『WAR ウォー!!』上映中の首都圏の映画館、どこに見に行こうかとお迷いの方もあるかと思います。私は、「ヒューマントラストシネマ渋谷のオデッサ上映がいいですよ」と推薦されて、「オデッサ上映???」と首をかしげながら今日出かけてきました。「オデッサ」というと、思い出すのは『戦艦ポチョムキン』(1925)のオデッサの町のシーンか、『オデッサ・ファイル』(1974)ぐらいで、あのウクライナの黒海沿岸の町が映画館とどう関わるのか、謎でした。
で、上映中のホールを横目にチケット売り場に行き、「『WAR ウォー!!』の夜の回を」と言うと、「音響が大きめなんですが、いいですか?」と確認されました。チケット売り場の方は親切にも簡単な説明をして下さり、「お嫌な方もいらっしゃるので」とのことで、前もって確認して下さったようでした。その後、映画館のサイトを見たら、「オデッサ」の由来と共に、新しく開発されたスピーカーシステムのことが解説されていました。スピーカーは前に設置されているとのことで、前の席ほど音響効果が強いようです。で、ちょっとびびって、後ろの方の席にしました。
© Yash Raj Films Pvt. Ltd.
後ろの方の席でもオデッサ効果は抜群で、アクションシーンはもちろんのこと、音楽シーンやBGMが流れる場面でも床下が揺れる感じがしたり、音が渦巻くような気分にさせられたりと、すごく気持ちよかったです。一度、ぜひお試し下さい。
© Yash Raj Films Pvt. Ltd.
ただ惜しむらくは、ヒュートラさんのスクリーン位置が低めであることで、前の席の人の頭が動くと一瞬字幕が見えなくなることがありました。市松模様システムの席アケ形式なのですが、ヒュートラさんの席は元々が半席分ずれていて、どうしても前の人と重なってしまうのです。これからいらっしゃる方は、条件のいいお席をお選び下さい。それと、オデッサ音響を堪能なさるには、前の方のお席がいいのでは、と思います。あの音体験、もう一度この身に浴びてみたいです。
© Yash Raj Films Pvt. Ltd.
今回大画面で見て、アクション・シーンの細かな演出にいろいろ気づきました。上のシーンの少し前、砕氷船内部でリティクがすごくカッコいいことをしていたり、イラクのシーンでは「それ、笑いを取りに行ってるの?」という演出があったり(オ・セヨンの仕業か?)....という具合に、パンフに書くのでDVDをお借りして何度も見ているのですが、やはり大画面ならではの発見でした。
© Yash Raj Films Pvt. Ltd.
あと、タイガー・シュロフ扮するハーリドが最初にアクションを見せるマルタ島のシーン、「BANGER!!!」の記事では「ワンカットでは」と書いたのですが、ある方のツイートだとそう見せている撮り方なのだとか。というわけで、目を皿のようにして見ていたのですが、つなぎ目わからず...。あの柱が真ん中に入ってくる所が、つなぎ目なのかなあ。タイガー・シュロフならワンカット・アクションもできると思うのだけれど、相手あってのアクションですからね。どなたか、答えをご存じの方はお教え下さい。
© Yash Raj Films Pvt. Ltd.
そのほか、『タイガー・バレット』(2018)でタイガー君がやっていたバク転二丁拳銃撃ちを、この映画ではリティク・ローシャンがやってくれるし、アクションも細かく見るとあれこれうんちくを傾けたくなります。とにかく見ているとアッという間に終わってしまう感じがするのが『WAR ウォー!!』なので、何度も見たくなって困ります。まだご覧になっていない方は、ぜひお早めに劇場へお運び下さい。公式サイトの劇場案内はこちらです。うーむ、川崎チネチッタもよさげですね...。