お待たせしました~。秀作と評判の高いインド映画『The Lunchbox』の邦題が決まりました。『めぐり逢わせのお弁当』です。本日、試写状をいただきました。
インド本国でのポスターでは、下のようにイルファーン・カーンの方が上にきていたのですが、日本版ヴィジュアルはニムラト・カウルが上。色彩もさらに美しくなったようです。物語を簡単に書いておきますと....。
ムンバイの郊外に暮らす主婦イラ(ニムラト・カウル)は、毎日夫のためにお弁当を作り、それをダッバーワーラー(お弁当運び屋さん)に頼んで、市の中心部にある夫のオフィスまで届けてもらっています。小学生の娘もいるイラは、どうも最近夫の愛が冷めたような気がして心配な日々...。夫の愛を取り戻そうと、イラは階上に住むおばさんの助けを借りて、毎日お弁当作りに励んでいます。そんなある日、お弁当箱がすっかり空になって戻ってきました。夫が完食してくれた!
ところが、実はお弁当は別の人、サージャン・フェルナンデス(イルファーン・カーン)の所に配達されていたのでした。間もなく定年退職を迎えるサージャンは、家の近所の食堂と契約して毎日お弁当を届けてもらっていたのですが、この日は珍しく手の込んだ、おいしい料理が入っていたので驚きます。ムンバイのダッバーワーラーが誤配する確率は、このムンバイ独自の弁当配達システムを調査したハーバード大の分析によると、何と600万分の1だとか。その奇跡がしばらく続き、やがてイラとサージャンはお弁当箱に手紙を潜ませて、文通をするようになります。
同じ頃、サージャンは社長から、自分の後継者となるアスラム・シャイク(ナワーズッディーン・シッディーキー)を紹介され、仕事の引き継ぎをするように言われます。どちらかというと偏屈者で、職場の同僚たちからも冷たい人間と思われていたサージャンですが、イラのお弁当とめぐり逢い、シャイクと知り合ったことで、徐々にそのかたくなな心がほぐれていきます....。
監督は、『めぐり逢わせのお弁当』が長篇劇映画第1作となるリテーシュ・バトラ。本作で、2013年カンヌ国際映画祭・批評家週間の観客賞を受賞しています。脚本もリテーシュ・バトラの手になるもので、ムンバイっ子だけあって、ムンバイの普通の生活の様々な側面を実にうまく捉えています。公開は、「今夏、シネスイッチ銀座ほか全国ロードショー!」とのことで、配給はロングライド、宣伝をおなじみのアンプラグドが担当しています。公式サイトがまだ出来ていないようなので、インド版の予告編をどうぞ。
さあ、これで、盛夏の強力インド映画ラインアップ、『マダム・イン・ニューヨーク』、『ダバング 大胆不敵』、そして『めぐり逢わせのお弁当』が出そろいました。今年の夏は、『スチューデント・オブ・ザ・イヤー 狙え!No.1!!』が先陣を切ってくれたあと、超見応えのある3本で「豊穣なるインド映画の夏」になりそうです!