日本で一番フィリピン映画に詳しいのでは、と思われるよしだ まさしさんから、ご高著「GUIDEBOOK OF PHILIPPINE MOVIES 熱中! フィリピン映画」をいただきました。ありがとうございます! 先日、よしださんのブログでこの本の出版を知り、「一部買います!」とメールしたら、「献本として送らせていただきました。明日ぐらいには届くのではないかと思います」というお返事をいただき、楽しみにして待っていたのでした。で、今日、この本が届いたので早速拝見、まだつまみ読みですが面白い! まずは表紙画像を付けておきます。
A5判124ページで頒価は送料込み1,000円という自費出版ですが、中身がとっても充実しています。目次を見て戴きましょう。
CONTENTS
はじめに___________ 4
フィリピン映画興収ベスト10___________ 6
フィリピンの映画人:キャシー・ガルシア・モリーナ__________ 29
フィリピンの映画人:ウェン・V・デラマス__________ 45
デラマス映画祭企画案__________ 51
スーパーヒロイン登場:Darna__________ 55
フィリピン版ヒロイックファンタジー:Ang Panday__________ 64
フィリピン映画を観る方法__________ 71
イベントレポート:【Miss Granny】上映会__________ 84
フィリピン映画:人名の読み方__________ 97
フィリピン映画アラカルト_________ 101
フィリピン映画レポート_________ 119
フィリピン映画豆知識:製作本数____________ 44
:家族________________ 63
:ラブチーム__________ 70
:アスワン___________ 100
あとがき_________ 121
上は、裏表紙のヴィジュアルです。フィリピン映画の現在の製作本数は、この本によるとWiki情報として、2019年は123本が製作されています。そのうちの、フィリピン人が一般的に見ている映画が、本書では取り上げられており、従ってラヴ・ディアス監督論やブリランテ・メンドーサ監督の作品紹介などを期待して本書をひもとくと、残念ながらうっちゃりを食らわされます。その代わり、P.6からの「フィリピン映画歴代興収ベスト10」に多くの作品が登場している人気監督2人、キャシー・ガルシア・モリーナ監督(3本)とウェン・V・デラマス監督(3本)には、詳しい紹介ページが割かれています。ウェン・V・デラマス監督は、残念ながら2016年に49歳で亡くなっているのですが、現在48歳の女性監督キャシー・ガルシア・モリーナはまだまだ快進撃中。本の表紙に大きく載せられているポスターは、モリーナ監督の『The Hows of Us』(2018)で、これが歴代興収第2位の作品です。そして、興収第1位の作品はと言うと、何と! 偶然こちらでご紹介したモリーナ監督の『Hello, Love, Goodbye』(2019)なのでした。私もフィリピン映画と少々のご縁があるのかも。
上の写真は、よしださんが付録(?)として入れて下さったものですが、この映画『My Fairy Tail Love Story』(2018)のペルシ・インタラン監督と、『ダイ・ビューティフル』(2016)のジュン・ロブレス・ラナ監督のサインが入っているポスター画像です。よしださんはフィリピン映画人のサイン・コレクターでもあり、映画祭でゲストが来日しているとわかると、関連する作品のポスターをポスカに印刷して持参し、監督や俳優のサインをもらってしまうのです。作品のセレクションがマニアックだったり、ツボを得ていたりするため、どの映画人も驚きながらサインをしてくれるらしく、フィリピン映画界では、「あのやたらフィリピン映画に詳しいおじさん」として有名であるとかないとか。そんなよしださんが上梓したこの「熱中! フィリピン映画」、とっても面白いですし、読み通すとフィリピンの映画と映画人に急速接近できるスグレモノです。
ご希望の方は、こちらのサイトからよしださんにお申し込み下さい。毎年、フィリピン映画をよく上映してくれる映画祭、アジア・フォーカス福岡国際映画祭と東京国際映画祭、今年は開催されるのでしょうか。グッドニュースが聞こえてくるよう、願っています。最後に、『My Fairy Tail Love Story』の予告編を付けておきます。なるほど~、これでFairy TaleじゃなくてFairy Tailなのね~。本書の「フィリピン映画アラカルト」にストーリーや解説があるので、ぜひどうぞ。
MY FAIRY TAIL LOVE STORY (2018) Official Trailer