アジア映画巡礼

アジア映画にのめり込んでン十年、まだまだ熱くアジア映画を語ります

辰年から巳年へ~今年も鋭意引き継ぎ中

2024-12-31 | 日常

1年が経つのは早いものですねー。もう、我が家の干支が引き継ぎをする日となりました。今年は辰年、来年は巳年。龍から蛇へ、というのは何だか格下げみたいですが、今年はよそ様からいただいた青大将ならぬブルー・アナコンダの年賀絵がにらみを効かせているので、龍たちもたじたじ、という感じです。まずは、今日の我が家の玄関をどうぞ。

干支たちにフォーカス!

後ろの大迫力の干支絵というか年画(中国語?)というか、新しい年を祝う絵画は、友人の高校生のお嬢さんがデザインしたものだそうで、実は材木の上に描いてあるのです。材木の高さは軒先まで届き、17本ぐらいを並べてキャンバス代わりにしてあります。現物は、葛飾区の堀切材木店(葛飾区宝町1-3-4)に行くと見られるそうなので、お近くの方は、初詣のついでにいらしてみて下さい。

引き継ぎがなかなか終わらないので(どちらも長尺ものだけあって、話も長い)、待つ間に今年見て面白かった映画をアトランダムに挙げておきます。未見のものがあったら、何かの機会にぜひご覧になって下さいね。

🐍   🐲   🐍   🐲   🐍   🐲   🐍

『PS-Ⅰ 黄金の河』 公式サイト 

© Madras Talkies ©Lyca Productions

 2022年/インド/タミル語/167分/原題:Ponniyin Selvan Part One பொன்னியின் செல்வன் 1 /字幕:大西美保・監修:小尾淳・協力:安宅直子
 監督:マニラトナム
 出演:ヴィクラム、アイシワリヤー・ラーイ、ジェヤム・ラヴィ、カールティ、トリシャー・クリシュナン
 配給:SPACEBOX

© Madras Talkies ©Lyca Productions

『PS-Ⅱ』も上映されたのですが、よくできていたのは断然『PS-Ⅰ』。上の写真はジェイヤム・ラビとカールティ、下の写真はアイシュワリヤー・ラーイとトリシャー・クリシュナンですが、この4人が素晴らしかったです。マニラトナム監督、健在ぶりを見せつけてくれました。インド映画ファンにとっては「マスト!」の作品なのですが、ソフトは出るのでしょうか?

 

『JAWAN/ジャワーン』 公式サイト

 2023年/インド/ヒンディー語/84分/原題:Jawan/字幕翻訳:藤井美佳
 監督:アトリー
 出演:シャー・ルク・カーン、ナヤンターラ、ディーピカー・パードゥコーン、ヴィジャイ・セードゥパティ
 配給:ツイン

イケおじならぬイケじいと、CGでシワ消しが入っている(多分)青年ジェイラーを演じ分けたシャー・ルク・カーンが素晴らしい。ちょっとバランスの悪いところもありましたが、これだけの大作を展開させた監督アトリーもお見事。南北映画界がコラボした作品で、これ以上のものは当分出ないでしょう。

 

『ブラックドッグ』

©2024 The Seventh Art Pictures (Shanghai) Co., Ltd. All Rights reserved

 2024年/中国/中国語/110分/原題:狗陣
 監督:グァン・フー 
 出演:エディ・ポン、ジャ・ジャンクー、トン・リーヤー
 配給:クロックワークス

©2024 The Seventh Art Pictures (Shanghai) Co., Ltd. All Rights reserved

東京国際映画祭(TIFF)の本年ベストワン作品。カンナダ語映画『チャーリー』みたいな作品かと思っていたら、もっとストイックで素晴らしい作品でした。エディ・ポンがいい、ジャ・ジャンクーがいい、黒犬が最高! もう一度大スクリーンで見たいです。公開はいつでしょう、クロックワークス様? 

 

『未完成の映画』

©Yingfilms Pte. Ltd., 

 2024年/シンガポール、ドイツ/107分/原題:An Unfinished Film  一部未完成的電影
 監督:ロウ・イエ
 出演:チン・ハオ、チー・シー、ホアン・シュアン

©Yingfilms Pte. Ltd., 

フィルメックスの解説では、「本作は、未完に終わったクィア映画を完成させるために再集結した映画制作チームを描いたドキュフィクション作品。映画制作の過程とパンデミックを生き抜く過程が、感染拡大で制作が中断し、全員がホテルで隔離されるという場面で結び付けられる。そこからフィクションと現実の境界が更に曖昧になっていくが、それでも溢れ出る真摯さや真実味こそがこの作品の真骨頂だろう」。コロリと欺される快感! ぜひ公開してほしい作品です。

 

『ソウルの春』 公式サイト 

 2023年/韓国/142分/原題: 서울의 봄
 監督:キム・ソンス
 出演:ファン・ジョンミン、チョン・ウソン、イ・ソンミン
 配給:クロックワークス

大統領弾劾問題が起きている今だからこそ、見直したい作品です。全斗煥を演じるファン・ジョンミンの、下卑て小心で尊大な男の演技は、見応えがありすぎて酔ってしまいそう。対するチョン・ウソンもうまいけど、やはり半分狂気の人間を演じさせるとファン・ジョンミンの右に出る人はいません。

 

『お坊さまと鉄砲』 公式サイト
 

 

 2023年/ブータン、フランス、アメリカ、台湾/ゾンカ語、英語/112分/原題:The Monk and the Gun/日本語字幕:川喜多綾子/字幕監修:西田文信
 監督・脚本:パオ・チョニン・ドルジ
 出演:タンディン・ワンチュック、ケルサン・チョジェ、タンディン・ソナム
 提供:マクザム
 配給:ザジフィルムズ、マクザム

世界平和を追求している作品なのですが、その追求の仕方が何ともユニーク。ブータン映画って個性的、と大好きになってしまいます。前作『ブータン 山の教室』(2019)から、また一段と優れた表現力を見せてくれるパオ・チョニン・ドルジ監督、この作品は世界中の人々に見てもらいましょうね。文字通りの「武器よさらば」です。

🐍   🐲   🐍   🐲   🐍   🐲   🐍

ゆるゆるとブログ記事を書いていたら、2024/2025の境界をまたいでしまいました。皆様にとって、2025年が素晴らしい年になりますように!

 


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『カルキ 2898-AD』に分け入... | トップ | インド映画:2024年興収トップ20 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

日常」カテゴリの最新記事