送るだけでも

高峰のように　気高さを　引き立てるだけでもない

陽光の温かさ　春雨の優しさ　それではまだ足りない

私は一本のキワタの木

高い木となって　君の傍に立とう

地の下にめぐらせた根を　しかと絡めて

雲に伸ばした　葉を重ね合う

風が吹くたび　こころを通わせる

誰にもわからぬ　二人だけの言葉で

君の力強い枝は　

刀のようで　槍のようで　矛のようで

私は赤き花を咲かす　

深いため息のごとく　燃える松明のごとく

北風も　嵐も　雷鳴も　共にしのいでいこう

霧を　もやを感じ　虹を見て　喜びを分け合おう

たとえ永遠に分たれても　生涯互いを頼む

これこそ大いなる愛

貞節を誓った愛

たくましく君の体だけでなく

気が守りし場所　君の足下の大地をも愛す

清らかな水が心に染みてくるようで、思わず涙があふれてくる詩。

温かい余韻を残す物語です。