香港の映画料金が上がりました。1本70香港ドル(800円弱)もします。昨年夏に来た時は確か60香港ドルだったのに。これが第一の「あいやー!」です。
第二の「あいやー!」は、新聞掲載の映画館ごとの上映作品一覧がなくなったことです。昔はどの新聞にもあった映画館の上映作品案内ですが、数年前から「東方日報」と「明報」だけになってしまい、それも今回姿を消していたのです。あの、新聞下半分に載った案内を見て、短い滞在期間にいかに効率よく全作品を見るか、という作戦を立てることができていたのですが、なくなると不便でしょうがないです。これはかなり悲痛な「あいやー!!!」ですね。
香港の人はほぼ全員がスマホというかi phoneというか、例ののし餅型携帯を持っているので、映画と映画館の検索などもすぐできてしまうのだと思います。私も今回はパソコン検索ができるのでまだ助かっていますが、そのパソコンの情報も正確ではない、というのが今日わかり、見るつもりだった作品が見られなくて3つめの「あいやー!」となりました。雅虎(ヤフー)香港、ガセ情報はだめだよ~。映画館であせったじゃないの;;;。
今日見に行ったのは、嘉禾旺角という映画館です。日曜日なので、結構混んでいました。チケット売り場には列ができています。
ここはチケットを買うのに八達通(香港版のスイカ、パスモ、イコカ)が使えます。飲み物や食べ物を買うのも八達通でOKで、いちいちお金を出す面倒がなくて助かります。嘉禾はご承知のようにゴールデン・ハーベストの系列の映画館ですが、ほかに、AMC(ここはアメックスや地元銀行等のカードを使うとチケット代が1割引になる)、UA、MCL、百老匯(ブロードウェイ。ここも以前カードで割引をしてもらった憶えが)といった系列があります。さすが香港、と思うのは、食べ物のリストにポップコーンやホットドッグと並んで、シューマイとかの中華アイテムがあること。ポップコーンは小さい方でも30香港ドル(約330円)するのですが、シューマイや潮洲粉果などの点心だと20香港ドル。中国茶も売ってますし、映画館で飲茶ができますねー。
今日の1本目は、スー・チーと余文樂(ショーン・ユー)主演の『情謎』(The Second Woman)。監督は黎妙雪(キャロル・ライ)です。スー・チーが女優の妹と、家で目の不自由な母の世話をしている控えめな姉、という双子を演じます。妹の恋人であるショーン・ユーも俳優で、古典を新解釈したミュージカルに二人とも出演するのですが、姉にも自分の能力を試してみたいという欲がでてきて、演技とショーン・ユーを巡って、姉妹の間に火花が散ることになります。予告編はこちら。ショーン・ユーの普通話のセリフや歌がうまくて、一瞬吹き替えかと思ったのですが、彼の声みたいだし、古装劇も似合っていてステキでした。
2本目は、実話を元にした邱禮濤(ハーマン・ヤウ)監督の『高擧・愛』(Love Lifting)。ちょっと変なタイトルだなあ、と思っていたら、女子ウェイト・リフティングの選手を主人公にしたお話でした。金メダル候補の実力がある選手だったのに、糖尿病になって試合中に倒れてしまった女子選手(江若琳/エレイン・コン)。選手を辞めてインシュリン注射を続けながら、力仕事のバイト生活をしている時に、離婚して同じアパートに引っ越してきた男性(チャップマン・トー)と出会います。結婚後子供もでき、彼の励ましで再びウェイト・リフティング界に復帰するのですが....。
エレイン・コンもチャップマン・トーも実に爽やかな演技で、それだけに泣かされます。ハーマン・ヤウ監督、こんな演出もできるのですね。予告編はこちらです。
ついでに、この前ご紹介した『桃姐』の予告編と、『大追捕』の予告編もどうぞ。
今日見たかったもう1本は、ニウ・チェンザー監督の台湾映画『愛 LOVE』(上写真左)。予告編はこちらです。スターがいっぱい出ていることもあって、何とか見たいのですが。あともう1本、こちらの中国映画『失恋33天』(上写真右)も見たい~。明日、別の映画館でトライしてみます。
というわけで、映画祭の方の作品はもっぱら臨時事務局(上写真は臨時事務局のある香港文化センターに掲げられた映画祭の垂れ幕)でDVD鑑賞となってしまっています。こちらのご報告は、また明日にでも。
これもとっても見たいです。
いったいどれだけの引き出しを持っているのかしら?と思わせる監督さん、と思います。
そして、料金値上げですか。
日本に比べると、それでもまだ、安いですが・・でもお得感はずいぶん薄れてきたように感じます。
だんだん、日本のレディースデーにちかづきつつあるのですねぇ。
わたしも「あいやー!」です。
「高擧・愛」は香港の新聞で4つ星がついていたのです。「桃姐」や「大追捕」が3つ星半なので、どんなすごい映画かと思って見に行ったのですが、記者の評価が”感動の大作”という意味で高かったようで....。ハーマン・ヤウ監督作品としては、ちと緩めの出来ですので、その点ご承知おき下さいませ。
私もハーマン・ヤウの映画見たい!
それよりなにより・・明報、映画の一覧やめてしまったのですか。
2月に行ったとき、たしかに明報買っても載ってなかったですが、以前から曜日によっては載ってないことがあり(何曜日かは不明)、いっぺんしか買わなかったので、たまたまそのときにあたっただけと思ってましたが・・
昨年9月はまだありました。
これかなりショックなニュースです。
ネットにうまくつなげられないときも多いので。
そして、70ドル。短い間に高くなりましたね。
だからといって見るのをやめたりしませんけど。
そうなんです、映画一覧がなくなったのはおっしゃるとおり「かなりショック」です。何度か新聞を買っては、目を皿のようにして探してみたのですが、見つからず....。以前、”馬経(競馬情報)”ページに載っていたこともあるので、あちこち全ページ見てみたものの、現在の所は「あった! よかった!」には至っていません。「まだ○○新聞にはありますよー」というコメントがどなたかから寄せられるといいのですが。
あれ1枚で貴重な情報がいろいろ得られ、あとあとの記録にもなるし、授業の資料にも使えたりしてとってもスグレモノだったのですが、一度なくなると復活しませんよねー。”私の香港”がまたひとつ、なくなった気分です。
本日、前回の香港行き関係のものを見返していたら(今頃・・恥)、明報の厚い束の中に、映画一覧表発見!ちゃんと「娯楽」の中にありました。
日付は私が出発する前日のもの。
行きの飛行機でもらってきたものだと思われます。朝早い便だと、現地新聞も前日のですよね、なので、向こうでは全然開いてみませんでした。
ということで、少なくとも今年の2月10日までにはあったようでした。
私も昨年8月に行った時には利用したのですが、本年2月の「明報」にもあった、ということは、もしかしたらもっとしっかり確認すれば「明報」では見つかったかも知れませんね。買う割合としては、私は「東方日報」の方が多かったのです。どなたか香港在住の方、ぜひ情報をお寄せ下さい。
スマホというかi phoneというか、あのケータイでは見たい映画のその回の空席状態までもわかるようで、チケットを買う列に並んでいた若者がそれを見ながら彼女と、「どの席にする?」なんてやってました。パッパカ変わるチケット売り場のスクリーンの空席一覧を見るより、ずっと楽ですよねー。でも地下鉄の中などで、香港人ほぼ全員があのケータイにどっぷりとハマっている光景は、ちょっと不気味でした~。