昨日12月14日の午前に
私たちが住むコネチカット州内の小学校で
銃乱射という惨事がおこりました。
場所はニュータウンと言う町で
うちからは車で30分ほどの所にあります。
静かで歴史も長いニューイングランドの町です。
小学生20人を含む26人が犠牲になり犯人は自殺しています。
犯人は二十歳でこの小学校で働いていた母親を家で射殺してから
現場へ向かっています。小銃とライフルを含む数丁を持ち
防弾チョッキを着て完全武装。
できるだけ多くの人命を奪うように銃を乱射し、
数回打たれている犠牲者もいたそうです。
なんの罪もない5歳~10歳までの子供や教師の命を
平気で奪い、挙句の果てに勝手に自殺。
許す事ができないです。
怒りがこみ上げてきます。
そして学校や公共の場で銃乱射が起こっても
銃を所持することを前提で話し、
なんの規制もしないアメリカの政府や社会にも
毎回腹立たしく思います。
銃社会でない日本で育った人間としましては
「銃が無ければ事件は起きないのに」と言う思いが普通にありますが、
アメリカは開拓時代からの歴史的な背景からか、
防衛策としての銃は必要であるという考えを持った人たちが
非常に多いです。
「自分の身や家族の安全は銃で守る」
と言うのが銃所持を正当化する理由のようですが、
このような乱射事件などは不意をついたものが多く
事件と言うものは大概が想定外であることが多いのです。
この惨事に巻き込まれたご家族の方の中にも
銃を所持している家庭は多くあったはずです。
でも自分の子供を守れなかった…
銃を持って自己防衛すると言うのなら24時間体制でないと
意味がないのではないでしょうか。
自宅に不審者が侵入して来た時用、仕事用、
帰宅途中用、カージャックに遭った時用、
スーパーで買い物中に乱射に遭った時用等、
常に銃を携帯していないと
完全防御はできないと思うのですが。
「銃は人を殺さない。人が人を殺すのだ」、
「正しい銃の使い方を分かってさえいれば事件は起きない」と
全米ライフル協会のキャンペーン文句のごとく
論点のすり替えとも取れる屁理屈を
正論のように謳っているアメリカ人も多いです。
確かに正しい判断ができる人は銃を乱射し無差別殺人などしません。
しかし今回の犯人も精神異常者であったように
そういう人は世の中にいて、外見上気づかない場合も多いです。
そしてそのような人間も銃を所持できる国、それがアメリカです。
正常な判断ができない人間+銃=事件というパターンが
多いように思います。
しかし普段の生活において
銃犯罪を犯すかもしれない人間を見分け、
行動を規制することはほぼ不可能です。
では何を規制しますか? 私なら「銃を規制します」
ただ上述したように一般のアメリカ人の
銃保持に対する考え方を今日明日中に変えるのは至難の業であり、
同時に全米ライフル協会が政治と密着している現状を考えると、
銃規制に積極的に乗り出す政治家が現れる事に
期待はそこまでできないのかもしれません。
しかしこんな惨事がこれからも繰り返され
銃事件で被害者が増える一方な社会はやっぱりおかしい
と気づき始めている人もいます。
とにかく今回の事件が銃社会に問題提起するきっかけになり、
銃規制について本気で考えなければいけない時が来ている事に
アメリカ社会が気付けばと切に願います。
最後に亡くなられた26名の方々に
心よりご冥福をお祈りいたします。