先週末、後発の映画賞なのですが、今では最も派手な受賞式を行うので有名なIIFAアワードの授賞式がジャイプルで行われました。IIFAとは、International Indian Film Academy Awards の略で、ヒンディー語映画=ボリウッド映画を対象とした賞であり、南インド映画に関しては、少し遅れて IIFA Utsavamと名付けた授賞式が行われます。「ウツサウ」は「祭り」の意味で、「Utsavam」はそれの南インド言語形ということでしょう。IIFAが始まったのは2000年、IIFA Utsavamは2016年から始まりましたが、IIFAの方は主として海外で開催されており、海外在住のインド人や外国人のボリウッド・ファンが熱狂するイベントとなっています。開催場所など詳しく知りたい方は、この映画賞のWikiをご覧下さい。
国家映画賞(National Film Award)を筆頭に、雑誌系のFilmfare Awardや残念ながら2019年で終了してしまったScreen Award、そしてテレビ系のZee Cine Awardなどが、名前はスポンサーによって変わったりしますが、2000年からの四半世紀を彩ってきたのでした。これらの賞イベントは、ほとんどが衛星放送テレビ局とタイアップしていて、リアルタイムで、あるいは1日か2日遅れで茶の間に流れ、そのテレビ放送が見られない地域の人には、ディスクに焼かれて伝播していったのでした。そんな賞レース番組のディスクが、私の手元にはいろいろありますが、今はYouTubeを検索すれば、ほとんど全部出てきます。お暇な方は、各賞の古いものから順番に見ていかれると面白いのでは、と思います。
で、今年のIIFAですが、何と! 『花嫁はどこへ?』の一人勝ち。受賞結果一覧は次の通りです。賞の名前には「Best」が付くので、「最優秀~賞」と書かないといけないのですが、それは省略しました。
作品賞:『花嫁はどこへ?』
主役演技賞(男性):カールティク・アリャーン(『Bhool Bhulaiyaa 3(迷い道 3)』)
主役演技賞(女性):ニターンシー・ゴーエル(『花嫁はどこへ?』)
監督賞:キラン・ラオ(『花嫁はどこへ?』)
悪役演技賞:ラーガウ・ジュヤール『Kill(キル~本年日本でも公開予定)』
助演演技賞(女性):ジャーンキー・ボーディーワーラー(『Shaitaan(悪魔)』)
助演演技賞(男性):ラヴィ・キシャン(『花嫁はどこへ?』)
原作賞(オリジナル):ビプラブ・ゴースワーミー(『花嫁はどこへ?』)
原作賞(アレンジ作):シュリーラーム・ラーガヴァン、アリジート・ビシュワース、プージャー・ラーダー・シュルティ、アンクリティ・パーンデー(『メリー・クリスマス』)
監督新人賞:クナール・ケームー(『Madgaon Express(マドガーンオ急行)』)
新人賞(男性):ラクシャ・ラールワーニー(『Kill(キル)』)
新人賞(女性):プラティバー・ラーンター(『花嫁はどこへ?』)
音楽監督賞:ラーム・サンパト(『花嫁はどこへ?』)
作詞賞:プラシャーント・パーンデー(「Sajni」『花嫁はどこへ?』)
歌手賞(男性):ジュビン・ノゥティヤール(『Article 370(370条)』)
歌手賞(女性):シュレーヤー・ゴーシャル(『Bhool Bhulaiyaa 3(迷い道 3)』)
脚本賞:スネーハー・デーサーイー(『花嫁はどこへ?』)
セリフ賞:アルジュン・ダワン、アーディティヤ・ダル、アーディティヤ・スハース・ジャンバーレー、モーナール・ターカル(『Article 370(370条)』)
編集賞:ジャビーン・マーチャント(『花嫁はどこへ?』)
撮影賞:ラフィー・マハムード(『Kill(キル)』)
振り付け賞:ボスコ&シーザー(『Bad News』)
特殊効果賞:レッド・チリーズ・VFX (『迷い道』)
貢献賞:ラーケーシュ・ローシャン
© Aamir Khan Films LLP 2024
というわけで、昨年の北インドピカイチ映画は『花嫁はどこへ?』だったのでした。日本でもソフトが出るといいのですが、ちょっといろいろ難しいようでして...。この先の賞レースにもご注目下さいね。最後に『花嫁はどこへ?』の予告編を付けておきますので、あの楽しかった数々の場面を思い出して下さい。
10/4公開「花嫁はどこへ?」60秒予告【公式】