11月から衛星劇場で始まった「追風者~金融界の夜明けへ~」
「陳情令」でシャオ・ジャンと共演したワン・イーボー主演のドラマを
ワクワクしながら今観ているところです。
私は中国と言う国のことを殆ど知らなくて
ただ単に今も共産党の国だとずっと思っていました。
戦前の軍国主義だった日本や、またアメリカでも、所謂「赤狩り」が行われていて
ドラマの中国は1930年代、政府は血眼になって
共産党員やその残党を追っているという時代背景です。
<ドラマの概要>
中央銀行の下級職員で金融の天才ウェイ・ルオライ<魏若來 >(ワン・イーボー<王一博>扮する)は
上級顧問のシェン・トゥーナン<沈図南>(ワン・ヤン<王陽>扮する)に師事する。
乱世の中で、ルオライは将来の道を選択することに迷うが、トゥーナンの妹である
共産党員のシェン・ジンジェン<沈近真 >(リー・チン<李沁>扮する)の影響を受け
徐々に共産主義の情念を確立し、共産党の金融戦線で目覚しい活躍を見せ
赤い(左翼)金融家として成長してきた。
赤狩りとは
政府が国内の共産党員およびそのシンパ(sympathizer:同調者、支持者)を
公職を代表とする職などから追放すること。
ドラマの中で
ルオライの兄は共産党員だったのですが、そのことは弟のルオライは知らず
警察から追われていた兄は、弟の手の中で亡くなります。
当局は、ルオライも共産党員だと確信し、警備司令部の軍法処偵緝隊隊長
林樵松<リン・チャオソン>(張天陽<ジャン・ティエンヤン>扮する)に拘束されて
ルオライは、共産党員であることを吐いて認めるよう壮絶な拷問を受けます。
そのシーンの残虐さは凄まじく
日本においても戦前にはそのような拷問がなされたと聞きますが
これで大方の人間は根を上げるだろうと想像するような
おぞましいシーンが展開します。
歌ったことがあります。
この詩の作者は小説家、詩人そして政治家という福井県出身の中野重治氏。
共産党員でもあったけれど「転向」し
自分の文学作品などを通して時流批判 をしたとあります。
この方はこのような拷問に耐えられなかったのだろうと想像しています。
ルオライの拷問シーンは
水桶に顔を突っ込まれる、むち打ちは当たり前、火箸や電気ショック
意に反した供述をするようになってしまう、脳を狂わせるような薬を飲まされて
うそ発見器にかけられて、、、
目をそむけたくなる血みどろな姿になり、死ぬ一歩手前の拷問が繰り返され
普通の人間なら耐えられず嘘の供述をしてしまうでしょう。
彼は、上司で恩義のある上級顧問のシェン・トゥーナンの潔白のために耐えます。
しかし南京政府が編成した捜査班は、司法を牛耳る輩の公正さが不十分ということや
司法の闇を知ることとなり、ルオライの冤罪も明らかになり釈放されます。
いつの時代にも、自分の私腹を肥やすとんでもない輩がどこの国にもいます。
これをきっかけに捜査班の一人、林樵松(リン・チャオソン)が
正義についての深い理解を得て、事件の黒幕を明らかにしていくという
ドラマは、益々目が離せない展開にさしかかったあたりです。