本日より、スペース・アーナンディのインド映画講座の新シリーズが始まりました。この間出た本「新たなるインド映画の世界」に準拠して、「インド映画と○○」を考えていこうというもので、初回の本日は「インド映画とジェンダー」。取り上げた作品は『マダム・イン・ニューヨーク』(2012)と『スルタン』(2016)で、じっくりこの2本を見返したら、思わぬ発見がいろいろありました。この講座は毎回レジュメを作るのが大変で、今回もまるまる1週間かかり、その他ブログ記事もここ10日ほど、「ほぼ毎日アップ」だったため、ネトフリやJAIHOとは完全にご無沙汰状態。本日帰宅して、疲れた頭と体でボーッと見ていたら、オムニバスドラマで面白い新作を発見し、かつ、これからアップされる作品も確認して、疲れた頭に電灯が灯った(手塚治虫の漫画のあのイメージね)次第です。というわけで、ちょっとご紹介をば。
『フィール・ライク・イシュク(Feel Like Ishq)』(2021.7.23 Netflix配信開始)
上の画像にもあるように、恋愛(「イシュク」は「愛、恋」の意味)にまつわる6つの物語が登場します。1回30分ぐらいで、キャストもスタッフも知らない人がほとんどだったのですが、1話目の「Save the Da(y)te」にラーディカー・マダン(『燃えよスーリヤ!!』(2018)のヒロイン役)が出ていたので見始めたところ、これがなかなか。お金持ちの娘がゴアの豪華ホテルで結婚式を挙げるのですが、当日になってマリッジ・ブルーのためかホテルから逃亡。直前まで彼女とキャアキャア言っていた親友(ラーディカー・マダン)が、たまたまホテルで出逢ったウェディング・プランナー会社の青年の車に乗り込み、あちこち捜し回る、という物語です。セリフも演技も演出もしっかりしていて、ドタバタコメディなのに引き込まれました。
『Angrezi Medium(英語ミディアム)』(2020/イルファーン・カーンの遺作になりました)にも出演したラーディカー・マダン(上写真左)がさすがにうまく、頭はいいけど素っ頓狂な娘、という得意の役柄がよく似合っています。相手の青年役はこれから調べますが、IMDbで★6.7なので、あとの5本も期待していいかも。あ、ただし字幕に「あちゃー!」があって、結婚式を執り行う「パンディト(ヒンドゥー教の僧侶)」に「神父」の訳が当てられているのはNGです。せめて「司祭」にしておいて下されば...。日本のNetflixサイトにアップされた予告編を見ると、他にも固有名詞表記が違っていたりしそうです(泣)。ネトフリさん、何とかしてっ!!
Feels Like Ishq | Official Trailer | Rohit Saraf, Radhika Madan, Tanya Maniktala, Neeraj Madhav
『ナヴァラサ:9つの心(Navarasa)』(2021.8.6 Netflix配信開始)
それから、8月6日からはマニ・ラトナム監督のプロデュースによるシリーズ『ナヴァラサ:9つの心』が配信となります。こちらはプリヤダルシャンらベテラン監督を含む9人の南インドの監督によるもので、出演者も超豪華版。タミル語映画の大スター、スーリヤ、ヴィジャイ・セードゥパティ、シッダールト、アラヴィンド・スワーミ、ヨーギ・バーブ、プラカーシュ・ラージ、レーヴァティなどなど、くらくらするような出演者メンバーです。期待に胸を膨らませて待ちましょう。インド版ティーザーを付けておきます。
Navarasa | Date Announcement | Mani Ratnam, Jayendra | Netflix India
あと、ついでにJAIHOでは、ボリウッド映画『シンバ(Simba)』(2018)が7月31日から配信開始となります。ランヴィール・シンが『パドマーワト 女神の誕生』(2018)や『ガリーボーイ』(2019)とは180度違う、お調子者でけたたましい警官を演じて大暴れ。豪華ゲストも顔を出す、ローヒト・シェッティ監督作品です。詳しくは、JAIHOのサイトでご確認下さいね。予告編を付けておきます。
Simmba | Official Trailer | Ranveer Singh, Sara Ali Khan, Sonu Sood | Rohit Shetty | December 28
暑い夏におうちシアターが楽しめるのは嬉しいですが、長時間の冷房使用による電気代の請求が怖い...。酷暑ですので、皆様もお体どうぞお大事に。