アジア映画巡礼

アジア映画にのめり込んでン十年、まだまだ熱くアジア映画を語ります

2011年のボリウッド映画期待作(下)+Actress Suhashini Mulay Got Married!

2011-01-23 | インド映画

このブログでは、インドの映画雑誌やサイトから、面白そうな最新インド映画情報もお届けしようと思っています。今回は、2011年のボリウッド映画期待作の(下)です。

・・・・とその前に。(ワイドショー風ですね~)

たった今、ボリウッド女優スハーシニー・ムレーさんから、ビッグニュースが送られてきました。アーミル・カーンの母親役を演じた『ラガーン~クリケット風雲録』 (Lagaan/2001)の上映時に来日したこともある彼女、最近では『大騒ぎ』 (Dhamaal/2007)の下宿のおばさん役や、『ジョーダーとアクバル』 (Jodhaa Akbar/2008)のジョーダー(アイシュワリヤー・ラーイ)の母親役でもお馴染みですが、このたび何と結婚しました! 挙式は1月16日で、お相手は高名な物理学者でタタ基礎科学研究所勤務のアトゥル・グルトゥ氏(Prof. Atul Gurtu)だそうです。

おめでとうございます! Congratulations!  Shubh Vivah!  Shaadi Mubaarak Ho!

というわけで、スクープをまず一発。

さて、2011年のボリウッド映画期待作、情報の出所は前回と同じくインドの人気映画雑誌『フィルムフェア(Filmfare)』2011年1月5日号です。この雑誌は日本でも購読できます。私は書肆なゆた屋さんに頼んで取り寄せてもらっており、購読料(航空便)は年間18,350円。ちょっと高いけど、美麗な雑誌がお手元に届きます。ご希望の方は、なゆた屋さんのHPまでどうぞ。

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『変ちくりん、妙ちきりん、おかしな奴』 (Yamla Pagla Deewana/ヤムラー・パグラー・ディーワーナー)
公式サイト   Wiki    予告編
監督:サミール・カルニク
主演:ダルメーンドル、サニー・デオル、ボビー・デオル
ダルメーンドル父子3人がシク教徒に扮してハジけるコメディー作品。タイトルは、ダルメーンドルとヘーマー・マーリニーが共演した映画『誓い』 (Pratiggya/1975)の中で、ムハンマド・ラフィーが歌ったヒット曲の歌詞からのイタダキです。
◎1月14日より公開中。

『七代の許し』 (Saat Khoon Maaf/サート・クーン・マーフ) 公式サイト  Wiki  予告編
監督:ヴィシャール・バールドワージ
主演:プリヤンカー・チョープラー、ナスィールッディーン・シャー
ラスキン・ボンドの短編小説「スザンナの7人の夫」をベースにしたサスペンス劇。
『悪党』 (Kaminey/2009)などいつも個性的な作品をつくるバールドワージ監督作なので、期待度は高し。プリヤンカーの七変化がまた見られそうです。
◎2月18日より公開予定。

『パワー』 (Power) Wiki
監督:ラージクマール・サントーシー
主演:アミターブ・バッチャン、アニル・カプール、サンジャイ・ダット
監督も大物なら、出演者も大物揃い。パワー感溢れる本作はアクション大作の模様。

『スパイ・ヴィノード』 (Agent Vinod) Wiki
監督:シュリーラーム・ラーガヴァン
主演:サイフ・アリー・カーン、カリーナー・カプール
またまた”夫婦”共演のサスペンス劇。同名の映画が1977年に作られています(主演はマヘーンドル・サンドゥとアーシャー・サチデーウ)が、それとはまったく関係ないとのこと。

『ボディーガード』 (Bodyguard)

監督:スィッディキー
主演:サルマーン・カーン、カリーナー・カプール
同名のマラヤーラム語映画のリメイク。ディリープとナヤンターラー主演作品をサルマーンとカリーナーに換えて、スィッディキー監督が仕切り直し。主人公は押し売りボディーガードの青年で、ロマンチック・コメディーになるらしい。ボリウッドでも化学変化を起こせるか?

『DON2 追跡は続く』 (Don 2-The Chase Continues) Wiki
監督:ファルハーン・アクタル
主演:シャー・ルク・カーン、プリヤンカー・チョープラー
あのDONが帰ってきた! 俳優業に入れ込んでいたファルハーン・アクタルが、やっと重い腰をあげて2006年のヒット作『DON 過去を消された男』の続編を監督。主演はもち、この2人、シャー・ルクとプリヤンカー。今度も小気味よく我々を騙してくれるでしょうか? 公開予定は本年12月23日。そんなに待てないよ~~~。
前作をまだ見ていない方はすぐに予習を!

『洗濯場』 (Dhobi Ghat/ドービー・ガート) 公式サイト   Wiki  予告編

監督:キラン・ラーオ
主演:プラティーク、アーミル・カーン
故スミター・パーティル(70・80年代に芸術映画で活躍した女優)の忘れ形見プラティークの初主演作。これまでは父ラージ・バッバルの姓を付け、プラティーク・バッバルと名乗っていましたが、最近はファースト・ネームだけを芸名に。監督はアーミル・カーン夫人のキラン・ラーオ。助監督経験は数本あるものの、監督としての手腕は未知数ですが、アーミルが全面的にバックアップしてついに完成。男女の心の機微を描きます。
◎1月21日より公開中。

『ジョーカー』 (Joker) Wiki
監督:シリーシュ・クンダル
主演:アクシャイ・クマール、ソーナークシー・シンハー
妻ファラ・カーン監督が『30人殺しのカーン』 (Tees Maar Khan/2011)でがんばれば、夫も負けてはおらず監督第2作に挑戦。今回は3D映画ですが、3Dが生きる内容かどうかには少々疑問が。ヒロインには、『肝っ玉男』に続き、往年の人気男優シャトルグナ・シンハーの娘ソーナークシーが起用されています。

『デリー・ベリー』 (Delhi Belly) Wiki
監督:アビナイ・デーウ
主演:イムラーン・カーン、シェールナーズ・トレジャリーワーラー
アーミル・カーンが製作というので注目を集めている作品。『ゲーム』 (Game/2011)でデビューする監督アビナイ・デーウの第2作で、デリーを舞台にした英語映画となる模様。ブラックコメディらしいです。

『仕事師たち』 (Players) Wiki
監督:アッバース=マスターン
主演:アビシェーク・バッチャン、ビパーシャー・バス、ニール・ニティン・ムケーシュ
サスペンス・アクションで定評のある兄弟監督の新作は、アメリカ映画『ミニミニ大作戦(The Italian Job)』 (2003)のリメイク。激走する小型車はタタ・ナノなのか??(また火を噴いてバラバラになっちゃうよ~~)

『私だ』 (I Am) 公式サイト Wiki
監督:オーニル
主演:サンジャイ・スーリー、ラーフル・ボース、ジュヒー・チャーウラー
ブータン生まれの監督オーニルが今回手がけるのは、4人の主人公による4つのエピソードからなる物語。シングル・マザーやゲイ、児童の性的虐待などが取り上げられているという意欲作。昨年公開予定だったのですが本年にずれこみ、現在は公開のタイミングを待っているところ。

『ロックスター』 (Rockstar) Wiki
監督:イムティヤーズ・アリー
主演:ランビール・カプール、ナルギス
『私たちが出会った時』 (Jab We Met/2007)や『恋愛今昔』 (Love Aaj Kal/2009)のような、一味違うボリウッド映画を作ってきたイムティヤーズ・アリー監督。今度はどんな作品を見せてくれるか期待が高まります。音楽がA.R.ラフマーンというのも楽しみ。なお、ナルギスことナルギス・ファークリーはニューヨーク在住のモデルで、これが映画デビュー作。

『ハッパを一服』 (Dam Maro Dum/ダム・マーロー・ダム)

監督:ローハン・シッピー
主演:アビシェーク・バッチャン、ビパーシャー・バス
『炎』 (Sholay/1975)の監督ラメーシュ・シッピーの息子ローハン・シッピーの監督第3作。タイトルは有名なヒット曲からのイタダキで、インド人なら誰でも映画『ハレー・ラーマ・ハレー・クリシュナ』 (Hare Rama Hare Krishna/1971)を思い出すはず。今回は麻薬マフィアを扱ったサスペンス・アクションとのこと。
 
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何だか改行がうまくいかなくてスミマセン。ブログ1年生は、すぐ立ち往生(泣)。

『フィルムフェア(Filmfare)』誌と並んで人気のある映画新聞『スクリーン(Screen)』2010年12月31日~2011年1月6日号では、今年のボリウッド映画の特徴として次の5点を挙げています。

  1.続編が次々に登場
  2.スターが豪華に顔見せ
  3.新しい男女ペアが誕生
  4.リメイク作品が多い
  5.新人俳優や新人監督が目立つ

私ならこれに、”英語タイトルが急増中”というのも入れたいですねー。かつては、いかにヒンディー語の個性的なタイトルをつけるか、というワザが競われていた(例えば、むやみと長いタイトルとか、普段あまり使われない単語を1語タイトルにするとか)のに、英語で全部済ませてしまうというのは寂しい限り。「本歌取り」タイトルも多く、何だかな~、です。

さらに『スクリーン』紙では、ハリウッド映画の人気がますます高まるだろうという予測も。さて、ハリウッド映画なんか吹き飛ばすような大ヒットとなるのは、上記のどの作品でしょうか? 日本でも上映作品が増えるようがんばります!


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8 コメント

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nancy様 (cinetama)
2011-01-25 23:39:26
コメントありがとうごさいました。

シャー・ルクの"Ra.One"はEros Internationalが国内外の配給をするのですが、2011年のエロス社イチオシ作品のようで、現在強力売り込み中。2月のベルリン国際映画祭でお披露目されるようです(パイロット版か?)。出来上がりに期待しましょう、と言いつつ、nancyさんの「怖いもの見たさ」にザブトン1枚!と思ってしまうイケナイ私(笑)。

またのぞいて見て下さいね~。
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浪速のしゃるっく様 (cinetama)
2011-01-25 23:21:20
おこしやす~。
「浪速のしゃるっく」さんって、いいお名前ですねー。シャー・ルクが難波でも歩いてそうな気がします。

私の方は、本名が半分バレてしもてますがな、です。ブログではcinetamaで呼んでやって下さいませ~。

タミル語はテリヤードゥなので、なかなか南インド映画までは難しいのですが、がんばります!
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面白そうなラインナップ (nancy)
2011-01-25 17:46:26
上下併せてたくさんの映画情報をありがとうございます。
シャールクのスーパーマンはちょっとどうなの~?という気もしますが、怖いもの見たさで楽しみです。
HPがついてる作品はこれからゆっくりチェックしてみます~!
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ああ…麗しのインド映画 (浪速のしゃるっく)
2011-01-25 14:21:53
環さんの大ファンです。はじめまして♪
…フフッ!でも実は一度お会いしてるんですよ、大阪の某旅行社のイベントで。

「環さんのブログ発見したよ~!」とアジア映画フリークの友人から教えてもらって嬉しくってお便りしました。

1980年代、香港のフィルムノワールにはまり、以来韓国、台湾、マレーシア、タイその他諸々…アジア映画恐るべし。なかでもインド映画は華やかでにぎにぎしい麻薬のような魅力があり大好きです。
最近全く劇場公開にならないので泣く泣くDVDでお茶を濁しておりますが、大きなスクリーンいっぱいに映し出されるシャールックに泣かれてみたいっ(笑)!!!私も「DON2」まちきれませ~~~~ん♪

これからも情報の少ないボリウッド映画情報(あ、SUPER SUTARラジニ先生も好きなのでムンバイ以外もよろしくお願いします!)を届けてください。楽しみにしています!!!
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shoko様<第二次> (cinetama)
2011-01-23 19:56:54
大阪情報、ありがとうごさいました! なんで通天閣がそないに人気があるんですのん? そやけどまあ、ええこっちゃ!

シンガポールに10年もお住まいだったなんて、それもうらやましいです~~。私はサテー・カンビン(山羊肉サテー)が大好きで、この前KLに行ったときにたらふく食べてきました。そのうち、シンガポールのこともアップしますね。レスリーの思い出ともつながりますので。
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風継続吹 (shoko)
2011-01-23 17:49:20
大阪出身で、今は兵庫県西宮市在住です。ジャンジャン横町の土手焼きは、まだあるようです。昨年黄金週間に、天王寺から通天閣へ歩きました。ものすごい人で、たこ焼きも串カツも長蛇の列!通天閣に上がるのは2時間待ち!ビリケンさんもあちこちにいました。(私は1985~95年にシンガポールに住んでいたので、サテーが懐かしいです)

『ジャライノール[原題:扎賚諾爾]』が、大阪・シネヌーヴォで2月5日(土)より公開とありましたので、ぜひ見に行きます!
レスリーの思い出も、よかったら、聞かせてくださいね。
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shoko様 (cinetama)
2011-01-23 15:13:25
レスリー・ファンの方に来ていただいて嬉しいです。
旧正月が近づくと、賀歳片でのレスリーを思い出し...と、何かにつけて彼がポッと出てきます。ブログではあまり取り上げないかも知れませんが、毎年4月1日だけはレスリーの日にしたいと思っています。

ところで大阪にお住まいですか? 上八の学校に4年間通ったので懐かしいです~。ジャンジャン横町の土手焼きはまだあるのんかしらん?
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お勉強させていただきます (shoko)
2011-01-23 14:20:56
はじめまして。
レスリー・チャンの悲しいニュースの後で、彼の大ファンになりました。愛に溢れた文章を繰り返し読んで、何度も泣かせていただきました。ブログを見つけて、とっても嬉しいです!体に気をつけて、ずっと続けてください。
インド映画を見る機会がなかなかないことが、とても残念です。アジア映画も好きなので、大阪アジアン映画祭を楽しみにしています。
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