長らくお待たせしました~。イ・ジョンジェ様主演の韓国映画『新しき世界』が、いよいよ2月1日(土)から公開です。あとは「様」を省きますが、最後にイ・ジョンジェがおいしい所をさらっていくという、まさに彼のための映画と言っても過言ではありません。では、まずは基本データをどうぞ。
『新しき世界』 公式サイト
©2012 NEXT ENTERTAINMENT WORLD Inc. & SANAI PICTURES Co. Ltd. All Rights Reserved.
2013年/韓国/韓国語・中国語/134分/カラー/原題:新世界
監督・脚本:パク・フンジョン
出演:イ・ジョンジェ、チェ・ミンシク、ファン・ジョンミン、パク・ソンウン、ソン・ジヒョ
提供・配給:彩プロ
2014年2月1日(土)より、丸の内TOEI、シネマート新宿ほか全国順次公開
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ストーリーは、韓国最大の犯罪組織ゴールド・ムーンの幹部イ・ジャソン(イ・ジョンジェ)が裏切り者を制裁し、その遺体をコンクリート詰めしたドラム缶を海中に投棄する場面から始まります。冷酷な切れ者ジャソンですが、実は彼は警官で、上司のカン・ヒョンチョル課長(チェ・ミンシク)の命令で組織に潜入捜査中なのでした。6年に及ぶ潜入捜査の中で、ジャソンは組織のNo.2であるチョン・チョン(ファン・ジョンミン)からは厚い信頼を寄せられるようになっており、兄弟のような間柄でした。しかし、ジャソン自身は1日も早く潜入捜査を終えて組織から抜け出したいと望み、カン課長にそれを訴えるのですが、カン課長は「あと少しだ」と言うばかり。
そんな時、組織のNo.1であるソク・ドンチュル会長(イ・ギョンヨン)が謎の交通事故で死亡。後継者をどうするかで組織は揺れます。カン課長は後継者争いにジャソンを介入させ、その機に乗じて組織を壊滅させることを計画、これを「新世界プロジェクト」と名付けて実行に乗り出します。そのためジャソンはさらに過酷な状況に追い込まれ、カン課長とのつなぎ役である碁の女性教師シヌ(ソン・ジヒョ)との時間もいらだたしいものになっていきます。
一方、ジャソンを信頼するチョン・チョンは、組織のNo.3で亡き会長の右腕だったイ・ジュング(パク・ソンウン)との対立を深めていきますが、そこにもカン課長が介入。やがて組織の中に裏切り者がいると知ったチョン・チョンは、自身のルーツである中国から殺し屋を呼び寄せます。チョン・チョンは韓国在住の華僑であり、彼がジャソンを信頼するのは、ジャソンもまた華僑出身だからという点が大きな要素になっていました。こうして複雑な要素をはらみながら、後継者争いと「新世界プロジェクト」は意外な展開を見せていきます....。
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よく練られた脚本、緊張感溢れる画面、重厚な演技と、こういう作品を見ると「韓国映画にはかなわないなあ」と思ってしまいます。特に、どんでん返しも含めて意外性がぎっしり詰まった脚本は、観客をどんどんお話の中に引き込んでいきます。演技がこれまた素晴らしく、特にファン・ジョンミンとパク・ソンウンは映画を見る楽しみを存分に味わわせてくれる名演です。この二人が、第22回釜日映画賞で主演男優賞(ファン・ジョンミン)、第50回大鐘賞で主演男優賞(ファン・ジョンミン)と助演男優賞(パク・ソンウン)、第49回百想芸術大賞で主演男優賞(ファン・ジョンミン)と助演男優賞(パク・ソンウン)、そして第34回青龍映画賞主演男優賞(ファン・ジョンミン)を受賞しているのも、大いに納得です。
イ・ジョンジェは確かにうまいのですが、狂言回し的な役割も背負わされてる役どころなので、少々控え目な演技に。しかし、最後のクライマックスで、一気に存在感がふくらむ見せ場が用意されています。ファン・ジョンミンのイッちゃってる演技をうまくいなして受けながら、二人の間にある複雑な感情をちょっとした表情の変化で見せていくイ・ジョンジェの演技はさすがです。
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『新しき世界』で面白かったのは、韓国華僑という存在がはっきりと描かれたこと。これまでもいくつかの作品で取り上げられたり、ジャージャー麺(チャジャン麺)のルーツ説明で語られたりしてきましたが、今回プレスに掲載された「韓国華僑」の説明で、さらに詳しいことがわかりました。中国人は19世紀末から住んでいたものの、華僑社会が形成され始めたのはむしろ南北分断後で、1949~1963年に存在した「外国人の入国出国と登録に関する法律」により、韓国華僑が管理と監視の対象となって不利益を被ったことが共同体意識を高めたのだとか。この解説を読んでから映画をご覧になると、背景がさらによくわかります。公式サイトには残念ながらアップされていないのですが、劇場用パンフには掲載されるのではと思いますので、チェックしてみて下さいね。
なお、中国語のサイトを見てみると、役名が漢字で出ていました。イ・ジャソン=李子晟(李政宰)、チョン・チョン=鄭清(黄正民)だそうで、ちょっと憶えにくい韓国名もこれで納得。その記事には「韓国版『インファナル・アフェア』」とあったのですが、まさにその通りの見応えある作品です。ラストでは、ジャソンとチョン・チョンが麗水(ヨス)で出会ったばかりの頃がフラッシュバックで登場します。こんな若い顔になってるんですよ~。二人とも、いい役者ですね~~~。
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公開日である2月1日(土)は、旧正月(中国で言うと農暦新年、韓国で言うとソルラル)の初二こと2日目。ソルラルを祝うにはちょっと重い作品ですが、韓・中ともに皆さん映画館に足を向ける時なので、日本でもぜひこの『新しき世界』でソルラル気分を味わって下さい!
見終わったところです。
韓国版インファナル・アフェアと聞いたので見逃すまいと(笑)。
インファナル・アフェアは見始めるとエンドレスになるという中毒性がありますが、この映画は後腐れ無くスッキリ感がありましたよ
「インファナル・アフェア」ものは、確かに中毒症状を起こさせますね。韓国版「インファナル・アフェア」の『新しき世界』、中毒性の度合いはどのくらいまで行くでしょうか。
ところで「新世界」という原題ですが。聞いた時は「シンセゲ? デパートの話?」と思ってしまいました。韓国に実在するデパートと同じネーミングなので、作戦名を言っても違和感がない、というところなのかな~、とか、いろいろ考えています。
えっ、「新世界」デパート⁈
パッとしないな~
複数の意味があるのかもしれませんねぇ…
今回も絵文字がきれいに出ているのですが(ピンクのほほのブタがかわいい)、1箇所文字化けしたような....。ケータイと違って、ネットは難しいですね~。
新世界デパートは日本版Wikiにも項目が立っています。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%96%B0%E4%B8%96%E7%95%8C%E7%99%BE%E8%B2%A8%E5%BA%97
ロッテ・デパートと共に、ソウルに行くとついチェックしてしまいます。
でも、大阪人に戻ると、「新世界? 通天閣の下やんか」なんですけどねー。
やっぱり、新世界ゆーたら、そーですよね(笑)
新世界ゆーたら、土手焼きに串カツ、それから、私がよく行っていた1970年前後にはビンゴゲームがありました。色つきボールが金網チューブの中を落ちてきて、お姉さんが独特のイントネーションで「赤色6番、青4番」とか読み上げるんですよね。それで手元の紙の数字を破いた憶えはないので、どうしたんだったか...。
今でもあるんかいな?ですが、後年それを「ビンゴ(ゲーム)」というのだと知った時は驚きでした。新世界、進んでたんやん!
何だかどんどん韓国映画『新しき世界』からは離れていって、宣伝担当のNさんに叱られそうです(とても熱心な方なんです。女性の宣伝担当の方はスグレモノ多し)。皆さん、間違ってジャンジャン横町の「新世界」に行っちゃダメですよ~。
心斎橋に行って下さいね~。あ、梅田でもやるようです。詳しくは公式サイト劇場情報へ。
http://www.atarashikisekai.ayapro.ne.jp/theater.html
(ちょっと間違いがあったので差し替えました。スミマセン)